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今週のアルバム10選
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今週のアルバム10選
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788. 失恋船長 (2023-12-11 19:44:13)

『ヘヴィメタルが聴きたい⑳』

①Wolf - Roll Over
ウルフラストのアルバムはデモ音源をひとまとめにしたコンピ作
黒木政彦のスリリングなギタープレイ
的確なプレイでバックアップするテクニカルなリズム隊
そして甘美なメロディラインを朗々と歌い上げる唯一無二のパフォーマンスで魅了した
松本のしなやかな歌声
今聴いても十分メジャーで通用するクオリティを有している
1991年リリースだが時代はバットボーイズブーム
そこに速弾きをフィーチャーした様式美系では部が悪かった
メロディックメタルが大好きな人ならばマストな一枚だ
再発の見込みはまずないレア盤である




②Wolf - Edge Of The World
Mausoleum Recordsのカタログの中でも名盤と呼べる一枚
叙情派NWOBHMマニアから愛されるバンドですね
いなたいヴォーカルも癖になる哀愁の英国サウンド
イマイチキレていないのは下手な歌のせい
でもそれが味だと言わせるのが
この奥まったサウンドミックスにある
たのむぜMausoleum Records



③Eliza - Something Like Hot
2019年に30周年記念ヴァージョンもリリースされた一枚
アメリカンな方向性に進んでいるが
初期のテイストである叙情的な英国テイストも上手く混ぜ合わせ
絶妙なさじ加減で魅了してくれる
中々タイトなレコーディングだったと思わせる内容ではあるが
バンドとしての成熟する成長過程を楽しめるアルバムだ
グランジ/オルタナ全盛の時代に良く聴いた一枚ですよ
思い入れは相当なモノである




④NERVOSA - JAILBREAK
全員女性によるブラジリアンスラッシャー
ゲイリー・ホルトが客演したのも話題に
プロデューサーはマーティン・フューリーとくれば期待値もあがるでしょう
音だけきいて性別を感じる事など皆無
ド迫力なキレのある演奏に完全に飲み込まれました
凄いねぇ


⑤Manilla Road - Open The Gates
元祖エピックメタルと言えばマーク・シェルトン率いるこのバンドですが
日本のメディアではまともに取り合って貰えなかった
だから日本ではMANOWARあたりがエピックメタルの代表になっているが
当の本人達が自分たちをエピックメタルだと思った事は無いだろう
NWOBHM四天王とかサクソンアメリカンナイズドとかいい加減にして欲しいのだが
それを信じる音で判断できない大人の劇薄情報が混乱を生じさせている
モッサリとした垢抜けないサウンドメイク
売れそうな要素など皆無だが
このむせ返る世界観こそエピックメタルであろう




789. 火薬バカ一代 (2023-12-30 01:13:15)

2023年 よく聴いたアルバム10枚(2022年の作品も混じっているのはご愛敬)
再発物だと故バーニー・マースデンのALASKAが嬉しかったですね。

・FIRST SIGNAL『FACE YOUR FEARS』
・GRAND『GRAND』
・HOLY MOSES『INVISIBLE QUEEN』
・HUGO'S VOYAGE『INCEPTION』
・KHYMERA『HOLD YOUR GROUND』
・MIDNITE CITY『IN AT THE DEEP END』
・OVERKILL『SCORCHED』
・OUSEY/MAN『IS ANYBODY LISTENING』
・REVOLUTION SAINTS『EAGLE FLIGHT』
・URIAH HEEP『極彩色』
※アルファベット順

良いお年を。




790. 失恋船長 (2023-12-31 04:39:45)

サブスク生活なので2023年リリースという概念がもはやない。
いつリリースされたのか、そしてサイクルの速さに驚かされる。
聞きこむ前に次から次へとオススメがきて上書きされるミュージックライフ。
新しい出会いは日々衝撃だが自分のペースを乱されているのも事実。
新譜ではなく旧譜がメインの人生なんですよね。DORO姐さんの新作もチェックしていないなぁ。


2023年
①DAMIAN HAMADA'S CREATURES - 運命の支配者
バックバンドを刷新。新体制にならろうともダミアン閣下のソングライティング力があればお構いなし
ミックスに不満はあるが、ある意味トレンド的な音作りでもある。
魔界舞踏を繰り広げる濃厚なダミアンワールドに染まるがよい。

②ALL FOR METAL - Legends
AFMレコードの最終兵器。煌びやかな黄金期のメタルサウンドを引っ提げたプロジェクトチーム。
もうアホである。やり過ぎのど真ん中メタルである。
ギタリストが女性二人というのもヴィジュアル的な戦略として成功。一人はYouTuberだ。
雄叫びを上げる雄々しいムキムキマッチョな歌声とハイトーンを駆使する細マッチョ
ツインヴォーカルも絶妙なコントラストだ。でもベースの音が引っ込みすぎ。

③人間椅子 - 色即是空
貫禄ですね。圧巻の人間椅子ワールドを叩きつけてきました。
好戦的な面も強化しつつ、より深化したサウンドは唯一無二の個性を音に込めている。
あからさまなオマージュが減ったのも成功の秘訣だろう。
歌のパートも強化、ヘヴィでハード、そしてこんな古めかしい音でメジャー流通しているバンドは彼らしかいない。


④U.D.O. - Touchdown
音楽性的にもACCEPT直系のスタイルをゴリゴリ推し進めてきた。ここまで真っ向勝負した作風はないだろう。
ウドの声があるのだからこれでいいのだ。ハツラツとした豪快はパワーメタルサウンドにウキウキしますね。
強靱なメタルサウンド、パワー・スピード&メロディの三種の神器を掲げシーンの頂点へと君臨する姿は圧巻である


⑤Houston - Relaunch Ⅲ
安定のAORサウンド。新曲とカヴァーを混ぜ込んでいますが違和感はなし。
この優美なサウンドに浸りたいですね。北欧なので甘さの中に冷ややかな感性はすり込まれてる。
それが清涼剤となり心に染み渡ります。

⑥Angel - Once Upon A Time
ベテランですが攻めの姿勢は崩しません。王道メロディックメタル路線。
自らが切り開いたスタイルで真っ向勝負。これでいいんですよ。保たれた鮮度も素晴らしい。
貫禄タップリです。


⑦VALKYRIE ZERO - ATTACK OF VALKYRIE
これぞピュアスラッシュ。古典的なスタイルだが古くさくない。
それは現役でこの音を奏でているから、やりにいているわけじゃない。
ナチュラルボーンスラッシュメタルなのである。
上手いだの下手だのそんな議論は不要です。

⑧Church Of Misery - Born Under A Mad Sign
世界中のドゥームロックファンを魅了し続けるバンドの最新作。
その揺るぎなき精神性とサウンドに陰りなど見当たりません。
殺人鬼にスポットを当てた歌詞も彼らの流儀。ワタクシはそこも大好物なんです。

⑨Earthshaker - 40
すっかり衰えてしまったマーシーの歌声。その老いを隠すことなく味わいとして
従来のシェイカー節に乗せてきた気概に心を打たれた。
昨今のテクノロジーに頼りまくった大御所達の機械仕掛けの歌声を恥じて欲しいね。
でも聴いていて心が苦しくなる。マーシーの艶を失った声に痛々しい思いを抱く。

⑩Uriah Heep - Chaos And Colour
ベテランでありながら守りに入らない、その姿勢が一番メタルである。
多くの大御所が過去の財産を食い潰すだけなのだがミック・ボックスはいまだに健在だ。
若いソングライティング力を生かしたのも正解。コンスタントにアルバムを作って欲しい。


浜田麻里の新譜もあるのだが、個人的には十二単。MAX藤原。DAMZELLの旧譜を復刻した偉業を褒め称えたい。
あれは良く聴いたよ。FANS OF THE DARKのカヴァーEPもね。ワシはBalanceが大好きなんでね。




791. 失恋船長 (2024-01-09 01:55:16)

『ヘヴィメタルが聴きたい⑳』

①STATETROOPER - STATETROOPER
ジェフ・サマーズ率いるWILD FIREとゲイリー・バーテンが合体したバンド
MSGでいい意味でも悪い意味でも名を広めたゲイリー・バーテン
相変わらずの歌唱力だが良い歌メロを思い付きます
このバンドも良い曲を書きますよ
日本人好みの哀愁とメロディ
そしてハードさも損なわれていないのだが何故かジェフ・サマーズは成功しなかった
正式な音源ではないものをリリースされたという曰くもあるらしいが
それを差し引いても耳を傾けるべき価値はある
80年代中期におけるNWOBHM残党組の最後っ屁は他にもあったなぁ




②Acrophet - Corrupt Minds
ハードコアからの影響も色濃いスラッシュメタル
1988年のリリースと言うことでシーン的にスラッシュメタルの盛り上がりもあり
雨後の筍如くバンドが登場した時期でもあった
そういうことで埋もれガチなマイナーUS産スラッシャーの一つだが
若さと勢いに任せただけではない工夫を凝らした展開は将来性を感じさせるモノがあった
次のアルバムでより整合感を増したものを提示したのだが
勢いに満ちあふれた今作の方が好きだというマニアも多い




③Pokolgép éjszakai bevetés
ポーランドを代表する正統派メタルバンドの3枚目
マイナー臭さをいい意味で改善している
でもお国柄とも言える陰りのある叙情的なメロディが失われることはなく
いい意味で前に進んだ一枚
この先も国内で紹介されるようなグループではないのだが
東欧的な独特のメロディラインと泣きは
情緒を大切する島国感情に訴えるものがあると思いますよ
メジャーロックが好きな人ならば臭すぎ&ショボ過ぎで撤退するでしょうけどね





④MANOWAR - HAIL TO ENGLAND
このバンドの重厚な世界観が大好きな人にはたまらない作風でしょう
オトコどアホウ一直線
メタル道を極めたバンドによる清々しいまでのエピカルな世界観に圧倒されます
短期間でレコーディングされた事で驚かされましたね
やる前からコンセプトと画は描けていたのでしょう
ケミストリーってヤツですよね


⑤GOLDBRICK - THE BOUNDARY
まさかプレシャス時代の名曲『CRAZY FOR YOUR LOVE』をリメイクするとは
そういう過去を無視しないで精力的に向き合い復活作を世に出した梶山
今回の相棒は森川之雄でも下山武徳でもない
キャリア的に無名の藤井重樹を抜擢してリリースされた復活作
ハイトーンを駆使し歌い上げる藤井のパフォーマンスは流石は梶山の目に留まった逸材として光輝いています
結局は短命に終わった復活劇
なんだか色々とあるのですが残念でしたね




792. 失恋船長 (2024-01-16 03:46:36)

『ソフトなヤツで濡らしたい』

①SHANGHAI - Shanghai
プロデューサーにブルース・フェバーンとボブ・ロックが絡んでいる
そしてバンドにボー・ヒルが参加した事でも有名なアメリカのバンド
歌うは女性シンガーのアマンダ・ブルー
ニューヨーカーらしい洗練されたメロディとアレンジに唸りますね
何を聴かせたいか明確なサウンドというのはオシャレだろうと説得力がある
昔はこんなフニャフニャのリズムプレイなんて聴けなかったよ
ワシも歳食ったなぁ
ちなみにオープニングナンバーはラス・バラードのS.O.S
グラハム・ボネットのソロでも歌われています
ワシはコッチの方が好きです



②Ray Kennedy – Ray Kennedy
邦題はロンリー・ガイ…なんで?
押しの強いレイの歌声
オシャレさとR&Bな感覚が饒舌に語りかけるサウンド
レイの歌声が主役ですよね
MSGで躓かなければもっと正統派評価を受けられた
今作なんてメロディ派のマニアにはオツな一枚ですよ
と教えたいねぇ
シャレてんだけどハスキーな歌声が良い感じでロックにさせているのよ





③二井原実 - ONE
ラウドネスをクビになったあと速攻リリースされたソロアルバム
ライブでは中間英明と藤村幸宏のツインギターだった
期待値も上がる中で二井原実先輩が選んだのは彼のルーツたるファンキーなサウンド
それはオープニングから炸裂しますが
いい意味でリラックスした歌声は二井原実先輩の魅力を存分に発揮
シャウトするだけが二井原実先輩ではないという新しい可能性を示唆したが
狙いすぎな楽曲と照れくさい歌詞が少々オーバープロデュース
バラード系とかやり過ぎたよね
一応ハードな疾走ナンバーもねじ込みましたが
今作はそういうコンセプトじゃない





④Hugo - Hugo
バックメンバーはTENでプロデューサーにゲイリー・ヒューズときてますので
やってんなぁ感は強いのですが
主役たるヒューゴの歌声が素晴らしい
スティーブ・ペリー風味の強い歌声ですが
これが素晴らしい
真似して出来る揉んじゃないからね
爽快な風が吹く極上のハードポップサウンドに心も穏やかな気持ちになります
忘れ去られるの早いなぁ





⑤TERI DESARIO - Caught
スティーヴ・ルカサー リッチー・ジト マイケル・ランドゥといったギタリスト達が客演
ジョーイ・カルボーンは楽曲提供も行いハードでシャレたAORなハードサウンドを披露
上手い唄と職人が腕を振るった楽曲はどれもが粒立っていた
方向性をロックなサウンドに傾けたがセールス的には惨敗だったらしく
イマイチ認知度は得られていないらしいのだが
彼女のバックボーンを知らないワタクシには単に良質な唄モノサウンドでしかありません
女性シンガーに偏見がなくシャレもんもイケるメロディ派には進めたい一枚ですね




793. 失恋船長 (2024-01-24 12:51:42)

『ソフトなヤツで濡らしたい』後半

①Steel Bars - A Rock Tribute To Michael Bolton
フロンティアレーベル主催によるマイケル・ボルトンのトリビュートアルバム
ゆかりのあるバンドのシンガーを用意
安定したレーベルですからね
マイケル・ボルトンとの相性も疑いはありません
外しませんよ



②Magnum – On A Storyteller's Night
凄く親しみやすいサウンドなんですが高貴なです
品の良さが漂っているんですよね
でもハードな質感とコンパクトな楽曲の中に盛り込まれるドラマ
素晴らしいフィーリングが宿っています
歴史に名を残す名盤中の名盤ですね
ブリティッシュロック好きは勿論ですがメロディ派のマニアならば通過儀礼です


③La Marca - La Marca
シャレオツですよね
しっかりと日本盤もリリースされています
余り売れなかったのか?
処刑ライダーのサントラに収録された曲が有名ですが
このアルバムも素晴らしい唄モノサウンドです
疲弊した耳に癒やしを与えるには丁度良いサウンドですね



④Fandango - One night stand
爽やかなサウンドですね
プロデューサーはアラン・ブラゼク
メロウな味付けも癖になりますねぇ
このシンガーがRAINBOWに参加するなんて想像も付きません
自身でもソロでセルフカバーした②が大好物なんです


⑤sheila - little darlin'
フランスでは大成功したアイドル的女性歌手
日本のアイドルとは意味あいは全く違いますが
プロデューサーにキース・オルセンを迎え
欧州的哀愁度と冷ややかなメロディ
そこにねじ込まれるワールドワイドな感性
チョイ足しハードなギターも職人技
ソングライティングチームも充実と
唄モノサウンドが好きな人ならばグッとくる場面は多いですよ
ロマンティックですねぇ




800. 失恋船長 (2024-01-29 13:53:59)

『ヘヴィメタルが聴きたい㉑』

①Black Death - Black Death
ブラックデスというバンド名からデス系やブラックメタルをイメージするでしょうが
こちらは全員アフリカ系アメリカ人によるヘヴィメタルバンド
80年代にフルアルバムをリリースした
泥臭い剛毅なサウンドはやや未消火な部分はあれど
その暑さにヤラレル
当時の背景を考えると活動は試練の連続だったろう





②Loudness - 我武者羅
ハッキリ言うとラウドネスのカッコイイ部分とカッコ悪い部分が両極端に描かれたアルバム
その強烈な個性と過去の集大成となるサウンドは
もはや何物でも無いラウドネスメタルである
神風ニッポン
これはニッポンのメタルである






③BowWow - Signal Fire
ラーズ・ウルリッヒお気に入りのアルバムとして有名
ある意味今となっては海外のマニアに支持されているかもです
今年は海外のフェスの参加もキマッタ
大ベテランバンドの初期作
この勢いに溢れるハードロックサウンドにうねるぜ




④ALL FOR METAL - ALL FOR METAL
Kissin' Dynamiteのヨハネス・ブラウンがプロデューサーを担当
外部ソングライターを迎え入れオールジャーマンメタルという様相を呈しています
バンドメンバーは多国籍軍
キャッチーでパワフルかつメロディックなメタルは万人受けしそうな
サウンドを展開と実にメジャーなサウンドを築いていますね
NWOTHMですね


⑤Blind Illusion - The Sane Asylum
メタリカのカーク・ハメットがプロデューサーとして
名を連ねるスラッシュメタルバンドの1st
単なるスピード勝負のバンドにあらず
不穏なる空気を携えた異様なテンションは
聴き手を未知なる世界へと誘う
テクニック的にもハイクラスのバンド
知性が伴うサウンドだ




801. 失恋船長 (2024-02-06 18:56:13)

『ヘヴィメタルが聴きたい㉑』後編

①DARXON - Killed in Action
マントヒヒのお化けみたいなキャラがドンとブラックバックで描かれるジャケ
そのダメダメ感に中々手が出ないのだが
これが意外性の山倉といいたくなるほど裏切ってくる
いやジャケ通りの愚直なまでに小細工なしのヘヴィメタルをやっている
無駄にテクニカルなソロも飛び出すが
ジャーマンメタルだし剛直ヘヴィメタルですよね
メタル馬鹿一代なヤツです






②Hocculta - Warning Games
イタリア産のヘヴィメタルバンド
力一杯もう一杯という具合にパワフルなサウンドを披露
クラウス・マイネタイプのハイトーン系シンガー
サウンドメイクといい意味でのへなちょこ具合が素敵すぎるのだが
時折切り込んでくるツインリードなどヨーロピアンである
80年代ならではの愚直なスタイル
愛すべきサウンドである




③Running Wild - The First Years Of Piracy
初期のナンバーを当時のラインナップでリメイクしたベストアルバム
音質もプレイも良くなかったので入門編としてはピッタリでした
しかし規則正しいリズムの刻み
これがジャーマンスタイルですかね
大海原へ出向する我らがロルフ船長
ジャーマン訛りの英語ですが洋楽を何十年聴いても英語の訛りはわかりまへん
旦那さまワテはあと何十年奉公しないとあきまへんのやろか?




④MATAKOPAS - Coming Out Ahead
アルバム一枚で消えた為に幻のバンドと化したUS産正統派メタル
光沢艶めかしい鋼鉄サウンドが放つ輝き
剛毅に打ち鳴らされる手数の多いドラム
妖艶さに拍車を掛けるギター
伸びやかな歌声とボトムを支える腕に覚えのあるベース
リリース時は1987年
タイミングが悪かったなぁ


⑤Vicious Rumors- Soldiers Of The Night
ハワイのヴォーカルだったゲイリーSTピエールとヴィニー・ムーアがいた時代の1st
バンドの形態としては次からがジェフ・ソープによって本領を発揮するのだが
これはこれでありだろう
Shrapnel Records主導なんだろうがヴィニーはレコーディングのみの参加だもんね
欧州風味のあるパワフルなサウンドは今でも鮮度がある




802. うにぶ (2024-02-11 19:57:48)

2023年のベスト10枚です。

1. GALNERYUS『BETWEEN DREAD AND VALOR』
高品質のメタルでありながらJ-POP的でもあり、熱く切なく美しい名盤。めっちゃハマった。
2. HAKEN『FAUNA』
変態プログレでありつつメタル成分も残し、それでいてポップ。他にない音楽を創造した傑作。
3. BODY VOID『ATROCITY MACHINE』
胃が痛くなるほどシリアスな重音楽。KHANATEとNEUROSISを混ぜたような陰惨さです。しんどいけど癖になる。
4. IN FLAMES『FOREGONE』
独自の音楽をさらに推し進めた意欲作。ジャンル無関係に曲が良いので脱帽です。
5. BEYOND THE BLACK『BEYOND THE BLACK』
風変わりなリフに心をわしづかみにされました。まだまだメタルは面白いと思わせてくれた快作。
6. LOVEBITES『JUDGEMENT DAY』
ハイテンションでメロディが充実したメタル。真向突破する心意気に圧倒されました。
7. CYHRA『THE VERTIGO TRIGGER』
メロディの充実度、ヴァリエーションの豊富さが半端ないです。もうちょっと尖っていればこれが1位だったかも。
8. KK'S PRIEST『THE SINNER RIDES AGAIN』
中途半端なポップさがなくなりました。リッパーが無茶苦茶な力業で熱量を嵩上げしまくっています。
9. EXTREME『SIX』
音楽をまだまだ楽しんでるなーっていうのが伝わってきて嬉しくなるアルバム。
10. RONNIE ATKINS『TRINITY』
ここに来てさらにクオリティを上げてきました。これには降参です。しみじみ感じ入ります。

10枚に入れるか悩んだのは、
ANUBIS GATE、CRYPTA、DEFILED、DRAGONCORPSE、EDU FALASCHI、GODFLESH、KHANATE、MARC HUDSON、PERIPHERYの作品。どれもこれも、正直すげーと思って聴いていました。

その他、良いと思った諸作品。
陰陽座、浜田麻里、A.C.T、ALL FOR METAL、ANGRA、BABYMETAL、BUCKCHERRY、CADAVER、CRYPTOPSY、ENFORCER、EVILGLOOM、FIRST SIGNAL、FLAMES OF FIRE、FROZEN CROWN、HELLRIPPER、ICE AGE、IRON SAVIOR、IRON VOID、JESUS PIECE、KAMELOT、METALLICA、MIDNITE CITY、NERVOSA、NIGHTHAWK、OBITUARY、OVER KILL、PERFECT VIEW、SOEN、SUFFOCATION、TEN、WIG WAM、WINGER、WYTCH HAZELの'23発表作。
昨年末にもらい事故により車が全損し、一人でカーステで音楽をじっくり聴けない日々が現在も続いているため、目をつけつつ聴けずじまいな作多数に終わった'23年でした。




803. 失恋船長 (2024-02-12 13:45:02)

『俺達SHRAPNEL』①

①Keel - Thunder and Lightning
こんな典型的なL.A風ハードサウンドがシュラプネルと思う人も多いでしょうが
紛れもなくシュラプネルからリリースされた1st
ロン・キールと言えばインギーとやったSTEELERだもんね
歯切れのいいギターは壮快だ




②Racer X - Street Lethal
シュラプネルと言ったら真っ先に思い出すバンドです
スピーディーなリフ・ソロと当時としては最高峰のプレイを披露
とんでもないバカテクギタリストが登場したと話題に
BURRNではイマイチの評価だがギター小僧はこぞって大評価
今聴いても興奮させられるスピードプレイが多い
ポールがラウドネス好きというのも日本人に好かれた理由





③Tony Macalpine - Edge of Insanity
ネオクラ系のインストフルアルバム
ネオクラ=イングヴェイ
テクニックひけらかしの感情のないギターなど見当違いも甚だしい意見も散見された時代
決定打になるような素晴らしいプレイで魅了したトニー
名手ビリー・シーンにスティーブ・スミスを相手に一歩も引けを取りません
それどころか主役は自分であると雄弁に物語る
緻密な構築美溢れるフレージングの数々
センスとテクニックそして教養によって裏打ちされたプレイに隙は見当たらない
ピアノの腕も超一流の天才マルチプレイヤーの登場だった
個人的にシュラプネルと言えば今作である





④Le Mans - On The Streets
デビュー作は大味な面はあるがパワフルなアメリカンメタルをやっていた
デレク・フリーゴとジョシュ・ラモスの二人がギターを担当
上手いヤツは最初から出来るんだというのを確認出来る
若さに溢れたパンチの効いたサウンド
たまにポップ路線も顔を出すのがアメリカンだろう



⑤Wild Dogs - Wild Dogs
マスターマインド博士としても知られる
マット・マーコット率いるUS産スピードメタルの1st
ジェフ・マークのギターは派手
ド派手にならすアーミングも懐かしい
フルスピードで突っ走るアメリカンロックは実に懐かしい匂いがする




804. 失恋船長 (2024-02-19 23:07:20)

『ヘヴィメタルが聴きたい㉒』前編

①KILLER - Young Blood
ヴォーカルがチェンジすると音楽性もここまで変るのか
それまでのAC/DCスタイルから
よりソリッドで堅実なスタイルのヘヴィメタルへと変貌
ACCEPTのパクリジャケ同様の路線とも言える
これはこれで素晴らしい






②Grave Digger - Witch Hunter
初期ならではのブラッケンドな禍々しさがある
オープニングナンバーがアルバムタイトルで魔女狩りという意味もあるのだろう
唐突に切り込まれるギターソロも懐かしいなぁ
その勢いはアルバム全体に漲る
実にエネルギッシュな作風だ
このバンドは売れる要素は少ないが昔の方が好きですね





③DIO - Holy Diver
今の若い人は雑誌を読まないからディオを知らない
というかSNSと相性が悪いメタルを聴かない
本を買わない=メタルに触れる機会もない
だから少子高齢社会に突入しているのだが
それは昔から想像できた話
メディアの嘘と怠慢が招いた悲劇だろう
B'zを表紙にするのだからBABYMETALが売れたときに
一緒に踊るべきだった
あれがラストチャンスだったと思う
ネモフィリア武道館では若い人は振り向かないよ
この素晴らしい声を知って欲しいねぇ
現代正統派メタルの古典ですよ





④聖飢魔II - THE END OF THE CENTURY
BURRN誌は専門誌というよりは広く浅く音楽を布教する雑誌だった
ヘヴィメタルに衝撃を受けたのはその破壊力とスピードだったのだが
同時にテクニックに圧倒された
でもBURRN読んだら人気ギタリストがメイデンの二人やJPの二人が上位にランクイン
特別な技術を持たないギタリストの人気ぶりに度肝抜かれた
本当の意味での人気投票なんだ
上手い下手は関係ないのだと新たなる思考を授かった
そのおかげで後年唄モノロックの良さを教えて貰えるのだが
日本でも最強の部類に入るツインギターコンビがジェイル大橋代官とエース清水長官だったろう
メイデンよりもJPよりもギターテクは確実に上である



⑤Magnum - Here Comes The Rain
希代のメロディメイカーだったトニー・クラーキンの死
また一つ巨星が落ちた
残念な出来事だったが最後に素晴らしいアルバムを残してくれた
最後まで衰えなかった作曲センス
新作の発売を見ることが出来なかったのは悔しかろうが
彼が産み落とした財産は後生にしっかりと受け継がれるだろう
コクのある英国ロック
伝統的なスタイルを堅守する姿勢には頭が下がる
アメリカンドリームを掴む為に吹っ飛んだバンドだが
帰還後は常に期待に応えるものだった
熟成された大人のハードサウンド
刺激だけではない癒やしを与える叙情派ロックの新作が聴けなくなるのは
本当に残念である
追悼特集とかやる雑誌が出ることを期待したい
テクノロジーの恩恵を受けボブの声に潤いが戻ったことも作品の良化に繋がっている
ダークだった前作の揺り戻しが胸に優しく響きます




805. 失恋船長 (2024-04-12 15:30:29)

『ヘヴィメタルが聴きたい㉒』後編

①Marta Gabriel - Metal Queens
選曲の妙味に尽きるねぇ
女性のメタルシンガーは見た目とギャップが売りのグロウルか
パヤパヤソプラノ系ばかりが取り出されるので辟易していますが
マルタは本気のロックシンガーです
彼女の歌声を生かした情熱的なメタルソングの数々に興奮必至
好奇心をくすぐるマニアックさがたまらん







②X.Y.Z→A - Seventh Heaven
二井原実先輩がラウドネスに復帰
バンドの活動は停滞してしまったのは残念だが
細々と活動は続けているが
やはりラウドネスとでは待遇は雲泥の差だろう
個人的にはこのバンドで歌う二井原実先輩の方がらしさが出ていると思う
様式美野郎橘高文彦も美しい佇まいが目に浮かぶ
紆余曲折を経て集大成のような作風になったアルバムだった
初心者には1stとⅣそして今作をすすめますね






③ANTHEM - Eternal Warrior
アンセム流PAINKILLERで幕が開ける意欲作
坂本英三のタフな歌声と清水の煌めくギタープレイ
再結成後の躍進ぶりを裏付ける傑作でしたね





④SAXON - BATTERING RAM
このバンドも終焉の足音が聞こえてくる
メンバーも高齢だし何が起きてもおかしくない
グランジ以降のメタルと対峙する姿勢は大いに評価する
昔の匂いを発散させながら古さに埋没しないスタイルに目を見張りますね
新作も良いがこのバランスも評価出来る
スピードだけではないアグレッシブさとヘヴィネスさが絶妙だ



⑤CRIMSON GLORY - CRIMSON GLORY
商業誌から異常なほど高い評価を受けた
本当にあいつあてにならんなぁ
持ち上げすぎだが内容は素晴らしい
光沢のある艶めかしいメタルサウンドと
癖強めのパワフルなハイトーンは相性抜群
歴史に埋もれさせるのは勿体ないよ




806. 失恋船長 (2024-04-14 09:01:29)

『俺達SHRAPNEL』①後編

①Mogg/Way - Edge Of The World
権利の関係でUFOと名乗れなかったのが残念
フィル・モグの歌声に英国を感じますね
英国情緒溢れるメロディックメタルとネオクラギターの融合
新たなる形を提示した
新型UFOは地球を侵略するほどの魅力的な装備に変っていた
マイケルにも負けいないジョージ・ベラスのギタープレイ
ネオクラ風味が英国サウンドにここまでフィットするとは新しい発見ですよ
アダムスキー型なんて古いよと言ってますね



②Randy Hansen - Live
ジミヘン大好きランディ・ハンセン
そのなりきりぶりに笑みもこぼれます
初期のシェラプネルはネオクラ一辺倒では無かった




③Apocrypha - Area 54
トニー・フレディアネリのテクニカルなプレイを生かした
複雑な構成と展開にそこにねじ込まれるスラッシーさ
先を読ませないスリルはあるのだが
分かりやすくはない
突き放すような野心的サウンドは
キャッチーさとは無縁である






④Griffin - Flight of the Griffin
アクロバティックなツインギターもフィーチャーした
アメリカンパワーメタルバンド
メイデン風味もそこそこにド派手に展開してくる
スピーディーなプレイと曲調は十分スリルに満ちている
バランス的に濃いめだが
好きモノにはたまらん魅力が満載
新日でも全日でもない国際プロレスである
阿修羅原である
ラッシャー木村率いるはぐれ国際軍団である




⑤Dr. Mastermind – Dr. Mastermind
これぞスピードメタルと言うべきハイテンションなサウンド
シュラプネル系のマニアならばカート・ジェイムスのスピーディーなプレイに耳を奪われるでしょう
ドラムも強烈ですディーン・カストロノヴォって歌も上手いけど
やっぱドラマーだよなぁ
主役を喰う二人の凄腕ミュージシャン
特にカート・ジェイムスは幻のギタリストなので必聴ですよ




807. 失恋船長 (2024-04-22 09:00:49)

『勇者アクセル・ルディ・ペル』

①Wild Obsession
STEELER脱退後にリリースされたアクセル名義のアルバム第一弾
メンバーは固定されていないが方向性は見えていた
名手ヨルグ・マイケルのツーバスドラムも懐かしい響きを轟かせている
ヴォーカルはチャーリー・ハーン
彼のワイルドでヒステリックな歌声はキャッチーなナンバーに個性を添えている
最近はマンネリ気味なのでみたいな抜擢が欲しいねぇ







②Nasty Reputation
シンガーにロブ・ロックを迎え本格的にソロバンドを始動した勇者アクセル
メンバーも固定してリッチー・フリークぶりを大発揮
当時でも時代遅れの様式美メタルにガッチリを向き合う姿に感動を覚えます
DPの隠れた名曲であり名バラードをロブが見事に歌い上げていますね
スピーディーな曲でもロブの加入によりキレが倍増
もう一枚ロブで付くって欲しいねぇ






③Streets of Fire
ヴォーカルがジェフ・スコット・ソートに変更してリリースした勝負の3枚目
オープニングナンバーからキレまくりでアクセルはこの難題に見事打ち勝った
サウンドプロダクションも含め全てが前作を上回る内容
アクセルサウンドの確立と将来性が見えたアクセル節全開の一枚





④Between the Walls
ジェフ・スコット・ソート参加2枚目のアルバム
前作よりも練り上げられた楽曲とパフォーマンス力の向上
アクセルとジェフが共鳴し合う名盤へと仕上がっている
FREEのカバーもハマっていますねぇ




⑤Axel Rudi Pell - Magic
バラエティ豊かだった前作から一転
RAINBOWスタイルへと再び転換した一枚
この頃からマンネリ感は出ているのだが
ある意味清々しいくらいアクセルサウンドをやり切っている
ジェフ・スコット・ソートの歌声も素晴らしい
ロブと一枚そしてジェフとも一枚作って欲しいねぇ



⑥Axel Rudi Pell - Oceans Of Time
お約束のアクセル節から始まる定番アルバム
シンガーがジョニー・ジョエリに変わり不安はあったが
予想以上にマッチしていたが
あんなに長く歌い続けるとは思わなかった
歌詞の面も含めアクセルには良きパートナーを得たのだろう
そしてジョニーにとってはミュージシャンとしてのキャリアを
再び起動に載せるメドがつきだした意味では大きい




⑦The Masquerade Ball
ジョニーの加入は鮮度を上げたのだが楽曲の方は金太郎サウンド
なにか新しい事に挑戦して欲しいと思うのだが
ヨルグ・マイケルからマイク・テラーナにドラムがチェンジ
やや走り気味に聞こえるのはミキシングの関係だろうか?
定番と究極のマンネリズム
今作がギリギリだろう




⑧The Ballads
新曲にデモそして未発表さらにはヴァージョン違いなども放り込んだ企画モノ
やはりジェフ・スコット・ソートの歌声は素晴らしい
エモーショナルかつパワフルな歌声はどんなタイプの曲を歌いこなす
ロブがハイトーンをかますバラード
そしてデモでは元STEELERが参戦
アクセル生誕の足がかりを知る一曲でしょうね
単なる企画モノにあらず
RAINBOWのカバーも良かったよ




⑨Ghost in the Black
割とテンポの良い曲が増えた
そのおかげでメリハリが生まれ聴きやすいアルバムに仕上がる
類似点を上げたらキリが無いのだが
このマンネリズムがアクセル・ルディ・ペルなのである
久しぶりにアイデアを煮詰めてきた印象がある




⑩Diamonds Unlocked II
アクセルお得意のカバー
ならばアルバムを作ろうということで第二弾が制作されるのだから
彼を支える強固な岩盤層の多さに驚かされる
局地的な人気だろうが凄いもんだよなぁ
予想外の選曲に
これくらい思い切ってくれたら楽しいですよね
原曲知らないものもあるのでね
でもシンガーは数人呼んで欲しかったなぁ
ドラマーはボビー・ロンディネリです



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