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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 1101-1200

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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順
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Christ - Easy to Ride ★★★ (2021-02-08 20:40:46)

WOLFと同じくビクターが手掛けたインディ系レーベルCaptagon Pluggingからデビューを果たした国産バットボーイズ系HM/HRバンドのEP。
出しているサウンドは、日本人好みのメロセンスとワイルドなロックサウンドが危うさを纏いながら駆け抜けていく、雰囲気モノロックサウンドだが日本人なのでキメが細かい、そういう意味では、やや置きに行っている感は否めないが、逆を言えば、その繊細さが持ち味とも言え、時速60キロのスリルとはいえ良くできている。
この手のシンプルでワイルドなノリのロックが好きな人なら、大いに楽しんでもらえるでしょう。

このバンドを有名にしたのは日本人に交じりギターが外国人だったではなく、ドラマーがLOUDNESSの二井原実先輩の実弟、二井原教仁さんだったことが注目される要因だった。
兄弟でリズム隊だったんですね、とローカルニュースもありますが、雰囲気モノのロックサウンドは、噛み合った時の威力はあるのだが、良くも悪くも日本人的なシンガーの在り方が聴き手の評価を分けるでしょう。
個人的には、国産バンドあるあるなので飲み込めるが、この辺りと折り合いが付けないと厳しいでしょうね。

こうなるとニッキー・シックスやアクセル・ローズは偉大だなぁと思える。

そしてワシは、このバンド登録もしてコメントしていると思っていた。老いは怖い。


METAL CHURCH - Damned If You Do - Damned If You Do ★★★ (2021-02-07 16:51:34)

ハムーって聴こえる不気味なコーラスが耳を惹きます
宗教的なダークテイスト
往年のイメージが戻ってきたと印象付けています
古くて新しい新生メタルチャーチの幕開けに相応しい一曲ですね


METAL CHURCH - XI - No Tomorrow ★★★ (2021-02-07 16:47:09)

静と動のコントラストを見事に描き切っています
アコースティカルなパートが良いのよ


METAL CHURCH - XI ★★ (2021-02-07 16:44:47)

カート・ヴァンダーフーフがいれば、それはもうメタルチャーチであるという図式に異論はないだろうが、今作はシンガーの座に懐かしい名前のマイク・ハウが戻ってきたという嬉しいニュースも飛び込み新譜への期待は高まっていた。

音楽性は昨今のスタイルを踏襲する現代的なミックスはどこかスッキリとまとまっており、このバンド特有のカラーは薄まっている。それでも前作の反省を生かし楽曲にフックを設け、メロディを歌い上げるシンガーの存在はよりバンドを強固なものとしている。
とは言えマイクのブランクを感じさせる歌は、口のこえたファンを納得させることは出来ず、諸手を上げての大歓迎といかなかったのマイナスでしょうね。

過去との比較は酷な話です。個人的にはもっとヘヴィな音像のメタルチャーチが聴きたいと思うのが最大のポイント。若いNWOTHM系のバンドがやりそうなミックスは正解とは思えない。そこを改善するだけでも、厳ついメタルチャーチが復活すると思う。
せっかく看板シンガーがいるのだからと思わずにはいられませんが、それもこれも贅沢な悩みであり。通常のバンドには当てはまらない話です。現役感を損なわない新生メタルチャーチスタイルと思えば気にもならないでしょう。
若い人にとってもとっつきやすい音に収まっているのも今の時代と言うことで理解しています。


METAL CHURCH - Generation Nothing (2021-02-07 16:30:10)

2013年と言えばリバイバルブームも成熟しだした時期でしたね。バンド運営は首謀者であるカート・ヴァンダーフーフがいれば問題は起きないという体制も作り出し今作は時流の流れに乗ったスタンダードな鋼鉄サウンドへと仕上がっている。
お約束の①で掴み、キャッチーな②という展開も懐かしい限りなのだが、メタルチャーチってこんなバンドだったっけ、見たいな無難さも同時に馴染み出ており、いい意味でも悪い意味でも普通の感じがする。

丸みを帯びたミックスではあるが、ザクザク系のリフもあるし雰囲気もあるが、似たようなメロを唄う一本調子のイメージを与えるロニー・ムンローの歌い回しも(ウド・ダークシュナイダー8割のデッキンソン2割)、終盤に差し掛かると飽きてきたりと、バラエティに富んが楽曲があるのにイマイチ伝わりずらいと思わせるのが残念。

並みのバンドなら及第点だが、メタルチャーチの金看板を重いといえるので、少々食い足りないというところでしょうね。もう少し後半に向けてフックのある展開が欲しかった。なんかこうありがちなNWOTHMなサウンドに落ち着いてしまっている。ちょっとの違いんですけどね、難しい問題なぁ。


KILLERS(FRENCH) - Mise aux poings ★★★ (2021-02-06 18:33:22)

3年連続でアルバムをリリースしていた勝負作となる3枚目。メンバーも去り、仕切り直しと本当に勝負となっているのだが、これが素晴らしい。欧州風味のダークなテイストを感じさせる硬派なサウンドはヘヴィメタルと呼ぶに相応しいサウンドを披露。整合性も高まりかつてのような破天荒な暴走ロックスタイルはなりを潜めたが、全てにおいてパワーアップした音楽性にスキは見当たらず、構築美溢れるスピードメタルは局地的なヒーローでは終わらない普遍性を身に着けている。

その分、個性はなくなったと見る向きもあるが、快活なリズムとダイナミックに攻める二本のギター、良好な関係性から生み出される一体感のあるバンドサウンドは、余計な装飾がないからこそダイレクトに聴き手に迫ってきます。
そのリアルなスタイルは、格段に進歩を遂げており、このクールにひりつく欧州メタルのカッコよさに唸ります。1987年と言う時代背景を考えても、もっと認知されて欲しいクールなスピードメタルを堪能できますよ。
とにかくスピード狂には楽しんでもらいたい。速さだけではない場面展開を設けた豊かなドラマ性、シンプルなミックス故に炙り出される剥き出しの感性。
どこか中途半端だった前作のイメージを払拭するには十分すぎるインパクトを誇っています。

このバンドがイマイチ知名度を上げられないのは、脆弱なレーベルから音源が出ているために、流通が絶望的な状況にあること。今のご時世、ダウンロード盤はおろか、サブスクがないのは致命傷と言える。
嘘くさいCD-Rによるコレクターズアイテムには手が出んよ。


MADAM X - We Reserve the Right ★★★ (2021-02-06 18:13:12)

国内盤は懐かしきCBSソニーからリリースもされているL.A風のグラムファッションが目を引くバンドのデビュー作。当時としては珍しく男性と女性が二人ずついる構成もインパクトがあり、ドラムとギターは姉妹。ドラマーは後にVIXENに加入しました。
イケメンシンガーとメイクが濃すぎるベーシスト、そして網タイツ姿の女性と気になる情報が多すぎて音を聴く前に気持ちの整理がつかないのだが、出している音は渋滞中のバンド情報をクリアーにするのに十分な魅力が満載。
少々軽めのミックスではあるが、ギターを前に出しバランスを図っている。硬派と言うよりは妖しげなグラマラスな空気を前に出し、ワイルドかつハードなサウンドを耳なじみ良く、クールに纏めている。
この辺りもプロデュースに迎えたリック・デリンジャーのアイデアなら成功していると言えよう。音で勝負しているバンドだけにもう少し深みのある音の方が好みだが、色艶で勝負を仕掛けない本格派のバンドサウンドは説得力がある。
とくにギターソロをフィーチャーしたインストの⑤も楔となりグイグイと食い気味の突っ込んできます。
その流れでストレートな疾走ナンバー⑥に繋がる構成も見事、シンガーも中低音域を駆使して勝負、ロブ・ハルフォードに似ていると思う瞬間もあり、実力派十分です。
悪名高きJETレコードのせいもあったのか、次が出ることなくバンドは解散。その為にイマイチ知られていないのだが、Twisted Sisterあたりが好きな方なら、類似性も多々あり、ロックアンセム⑦なんて、そのものと言えよう。硬派さと大衆性を程よく完備したグラム系HM/HRバンドの1st。
能天気なイメージが強いL.A組よりもクールな感性が強いのも魅力ですね。

久ぶりに聴いたが昔よりも断然カッコいいと思える。今となっては貴重なサウンド、マニアならずとも聴いて欲しいバランス感覚に秀でた一枚です。


Oliver/Dawson Saxon - Rock Has Landed, It's Alive ★★★ (2021-02-06 17:46:24)

分裂したSAXON、SAXONと名乗る前のバンド名Son of a Bitchを使用してグラハム・オリバーとスティーブ・ドーソンは活動していた。なんだかんだ揉めた挙句、このクレジットに落ち着きリリースされたライブアルバム。
シンガーにジョン・ワードを、ドラマーは懐かしいナイジェル・ダーラムとシンガー以外はSon of a Bitchという構成。半数以上の曲がSAXONということもありバッタもん感も漂いますが、半分はSAXONであり、ギターのハイドン・コンウェイも同じNWOBHMファイターときていますからね、昨今のパワーメタル化したサクソンよりも、昔の雰囲気が出ており全体の流れは悪くない。
ロニー・アトキンス風のハスキーなパワーヴォイスもハマり、本家とは、また違った味わいがあり、これはこれでありと思わせる熱の籠ったライブ盤である。
とはいいつつも元の揉めた経緯などを考えると、微妙ではあるのだが、バイカーズSAXONが聴きたいならコチラの方がらしいかもしれません。
妙な先入観を捨て、半分SAXONによるらしいプレイを楽しんでもらいたい。


KILLERS(FRENCH) - Danger de vie ★★ (2021-02-04 08:57:01)

短いスパンでリリースされた2nd。前作よりも音楽性に幅を持たせた意欲作。スピード命の馬鹿メタルを期待すると、出だしからあれっとなるのだが、今作はミックスも含め聴き易さを誘発したようで、前作のような切迫感やキリキリと切り刻まれるメタリックな暴走スタイルよりも聴かせる事に重きを置いたようだ。
勿論、このバンドならではの暴走様式は随所の顔を出す、相変わらずパワフルかつスピードもある。しかし、中途半端な測速度制限や品行方正さを出そうとしたことで魅力を損ないかけているのが気にかかる。
また、風呂屋でレコーディングされたような音も頂けない。
と不満が先をとってしまったが、選曲の持って行き方に問題もあるように感じられ全8曲40分を切る今作は、前作同様スピード狂を満足させるスタイルは存在するだけに、安っぽいミックスが台無しにしている感は否めない。
そういう迷いが生じさせたのか、バンドはギターのブルーノ・ドレギー以外のメンバーは、TITANなるバンドを結成、同年にフルアルバムをリリースしている。その時、このバンドはどうなっていたのか興味は尽きない。


KILLERS(FRENCH) - ...Fils de la haine ★★★ (2021-02-04 08:37:53)

フランスを代表するパワー/スピードHM/HRバンドが1985年にリリースした記念すべき1st。その勢いはのっけから凄まじく、オープニングナンバーのインパクトに悶絶。これぞヘヴィメタルなアグレッションとスピードで全てをなぎ倒していきます。終始打ち鳴らされるド派手なリズムと刺激的なギター、ひしゃげた金切りヴォイスと、ヘヴィメタルと言う言葉でしか形容できない音楽性を披露。スピード狂を自負するマニアなら一度を聴いて欲しい魅力があります。
お手本はACCEPTでしょう。それだけにドラマ性もある、③のような曲を放り込んでも背伸びした印象を与えない音楽的な教養もプラスに働き、速さにと力強さに力点を置いた作風は、多くのヘヴィメタルバンドが共有するスタイルへと磨きをかけている。デビュー作ならではの直情的な感性の爆発、威勢のよい叩きつけるようなアグレッションサウンドは多くのマニアを引き付けるはずである。愚直なまでに打ち鳴らされる④、彼等のメタルアンセム⑤、この曲の歌い回しなんてウド・ダークシュナイダーそっくりですよね。
突っ走りながらも色んな顔を魅せる前半、そして後半は埋葬行進曲をイントロに導入したバンド名を冠した⑥、圧倒的なパワーと重厚な世界観に、このバンドの進みたい方向性が見えていきます。
パワー/スピードだけに埋没しない豊富なアイデアをバカバカしいほどの、パワー/スピードで突っ込んでくる突貫スタイル。若さ任せのようで芸の細かい面を魅せようとしているのも魅力ですね。
メタルのスピードに恋い焦がれ、この世界に足を踏み入れました。こういう音は生涯嫌いになることはないでしょう。


Seventh Son - Dangerous Kiss ★★★ (2021-02-03 10:40:56)

80年代の初頭から活動していた幻のNWOBHMグループ。正式な音源は遅く1987年にカセットテープによるアルバムをリリースしていた。1999年にデモ音源などを増やしCD化もされたマニア向けの作品。
こういうものが定額制で聴けるようになったとは知識があれば大概はフォローできる時代になりましたね。いやはや驚きです。NWOBHMファイターということですが、1987年と言う時代を意識した洗練されたメロディアスHM/HRサウンドを披露。英国流儀の様式美に、華やかなL.A風味を加味したサウンドは、清々しいほど奇をてらってはおらず、懐かしい空気が満載。
一気にあの時代に連れ去ってくれるでしょう。
オーソドックスなサウンドを軸に、親しみやすさとハードテイストをバランスよく押し上げた今作は、当時としてはタイムリーな作風だったと思う。厳つめのNWOBHMスタイルを想起すると期待外れとなるが、折り目正しい正調HM/HRサウンドの旨味、硬軟交えた真っ当なスタイルは今となっては逆に、個性のない普遍性が個性となるのだから不思議なものですね。久しぶりに聴いたけど懐かしいわ。決定打には欠けるけど、メロディアスかつ叙情的なメインストリームよりのサウンドは良くできたものですよ。


BIFF BYFORD - School Of Hard Knocks - Me and You (2021-02-02 14:33:58)

渡米後のサクソンを思い出させるようなアメリカン志向
よもや今になって高評価を受ける時代になるとは夢にも思わなんだ


AION - Hang on Night ★★★ (2021-02-02 14:10:40)

デスラッシュサウンドなる言葉を打ち立てた国産スピードメタルバンドが1987年にリリースしたシングル。
シンガー以外は、AIONというバンドではお馴染みのメンバーが揃っており、彼等特有の過激でスピーディーなサウンドを確立。当然歌っている人間が違うので歌詞も変えてだが、両曲ともリメイクされ世に出されている、その違いを楽しむだけでもマニアにとってはたまらんものがあるでしょうね。
リメイクで唄うのはNOVでしたが、ここで唄うのは初期のデモで唄っていたSatoru氏、いかにも日本人的はハイトーン系のシンガーでしたが、バックに厳つさは十分に伝わり、AIONスタイルを確立していたといえよう。
鬼のピッキングから繰り出されるスピードプレイに息を飲みます。
良くも悪くもジャパニーズスタイルです。海外からは絶対に出てこない味付けの濃い日本のメタルです。そこを理解して楽しめるマニアならば、是非とも聴いて欲しいバンドです。メジャーデビュー時はX-JAPANの成功もあり、やや歌謡チックな面も魅せ、筋金入りのマニアを落胆させた場面もありましたが、初期の彼等は、ド派手なツーバスと高速ギターが、突っ込んでくる特攻スタイルを取っており、その大和魂燃やす刹那な破壊的サウンドで魅了していました。
個人的には、ドハマりはしなかったが、今聴いても十分通用する個性を持ち合わせていたバンドだった。今作は、そのバンド初めての正式音源です。YouTubeで良いんで聴いて欲しいねぇ。


TRAPEZE - Hold On ★★★ (2021-02-02 13:50:12)

グレン・ヒューズが抜けた後もバンドは続き、前作ではメル・ギャレーがリードヴォーカルも兼務。ソウルフルな歌い回しでバンドのイメージを崩すことなく、よりメロディアスかつハードなスタイルに進化していった。
今作は曲も作れる専任シンガーを迎え入れ体制を強化。その人物が、後にHEEPに加入するピート・ゴルビーです。
今作は1978年にドイツでリリース、エロいジャケとタイトルと曲順を変え再リリースされたのが今作。世界的な認知はこちらですね。
個人的には、ドイツ盤の方が曲順が好きなのですが、ファンキーなテイストも残しつつ、メロディアスさも増強、その独自性を高めた音楽性は、力強いピートの歌声のおかげで、筋の通った手堅いサウンドへと仕上がっている。
特に⑦に代表される新機軸とも言えるメロディアスファンクは、二人のシンガーが火花を散らし唄う事で、このバンドの在り方を明確に示している。普遍的英国ロックに濃厚なファンク色も取り入れ、メロディアスに仕立て上げるという美味しいアレンジに大いなる可能性を感じました。
個人的には、どこか地味に感じていたトラピーズ、今作には、今までと明確な違いを魅せるポイントを打ち出すことで、より幅広い層に訴えかけていると思う。往年のスタイルを支持するマニアには、逆に喰い足りないのかもしれないが、ファンキーは得意ではない身としては、これくらいが丁度良いです。
ピートのストレートな歌唱スタイルも悪くない。


MICHAEL SCHENKER GROUP - Immortal ★★★ (2021-01-31 15:36:48)

MICHAEL SCHENKER GROUP名義で久しぶりにリリースされたフルアルバム。正直、参加メンバーの重複もあったりと、似たようなクレジットのプロジェクトが多すぎて困惑するのだが、今回はラフル・シーパースのような新顔を加わり、久しぶりの金看板名義に華を添えている。
新旧入り混じったマイケル節、哀愁を帯びた叙情的なフレーズをダークなカラーでまぶし、今まで以上に強度のある骨太なサウンドを構築している。勿論、マイケルらしい情緒はたっぷりとあるし、彼に求めるものをしっかりと理解し忠実に再現していると感じる。それだけに、ややこしい名義が気になるのだが、いずれにしろマイケルの美学は貫かれており、意表を突くラルフ・シーパースの参加した①を筆頭とするパワフルさの増量と、従来のスタイルと言える儚くも美しいマイケルの芸術性が見事にリンク、その華々しい天賦の才が満開に花開いていると言えよう。
古くて新しいマイケルサウンドの復活。なんちゃら○○周年的な売り方だけではないと思いたいほどの充実感はある。

とはいいつつも体毛が濃そうなロニー・ロメロの暑苦しさとマイケル節はフィットしているかとか?不満ではないのだが気にはなるが、個人的には、今までのマイケルにない気合いの入った攻撃的な①を聴き、今作は新機軸を打ち出すと踏んでいたので驚きはなかった。

ここからは余談ですが、①に始まり、半数の曲が先行公開、最近の風潮とはいえ、一番最初に公開されたラルフの唄う①は、そのインパクトも付き合い聴きまくった。なんたってMSGにもしも、ロブ・ハルフォードが参加したら、どんな曲を書くのかなぁが、実現したようなものだからである。それが2か月以上前の11月に聴かされている、そのおかげで今作に対する実績を安心を積むことにはなっているが、半数は先行公開されているので、アルバムを通して聴く時の温度差が生まれてしまった。ある意味、アルバムを聴いた気分です。それだけに、素晴らしいアルバムの魅力が半減してしまったのが個人的な感想です。
難しいよね。売るためには、ガンガン予告編をみせて、凄いアルバムだと売り込む必要はある。そもそもダウンロードしてもらえば、お金になる。だから個別売りは正解になるのだが、サブスクなんで、嬉しい提供ではあったが、やり過ぎと言う贅沢な悩みを抱えたというのが正直なところですね。


DAVID BYRON BAND - On the Rocks ★★ (2021-01-30 14:38:41)

言わずと知れたHEEP黄金期を支えた稀代の名シンガー、デヴィッド・バイロン率いるバンドのフルアルバム。相棒はロビン・ジョージ、他にはクリムゾンのメル・コリンにバット・フィンガーのボブ・ジャクソンらも従え、移り変わる1981年というロックシーンに切れ込んできました。
HEEP脱退後、バイロンと言えばな音楽性を披露してこなかっただけに、期待値も高まっていた中でバイロンが選んだ選択肢は売れる事だった。英国的ではあるが、アメリカン志向とも取れる楽曲を用意、そういう姿勢が日本の批評家の反感をかったのか、リリース時の評価はかなり低いものでした。ハード系マニアからもロビン・ジョージが気に入らないのか、ケチョンケチョンで今もって、誰からも褒められない駄作のレッテルを張られている印象の強いアルバム。

では、令和の時代に突入した今、このアルバムを果たして、通り一辺倒の批判を丸呑みしてよいのかと思います。バラエティ豊かな楽曲を自分流儀に持ち込むバイロンの魅力。ある意味、その器用さは、彼の正体を無くしているかもしれませんが、ロックでもポップスでもブルースでもオシャレな奴でもバラードでも、なんでもこいの守備範囲の広さに舌を巻きます。ラストに収められている⑧なんて、このバンドの方向性をドンズバで表していると思いますよ。
全8曲、お好みでチョイスして頂ければ、バイロンの上手さを存分に味わってもらえるでしょう。

泥臭さのない洗練されたロック、芯のある歌は頼もしい限り、シンプルだからこそ引き立つバイロンの存在感。どこかで聴いたことのあるフレーズも味方につけ、バラエティ豊かな曲調なのに、一本芯が通っていると思わせるのがバイロンの魅力なんだろう。でも、やはりバイロンと言えばな音楽性は最後まで見えなかったのは残念だった。


VERITY - Interrupted Journey ★★★ (2021-01-30 13:48:35)

知る人ぞ知る英国ロックを代表するミュージシャンの一人、ジョン・ベルティによるソロプロジェクトチームが1983年にリリースしたアルバム。元Argentとしても知られ、今作には、そのつながりもあるのかラス・バラードを筆頭、外部ライターの力を借りているのも魅力の一つ、ジョーイ・カルボーンの書いた④なんて日本人好みの哀メロナンバーですよね。

クリアーでエモーショナルな歌声と、英国的な情緒を絡ませつつも情熱的なロックテイストと洗練されたアーバンなエッセンスも巧みの織り込ませ、実に熱量の高いクールな古典ハードサウンドを披露。それでありながらもヒットポテンシャルも秘めているのだからマニアならずともたまりません。

上手い歌とギター、そしてメリハリの効いた楽曲が用意と、なぜこれが当時日本で発売されず、今日まで無視されているのか残念でなりませんが、エッジの立ったハードなギターと、情感たっぷりの透明感溢れるロックな歌声、英国仕様の折り目正しいワイルドハードサウンドの洗練されたロックの旨味、当時としては伝統と斬新なアプローチを試みつつ、硬軟のバランス感覚にも秀でた一枚として高い評価を受けたと思いますよ。

ちなみに今作で主役を張るジョン・ベルティさんですが、実はジョン・ロートン脱退後のHEEPに加入寸前までいった人物です。
そんな情報を頭の片隅に置いて聴いてみると、これまた違った景色も見えてきますよね。
知名度は低いのですが、マニアならずとも楽しめるブリティッシュロックの隠れた一品。是非とも見かけたら聴いて欲しい一枚ですね。
玄人好みの味わいと、売れる要素が見事に融合していますので。


BERNIE SHAW - Too Much Information ★★★ (2021-01-29 08:09:28)

バーニーがかつて活動を共にしていたミュージシャン、デール・コリンズと共同クレジットで世に出したデュオアルバム。ある意味、バーニーのソロとも言えるのだが、クレジットはBernie Shaw & Dale Collins名義になっている。
90年代の後半、プロモ的な作品をリリースしている両者、バンドのような活動をしていたらしく、今作には、その時代の音源が含まれているらしいが、見たこともない商品を検索して知ったかぶりするのはマナー違反なので止めておきます。

全8曲、40分を切るランニングタイムの心地よさ。バーニーの唄を軸に洗練された大人のロックを披露。流行り廃りとは無縁のオーセンティックな響きに酔いしれます。等身大の魅力を内包したアーバンな古典スタイルは、AOR系のスマートなサウンドを窘めるマニアならグッとくるでしょうね。
バーニーのファン層を意識した哀愁のメロディアスロック、リラックスしたムードを漂わせながらも要所要所を〆る曲を作り上げた相棒の確かな目利き、AOR調のロックを豊かな音楽性を駆使して、大人の魅力で染め上げた。
ここに能天気なロックナンバーや、時代を意識した売れ線志向は皆無である。それでありながらも普遍的コマーシャル性と職人技を共存させた両者に賛辞を贈りたい。
味わい深いデールのギターもメチャクチャ刺さってきますよ。終始リラックスしたムードに包まれているのも、このソフトなサウンドには合っている。


Charged GBH - Midnight Madness and Beyond ★★★ (2021-01-28 10:19:18)

英国ハードコアパンクスの顔とも言えるバンドの3枚目。前作以上にメタリックな様式も増え、パンクにありがちな馬鹿テンポ一直線な手狭なスタイルとは違う面をアピールしている。
メタリックと呼ぶに相応しい土台のしっかりとした枠組み、アンダーグラウンドな感性で研ぎ澄まされた楽曲群、解き放たれた直情的なビートとロック然とした硬めのリフとリズム、スピード命の勢いと同じくらいロックな様式を踏襲している。間口を広げた音楽性だが、パンクな精神性を損なうような事はなく、メタルへの架け橋になるような質の高い音楽性を披露している。
あくまでも彼らが根差しているのはストリートです、世の不条理を代弁する生粋のロッカーです。その崇高な精神性があるからこそ、キャッチーな楽曲にも殺気が漂い狂気を内包している。
鋭利な刃物の如きビートは小回りを利かせ、寸止めで傷つけぬよう展開してるのが心地よいです。
この聴き易さを設定したギリギリR-18にいかない音楽性、上手いことやってますね。

ある意味、もっともロックを感じさせる音かもしれません。英国はバーミンガムからやってきただけに、先人たちからの影響も飲み込んだストリートロック。理屈抜きに楽しめますよ。


Charged GBH - City Baby's Revenge ★★★ (2021-01-28 09:55:59)

パンクハードコアの第二世代と呼ばれるGBH。その直情的なビートに乗せて、世の中の不条理を叫び若者から支持を受けることになる。過激なファッションに負けないメッセージ性の強いサウンドは、無駄を省くことでシンプルに耳に届く。前作同様カヴァー曲も自分達流儀にまとめ上げ、単なる一過性のアティテュードをブチアゲ話題性だけのバンドではない芯のあるロッカーだという事を決定づけている。
ソリッドにドライブするアグレッシブなギター、過激さ命と言える鬼気迫るツービートもロックなタメを効かせグイグイと迫ってくる。前作よりも若干、音楽性に幅を持たせたと感じさせるのも好印象、スピード狂なら一度は聴いて欲しい作風に仕上げています。
パンクスなのでメタルのような深みのある展開や創造性は薄い、しかしロックな精神性を強く打ち出した崇高なスタイルのサウンドは、テクニック云々で語られるものではないし、彼等は腕のあるバンドでもある。荒涼としたメロディとシンプルな楽曲、明るめのキャッチーなナンバーすらも、俺に触れると火傷するぜと言わんばかりのクールなニヒリズムを漂わせ、大胆不敵に挑発してくるのだからパンクスならずともグッと襟首を掴まれるでしょう。確信犯的メタルとの親和性も感じさせる質の高い音楽性、パンクス/ハードコアの神様で終わらせるのが勿体ないですよね。

余談ですが、このバンドの作品、過去に何枚かコメントしたことあるような?ん~老いたのかな?


Charged GBH - City Baby Attacked by Rats ★★★ (2021-01-28 09:35:00)

70年代の末期に現れた第二期英国パンク/ハードコアムーブメントの立役者となるバンドの1st。世の中のあらゆる不条理を直情的なビートに乗せ歌い上げる快活なロックサウンドは、まさにパンクと呼ぶに相応しい音楽性を披露。
過激でスピーディーだが、親しみやすいキャッチーさがあるのもパンクの魅力。そこに、彼等の場合はメタルな耳にも通じるバックボーンを魅せ、メタルから来たマニアもパンクスも楽しませる素養があるのがポイント。
より高速化するパンクの叫び、このスタイルがNWOBHMに間違いなく影響を与えているという点を見逃すことが出来ませんね。パンクは人に語れるほど詳しくありませんが、パンクメタルと呼ぶに相応しいソリッドに刻まれるギター、爽快感すら漂わせる騒音ビートの嵐、喧嘩の強そうなラフな直情的ロックンロールサウンドをお見舞いすることで独自のスタイルを築き上げた。


REALM - Endless War ★★★ (2021-01-26 21:54:58)

台頭するスラッシュシーンの中でもギラリと光るセンスと個性を持ち合わせていたバンドでした。洗練された印象も強く演奏力も高い、そして歌い込めるシンガーの存在が、他のバンドとの差別化を図り、飽和するシーンの中で際立った印象が強かった。ある意味、同時期のメガデスよりも知的なエッセンスが漂い、殺伐とした無機質なる殺戮マシーンの如き精巧成るプレイと溢れ出る有機的な人間力の融合、ダイナミックに刻まれるリフ、そしてバキバキと唸るベース、バンドサウンドを押し上げるクールなドラム、重厚なアンサンブルの元、ひねりの効いたアイデアをクリアーに聴かせることでバンドの個性と高いアビリティを誇示、その質の高いアイデアと構成に唸らされました。
メロディを追いかけてアグレッシブに唄い込めるシンガーの在り方が殺気立つスラッシュサウンドに深みをもたらしているのも見逃せませんね。
今聴いても古さを感じさせない隠れた一品。スラッシュマニアは勿論ですが、息を飲むようなスリルと緊張感、テクニカルなバンドが好きなマニアの耳を刺激するでしょう。スピード狂も大いに楽しめる懐の深さがイイのです。


M.O.D. - U.S.A. for M.O.D. ★★★ (2021-01-26 21:29:50)

遊びが高じてアルバムまで作り、短期とはいえツアーまで行ったS.O.D.、このバンドは、その精神性を継承するような形で本腰を入れ動き出したバンドと言えよう。
プロデューサーとしてスコット・イアンが参加、S.O.D.と比べると真剣にバンド活動をしているという印象が強く、かっちりとまとまっている。その辺りが、少々食い足りないと思ったりするのだが、それは比較しての話で合って、無用な情報を省き作品に向き合えば、ハードコアテイストの強めな無国籍スタイルを形成、冷たく突き放すイーブルさ、都会的とも言える底知れぬ恐怖に満ちた暴力性、タイトに練り上げたリズムとリフワークからも感じられる冷徹な響きが、前のめりに突っ込んでくるからたまりません。
少々ドライに感じるのですが、そういう無機質さも差別化を図る意味では正解と言えよう。


S.O.D.(STORMTROOPERS OF DEATH) - Bigger Than the Devil ★★★ (2021-01-26 21:10:52)

ある意味、ダイハードな男たちによるスーパーグループと呼べるバンドによる2枚目のスタジオ作。前作から14年、25曲入りでランニングタイム40分を切るといった内容。時代の変化を受け止めつつも、自らのスタイルを壊すことなく継承。アルバムジャケからも感じさせる人を喰ったような姿勢、そのシーン全体をおちょくり挑発するようなスタンスは健在なようだ。

一口で言い表すことのできない音楽性、遊び心も満載のクロスオーバースタイル、先人たちからのアイデアを、食い散らかし千切っては投げを繰り返す、それでありながらも収集がつかないような愚行は一切行わず、前作よりも直情的なハードコアテイストが聴き手の感性をひき殺していきます。

重心低く構えたヘヴィネスサウンドが、問答無用で突っ込んでくる激音の嵐、時代の流れを組みソリッドでタフになった音像は、より野蛮な破壊的衝動を纏い全てをなぎ倒していくかのようだ。

21はヴォーカルのビリー・ミラノがやっていたM.O.Dでも取り上げた奴ですね。本来はこっちのバンドの曲なので、こちらが正規ヴァージョンという事になるのかな?本編以外にもお楽しみの要素があるのも、この手のバンドあるなる。間違え探し感覚で色々と突っ込んでみるのも悪くないですからね。


TYGERS OF PAN TANG - Burning in the Shade ★★ (2021-01-25 13:46:41)

オリジナルは1987年にリリース。メタルバブル弾けまくる時代に出しているとなれば察しもつくでしょう。キーボード前目に出した唄モノサウンドで勝負。ジョン・デヴァリルの煮え切らなさが独特のカラーを与えているのが面白い。
歌も上手くエモーションを込めれる逸材、彼が今作を最後にシーンから遠ざかってしまったのを惜しむ声が出るのが当然とも言える、彼の唄を楽しめる仕様。その為に、ハードテイストは薄め。時折ギターも派手目に絡んでくるが、バンドとして、どこまで実態があったのかは分からない。
ベースとキーボードは前作同様ヘルプ対応。ギターはスティーヴ・ラム一人。NWOBHM戦士の面影はありませんが、歌モノロックが好きな人なら是非とも聴いて欲しいですね。
どこか軽薄に感じる面もありますが、ジョンの唄がイイ。その上手さをタップリ味わえる好盤ですよ。ある意味、別のバンドとして捉えるのが一番でしょう。個人的に秀でた部分を愛でて楽しむタイプなのでね。


RAVEN - Metal City ★★★ (2021-01-25 13:11:11)

今では伝説のNWOBHMファイターと崇められたりと、スピード狂の間では伝説と化しているバンド。紆余曲折を経て音楽性も拡散したりしていましたが、ここで初期の頃のスタイルをイメージして具現化。自らが進むべき道とファンの望むものを実直にやり遂げた清い印象が強い。
初期のスタイルといっても、無軌道に外れていくようなスリルはなく、完成された暴力とも言うべき計算されたサウンドを構築しており。1986年にリリースしたEP『MAD』あたりを思い出される内容です。
とにかく、年齢も年齢なんで荒々しさの中に落ち着きがあります。そのオジサン加減が大好きですね。衰えているのに、無視してバカバカしいほどのメタル道を突き進んでいます。でも帰りの燃料は積み込んでいる。
そんな大人のバカメタル感がイカしています。愛すべきピュアスピードロック、その80年代愛に満ち溢れた懐メロサウンドに愛着を覚えますね。
派手なギターと激しいリズム大暴れ、そのクセ整合感たっぷりなんでズルいよね。大人げないことしてくるなぁ。無冠の帝王としての貫禄が出まくっているのも微笑ましいですね。


SABER TIGER - Paragraph V ★★★ (2021-01-25 12:45:38)

北の狂獣の異名を持つ北海道はおろか、日本を代表するHM/HRバンドによるセルフリメイク作。正直、このシリーズは多いので、全く新鮮味はないのだが、過去に埋もれかけている名曲を掘り起こし、海外のマニアに知らせるには効果的といえるだろうし、新規さんにとっても昔の曲に触れる機会になるので悪いアイデアではない。
ここは、お馴染みの恒例行事として楽しむのが一番でしょう。予想外の選曲もあったりと、個人的には重複のない選曲は大いに買いだし、完結している久保田陽子時代と対峙する下山ヴァージョンの違いを楽しめるのも、この企画モノならではの味わいでしょう。でも久保田さんで完結しているので難しいですよね。
シングルギターだった曲をどう料理するのか、トリオ編成の曲をどう膨らませるのか、そういう知的好奇心をくすぐりまくるリメイクベスト。
現代的なマッシブでメカニカルな要素が増量、その中にある人間力の見せ方、そういう匙加減が絶妙な絡みを見せている場面と、少々、スッキリとまとまったなぁと感じさせる場面があり、オリジナルに対する思い入れもあり逆に違和感を覚えるのだが、最強のメンバーが揃い、一体となり襲いかかるバンドサウンドは健在。
聴き手を裏切る複雑な展開とテクニカルな演奏、明快で歯切れがよい肉厚なサウンドはメタリックに染め上げることで、メロディアスなのに攻撃的なサーベル流メタルへと昇華している。

個人的には、やはり熱くなる部分は少な目です。オリジナルを聴きすぎているせいもある、ジェラシーもオリジナルを聴きすぎた。それほどサーベルはお世話になった。全盛期の彼らのライブなら余裕で二桁みている。下山が抜けた後も足を運んだ。エンジェルさんも叫さんも見た。それだけに、Paragraphシリーズはつい最近のリリースに感じてしまいす。
本当は10年振りなのに、そんな個人的な溺愛指数のせいでイマイチに感じていますが、ライトリスナーにとっては嬉しい企画でしょう。
でも初心者向けとは言えないのが難点。もっと代表曲あるもんなぁ。これは裏番長だもんね。


BLOODROCK - Bloodrock 2 ★★★ (2021-01-17 21:57:51)

前作同様グランドファンクのプロデューサーとして成功するテリー・ナイトを迎え制作された2枚目。前作同様ヘヴィな音楽性を継承しているが、幾分スマートになった印象を受ける。また、バンドとして実験的な要素も見えたりと次作の布石を感じさせるもポイント。スマッシュヒットを記録する原動力となったシングルの⑦もあり、バンドの名前を一躍ミュージックシーンに轟かせる形となった。
ブルージーな味わいもあるが、ハモンドとコーラスワークも色鮮やかな色彩美を魅せ、ロックの基礎となるアンサンブルの上を革新的な風合いで駆け抜けたりと、当時としては斬新と言えるスタイルを築いていた。
ブルースロックにだけ留まらないエモーションを込めたギター、時には冷徹に響くリズムの上で情熱的に輝く。ソウルフルな歌声は南部らしいが、このグループは、濁りよりも清々しいメロディを盛り込み、繊細さとロックの醍醐味たる野性味を際立たせている。
その背反する両面を兼ね備えた古典ロックの旨味、ヘヴィな姿勢を崩すことなく多様性を感じさせることに成功した今作もハードロック史において重要な一枚と言えるでしょう。
今日の認知度の低さが悔やまれますね。


BLOODROCK - Bloodrock ★★★ (2021-01-17 21:34:52)

よもやブラッドロックの初めての登録をワタクシが行うとは夢にも思っていませんでした。アメリカ南部はテキサス出身の古典HRバンド。そのうねりを上げるヘヴィグルーブとギター、そこにオルガンが絡みバンドサウンドの厚みも倍増。一曲の中に緩急も設け、濃密な初期型ヘヴィロックサウンドを鳴り響かせている。MC5やBLUE CHEERのような生々しいガレージ臭はないが、上記のバンドやGRUND FUNKなどとアメリカンハードシーンの支えたグループとして有名ですね。
特にグラミー賞を取ったWOLFMOTHERにも多大なる影響を与えているバンドとして認知もされています。WOLFMOTHER自体は少々2000年代ならではのオシャレロックなエッセンスが入っていて、個人的にはやりに行ってる感がダメでしたが、こちらはオリジナルたる本物の響きを持っているので、古典HRを知りたいマニアなら是非とも聴いて欲しい一品です。
作品前にプチモデルチェンジしているので、時系列でいかなくても楽しめます。
ヒットしたのは次、プログレ風味が増したのが3枚目と、なかなか攻めてくるバンドですよ。


BIFF BYFORD - School Of Hard Knocks - Scarborough Fair ★★★ (2021-01-16 13:30:48)

ビフのルーツたる曲でしょうね
ロックヴァージョンに仕立て上げ感動も倍増
望郷のメロディ
そしてビフの切ない歌い回し
ベテランの味ですね
こういう曲を取り上げたからバンドでカヴァー集へと向かったのかな?


SAXON - Inspirations - Speed King ★★ (2021-01-16 13:26:35)

クラシック中のクラシックナンバーをカヴァー
これは1月15日にアップされた動画
次のカヴァー集に対する気合いを感じ取れますが
あくまでもカヴァーはカヴァーです
もう少しリッチー愛を感じたかったかな
スピードキングツインギターヴァージョンを楽しみました


SAXON - Inspirations - Paint It Black ★★★ (2021-01-16 13:22:35)

今年の3月リリースのアナウンスを昨年末に届けてくれた先行動画
12月にアップされた動画なのですが相当見ましたね
別のアルバムを登録しようとしたら
今作が自動登録出来るとは驚きです
メンバーにゆかりのある場所なのか?
熱狂的なファンではないので分かりませんが
レコーディング場所も面白いですね
そんな裏側も見れるPV
そして原曲に忠実に行われたリスペクト溢れる好カヴァー
老いさらばえたメンバーのオフショットに微妙な空気も流れますが
モノクロ映像と曲がリンクしているなぁ
ビフの枯れた声も合っている


Август - Ответный удар ★★★ (2021-01-13 15:33:41)

80年代の初頭から活動開始、90年代に一度は歩みを止めるも2003年に復活、現在も活動を続けるロシアの老舗メタルバンドが1989年にリリースした2nd。前作のマイナー臭を払拭、いい意味で洗練された展開にバンドの意気込みも伝わり、DP風味からノリノリのロックアンセムまで多彩な楽曲をロシア風味で料理、彼等が何者かを強烈に誇示してきます。
影響を受けているバンド群のスタイルを実直に受け止め自分達流に再構築、癖強ロシアンワールドによってオリジナルティを猛烈に発散しています。
深みのない共産圏ならではのミックスも気にさせない勢いがここにはありますね。
多彩な鍵盤プレイを前に出しつつ、派手に駆け回る硬質なギター、そして勢いを押し上げるリズムプレイ、重厚で劇的な様式美メタルを引っ提げシーンに切り込んできます。これがロシアでなければ、もう少し認知されそうなのですが、残念ですね。
硬軟のバランス感覚に秀でた正統派HM/HRの旨味、色んな意味で昭和の匂いがする、懐かしきシャープで荒々しい攻撃的な音像とサウンド、温故知新を楽しみたいマニアは勿論ですが、普遍的メタルを楽しみたいマニアの耳を十分に刺激する一枚でしょう。

オリジナルは8曲、④⑧はインスト。2011年の再発盤には3曲ボートラが追加されています。このボートラも世界観を壊さない楽曲があることでお得感が倍増されていますね。9曲目なんてめっちゃ耳に残りますよ。


WHITE LION - Anthology ’83–’89 ★★★ (2021-01-11 16:31:49)

サブスクで楽しんでいると、思わぬ出会いが訪れます。貴方におススメの一枚だそうで、知らないタイトルに興味も津々。1983年といえば日本のみでリリースされたアルバムよりも前の音源があるというだけでも興奮しますが、今作は、貴重なデモや未発表曲。特に2枚目、3枚目の完成前の音源が聴けたりするのですが、これが驚きである。
特に①に違いに驚愕、アコギで始まる出だしは同じだが、そこから一転、シャープに走り出す。その硬質感と切れ味鋭い曲調に二度見ならぬ三度見も出る始末、予想外の疾走感とハードテイストの増量ヴァージョンに驚きました。彼等の名前を一躍有名にした全米デビュー盤は、いかに売れそうなプロデュースをうけていたかを知ることになります。
本来の彼らがやりたかったのは実に硬派で、欧州風味のメロディを隠し味に大衆性を捨ててない正統なスタイルだったかを雄弁に物語っていました。その魅力はDISC1で確認できますので、マニアなら間違いなく聴いて欲しい。
あくまでもデモ的な音源です、正規品と音質云々などクオリティを比較するのはナンセンスなんですが、バンドとしてのアティテュードの違いに驚きます。
売れ線狙いのバブリーロックとは一線を画す、アーバンで洗練されたハードサウンドは実に男前なものでした。
だれがアルバム『Pride』ソフトケイスしたんだと戦犯探しをしたいところですが、メジャーに出るという事は、そういう面を確実にもっていますからね、成功と引き換えにしたことを責めることは出来ません。

DISC2はMane Attractionのプリプロと1983年にレコーディングされた音源、その違いも面白いですね。本来のバンドの姿は何処にあったのか?そんな事に思いを馳せ、この貴重なテイクに大きな価値を見いだします。デンマーク人のマイク・トランプの持つメロセンスと、ヴィト・プラッタのワールドワイドなセンス、両者のアイデアが共有されている1983年の音源にグッとくるものがありますね。Mane Attractionも余り聴き込んでいないので、感触に違いを探せていませんが、これを機に再度、聴いてみようと思いましたね。
今作は掘り出し物でした。素晴らしい一品ですね。こういう出会いが訪れるのもサブスクの魅力ですよ。


Masters of Disguise - Alpha / Omega (2021-01-11 16:05:09)

US産スピードメタルの雄Savage Graceのアルバムからバンド名を拝命したバンド。それだけにデビュー作は、バキバキのベース音も含め、完全にフォロワーという形をとっていた。それもカヴァーバンドから派生しているのだから当然です。
今作は、いい意味で彼らの個性を出している。その反面、無頼なコンクリートアメリカンスタイルは捨て欧州風味も倍増。しっかりと歌い込めるシンガーの素養もありMasters of Disguiseの音になってきている。
ギターも巧者であり、よく泣き疾走する。
基本はスピード重視の楽曲と音楽性、彼等のやりたいことは貫かれているが、余所行きに変わった印象は拭えない。特にアコースティカルなパートも増やし音楽性に深みが増している。
この手のスピードメタルにありがちな、勢いだけではない懐も深さ、そういう演者のバックボーンも巧みに取り込み、脱Savage Graceに成功した。
元々がドイツのバンド、それだけに順当なスタイルに落ち着いたといえる。彼等の武器は欧州風味のあるステゴロ喧嘩メタルであったが、ジャーマンスタイルの王道パワー/スピードメタルに落ち着いた。
そこが評価を分ける最大のポイントだろう。
余計な先入観がなければ不満などあり得ないが。、個人的には、やはりそっちの方向性に流れたかが強い。


WHITE LION - Anthology ’83–’89 - Hungry ★★★ (2021-01-10 19:57:07)

このバンドの本当の姿を世に知らしめた未発表テイク集のオープニング
もの悲しいアコギから一転
タイトにスリリングに展開
原曲よりもテンポアップされており
男前度がグッと上がっている
スピーディーな展開になった瞬間
マジのチョ待てよが出た
多分キムタクよりもカッコいいチョ待てよが出た
それくらいカッコいい
オリジナルは売れるためにテンポを落としソフトなミックスになったんだね
このヴァージョンが出ていたら売れていないかもしれないが
メタルファンの間ではもっと高い評価を受けるバンドになっていたろう
そして今なお伝説の正統派ヘヴィメタルバンドとして崇められたと思う
メジャー展開って恐ろしいわ


VIXEN - Live Fire - You Ought to Know by Now ★★★ (2021-01-10 17:58:15)

レイ・ケネディのカヴァーです
こういうセンスが共感度を上げますよねぇ
日本では八神康子が怒られた奴で知られた曲ですね
デヴィッド・フォスター関係者が許さなかったのかな?
しっかりとVIXEN流に仕上がっていますよ
唄っている彼女の変貌ぶりに時の流れを感じます
俺も歳喰ったよなぁ


VIXEN - Live Fire ★★★ (2021-01-10 17:43:18)

L.Aのメタルシーンを駆け抜けた本格派のガールズHM/HRバンドのライブ音源。私が知っているのは、ここに登録されているより2曲多く、一つはベースのロス・シェアが唄う、レイ・チャールズやハンブル・パイが有名にした曲であり、メタル系ならWASPが取り上げたI Don't Need No Doctorとスタジオ音源がないと思われるROCK MEが入っている14曲入りの奴です。

初期の2枚に特化した収録曲の美味しさ、①②⑦⑧が2nd。③④⑨⑩が1st。合い間に挟まれる⑤はバンド紹介。そして⑥はレア音源集で紹介された奴ですね。最後の2曲はレイ・ケネディのカヴァーであり(八神康子が叱られた奴です)レア集にあった奴とヒット曲のアコギヴァージョンと現ラインナップによる挨拶代わりのオマケが収録。これを機に本格的な始動を期待させる内容になっています。

特筆すべきは本編であるライブ。円熟味と熱のあるロックンロールショーは、彼女たちの魅力を余すことなく伝えることに成功。少々出来過ぎじゃないのと思わせる面はあるが、気合いの入った彼女たちのエンターテイメント性が見事に発揮、リードギタリストとして活躍するブリッツ・ライトニングのキレのあるプレイはバンドの顔役を務めており、ライブならではのアドリブをあり、有名なフレーズをちょろっと弾いたりとする場面は彼女の力量と懐の深さを物語るのモノであり、バンドの推進力として機能しようとしている。

有名な曲の合間に、未発表的なものをねじ込み、ファンならばお馴染みなのかも知れないが、こちらとしては予想外の側面も強く感じられ聴いていて面白かった。特にROCKは前半ちょろっとやった後は、DPのPerfect Strangersへと流れる展開になるので、個人的には相当驚かされた。そして、こういう曲をチョイスしたバンド側のセンスに共感。今作がより良いものへと変換していきます。
徐々にヒートアップするライブ、曲が進むにつれてバンドも演奏に火が付きグッとハードに男前に迫ってくる。スタジオヴァージョンよりもラウドに展開しているのも嬉しい限り、彼女たちが、どれだけ真摯にHM/HRへ取り組んでいるかが伝わり胸に熱いものがこみ上げてきました。
往年の名曲群によるポテンシャルの高さ、それはら売る為にソフトケイスされていたが、ライブではハードさ全開、緊張感漲るストレートなロックスタイルへとアレンジすることでスタジオヴァージョンとは違った味わいがあるのもライブならではと言えよう。
女性らしい、しなやかさとロックバンドの持つ野性味、このバンドならではの色艶を上手く音に乗せているのも耳を喜ばせるのに十分、硬軟交えたバランス感覚の良さも手伝い非常に聴き易くまとまっています。
自身を持って演奏される過去の名曲達、こうなると新曲が聴きたいですねぇ。


Color - 激突 (2021-01-08 21:35:05)

かつて東のX、西のカラーと並び称された関西圏のロックバンドのフルアルバム。詳しいバイオはサッパリだが(コンピ作に収録されたサウンドバックベイビーが初体験でした)ド派手なルックスとパンクに通ずるようなノリ重視の楽曲が話題となり、ヴィジュアル系バンドの魁として人気を得ていた記憶がある。
とにかく派手派手なルックスと、はったりをかましまくるヘタな歌声が、物凄い雰囲気を醸し出し胡散臭さが漂いまくる。その何とも形容しがたい、ごった煮感が醸し出す危うさ、危険極まりない火薬の匂いが漂うバンドサウンドが、上手くハマれば破壊力も倍増するでしょう。
個人的には少々軽めのミックスと、パンクな歌い回しにハマらなかったが、TOO MUCHな初期型ヴィジュアル系ならではの型にハマらない大きな意味でのハードサウンドが魅力ではあったのでしょう。
今作一枚しかもっていないし、ヴォーカルであるダイナマイト・トミー氏が立ち上げた自らのレーベル、フリー・ウェルにもお世話にならなかったのだが、今回久しぶりに聴いたきっかけが、なんとヴォーカルのダイナマイト・トミー氏がコロナに感染したとニュースになっていて驚いた。何故に今、ダイナマイト・トミーなんだ?
彼、ディル・アン・グレイのプロデューサーだったんですね。
思わぬ形で名前を見かけたダイナマイト・トミー氏。ミュージシャンとしての夢は叶わなかったが、実業家として成功していたんですね。おめでとうございます。そして、病気に負けないでください。


Валерий Кипелов - Смутное время ★★★ (2021-01-03 16:57:46)

元ARIAであり、ソロで活動するギタリストのセルゲイ・マブリンとARIAの看板シンガーだったヴァレリー・キプロフの二人がメインを張るロックプロジェクトのアルバム。作品はこの一枚しか残していないが、今作は②でブルースをやったり、トリッキーなプレイを押し込んだ、明るめの③が序盤から登場と、古めかしいロシアンメタルとは違う路線を提示。欧州のシーンに打って出ようとする冒険心。局地的な音楽性からの脱却を目指しているように感じられ、ドリーミーなオペラロックナンバー⑥まで放り込み、バラエティ豊かな楽曲を揃え楽しませてくれます。
基本軸は正統派メタル、ロシア仕込みの癖強いスタイルではなく、もっとワールドワイドな感性に磨きをかけている。その修練の賜物は英詩タイトルになっている⑦なんかに現れているでしょう。
キャッチーなメロディとゴシカルな曲調、ゾクゾクを煽る高揚感、キーボードも効果的に使われドラマ性を増幅。唐突の終わるのはご愛敬だが、アルバムのハイライトとも言える大衆性も完備した世界観に唸る。
硬軟交えた質の高い音楽性、二人の名前を冠しただけの事はある聴き応えのある一枚へと仕上げています。もうちょいガチムチの硬質感や、勇猛果敢なスタイルを予想していただけに、いい意味で裏切られましたね。バラードも多めだしね。上手い歌と、アレンジの妙味。抜けきらないマイナー臭。これもロシアンメタルならではのお楽しみでしょう。正統派マニアにとってはARIA関連は外せないカタログですよ。


Кипелов(KIPELOV) - Звёзды И Кресты - Косово Поле ★★★ (2021-01-03 16:30:03)

ドラマティックですね
リリシズム溢れるメタリックな大作ナンバー
荒涼とした大地
虚しく響く孤高のメロディに胸がキュンとなります
ロシア語なんで何を唄っているか分かりませんが
なんとなく読めるコソボ
そういう事をテーマにして歌っいると決め込んで聴いていますよ
だから悲しいメロディなんだなぁ


Кипелов(KIPELOV) - Звёзды И Кресты ★★★ (2021-01-03 16:27:07)

知る人ぞ知るロシアのメタルシーンを代表するバンドARIAのフロントマンだったヴァレリー・キプロフのソロバンドの3枚目。2002年から活動しているのでコンスタントとは言い難いが、合い間にライブアルバムを2枚挟んだり、コンピ作を出したりとロシアあるあるがあるので、ご無沙汰感は少なめだが、それでも待ちに待った待望の新作と言えるだろう。
衰え知らずの艶のある歌声を軸に、時代遅れと言われそうなトラディショナルサウンドを引っ提げ、期待通りの作風を提示してくれた。勿論、現代的なエッセンスは無視していないし、テクノロジーの恩恵はロシアにも届いており、かつてのような脆弱な音質とは無縁のサウンドを轟かせている。
少々ミックス的には、歌モノバリにキプロフの歌声強めとなっているが、癖が強めのメロディラインを絶妙な感性で押さえ込みワールドワイドな作風に終始している。ロシアの風は吹いているかも知れないが、ARIA時代から比べると、ソロではより洗練されたスタイルで勝負を賭けているようだ。
正統性の強いメタルナンバーはメリハリが効いており、その筋のマニアなら満足すること間違いなし、高いドラマ性を有する大作ナンバー⑩も放り込み、正統派メタル一代抒情詩を描き切っています。
それ故に、真新しい解釈を求めるメタルマニアには退屈に映るかもしれませんが、スタンダードなメタルが大好物な方ならトライして欲しい一品です。ここまで、実直にやり切り、なおかつ一線級のクオリティでありながら、ロシアというだけで知られていないバンドですからね。初見の方なら、さぞや完成度の高さに驚くでしょう。
ロシアのメタル界を代表するヴォーカルが才能あふれるアーティストを引っ提げ、活動しているのだから外れは掴ませませんよ。


ANTHEM - Explosive - studio jam ★★★ (2021-01-02 17:13:26)

ANTHEM feat. Graham Bonnet名義でリリースされたスタジオジャムセッションライブを収録した企画モノアルバム。過去に一度アンセムの曲をグラハムが唄う企画を成立させたが、今回のコラボも両方のファンが得をする内容に落ち着いている。
自動登録出来ないので下記に収録曲を紹介
1. Gypsy Ways(WIN, LOSE OR DRAW)
2. Cryin’ Heart
3. Midnight Sun
4.Since You Been Gone
5.Lost in Hollywood
6.Desert Song
7.The Witchwood
8.Night Games

頭3曲はアンセムのカヴァー、かつて一緒にやった奴、④⑤はRAINBOW、⑥はMSG、⑦はアルカトラス、ラストはソロからという、グラハムの代表曲も網羅。正直、RAINBOWは聴き飽きているので、さほど興味は惹かれなかったが、⑥⑦は美味しい選曲であり、特に⑦は良かった。そしてラストを飾るのはソロ時代の代表曲と言えるNIGHT GAMES。これで終演という選曲にグッと掴まれます。性質上、これ以上の収録曲を望むのは贅沢な話ですが、できれば12曲くらいは入れて欲しかった。特にアンセムが大好物なワタクシとしては、過去にやっていない坂本英三時代をドンと増やしてくれたなら、感動を一入だったんですが、ないものねだりは良くないので諦めます。それくらい、もっと聴きたいという魅力が満載。
アンセムの曲に関しては森川と歌い分けるパターンをとっており、まさに夢の競演感が強まったのもファンとしては嬉しい限り。
ジャムセッションですから、等身大の魅力が収録されているのもポイント。正直、アンセムの曲を歌い慣れていないよなぁと感じるし、明らかにエンジンがかかるのはRAINBOWからだ、衰えだって隠せない。70前後のお爺ちゃんである。そんなグラハムが、ここまで歌い上げるとは恐れ入る。そして森川之雄がいかに優れたシンガーかを改めて思い知らされた。

バックを支えたアンセムのメンバーには賛辞を送りたい、線は細いが、存在感のあるギターはテクニカル、ミスをしない清水の天賦の才に脱帽、ドラムは若さ溢れるパワーが漲り後方支援、バンドの推進力として柴田直人に食らいつき、時には押し込んでくる。そういう歴戦の兵による、贅沢な大人の遊び、そんな夢の競演を楽しめるのだから、ファンならずとも聞く価値のある一品へと仕上がっています。

中盤からのグラハムがエグイんだよなぁ。主役はグラハム、彼に敬意を払ったメンバーも凄い。そして、両者がコラボするグラハム劇場には間違いなくマジックが存在するんだということを知らしめた。限られた時間の中で、是非とも第二弾を期待せずには、いられないでしょう。次は新曲なんかもあれば最高である。


BERNIE MARSDEN'S ALASKA - The Pack - S.O.S. ★★★ (2020-12-30 18:33:10)

癖がないですね
そのクリアーさがコクを薄めているが
バーニーファンにとってはお待ちかねのブルースナンバー
三連が心地よいです


BERNIE MARSDEN'S ALASKA - The Pack ★★ (2020-12-30 18:30:30)

前作から間髪を入れずにリリースされた印象の強い2nd。オープニングからポップセンス全開のライトな曲で幕開け、完全に振り切っているので不自然さは皆無、むしろ前作で免疫が出てきているので問題なし、今作もこっちでいくんだなぁと確信しました。少々ハードタッチの②、AOR調の軽やかな③とハードなものを好む耳では、眠くなるのですが、中盤ではバーニーに期待するブルース臭が香りだし、気分を持ち直す。クリアーな歌声のシンガーの声質にも合う、チョイ足しブルージーのオシャレサウンドで埋め尽くされている。喰い足りなさを誘発するライトロック路線。とにかく、売れることを念頭に置いたサウンド故に、聴き手を選ぶでしょう。
個人的には、オジサンになり守備範囲も広がりましたので、容易に受け入れるのですが、お金出しては行きづらいサウンドではあります(安っぽいキーボードを引っ込めたのも正解)。現在はBRONZE YEARSというタイトルで1stとカップリングで楽しめますので、サブスクリプションサービスを受けている方はお楽しみくださいませ。


STATE OF ROCK - A Point of Destiny ★★★ (2020-12-29 16:18:56)

SHYのシンガーとして知られるトニー・ミルズが、ドイツのメロディアスHM/HRバンドFRONTLINEのメンバーと合流、そして作り上げたのがキーボードも大活躍の、涼やかでダイナミックなハードサウンドが心地よく駆け抜ける王道メロディアスHM/HRサウンドを披露。時折、ミルズのハイトーンが煩わしいと感じる場面もあったりするが、両者の特色を生かした骨太感のある叙情派路線は、メロディ派の耳を存分に楽しませるでしょう。
小難しい解釈なのど皆無、その実直なる姿勢は逆に新鮮だなと感じさせる場面もあったりと聴きようによっては景色も変わるから不思議だ。
勿論、ド定番と言えるバラード風味満載のメロウな曲もありますのでね、グッとハートを掴まれますよ。裏切らないことが一番の裏切りというベタさが最強なんだということを雄弁に物語る。王道メロディアスHM/HRサウンドの旨味。良い歌とメロディがあれば良いというマニアにはたまらんでしょうね。
個人的には、チョイとリズムセクションの音作りが苦手な面があり、特にドラムのプログラム臭がチョイとダメなのですが、そこは嗜好の問題。マニアなら迷わずトライして欲しい一品です。


SNAKECHARMER - Second Skin ★★★ (2020-12-29 15:47:06)

ブリティッシュロックマニアなら、腰を上げずにはいられないベテランが集うロックプロジェクトの2枚目。こんかいはバーニー・マースデンの名前はないが、代わりに参加したのがサイモン・マクブライドという玄人好みのマニア泣かせメンバーが参戦、WISHBONE ASHを支えたローリー・ワイズフィールドとの相性も上々に、バーニー不在が不満となることなく機能していますね。
元々がブルースベースの王道ブリティッシュロックでしたからね、テクニックよりもフィーリング重視、このベテラン集団が培った経験を余すことなく伝えてくれるだけで十分です。期待を裏切らない展開、上手い歌とツボを押さえたプレイ、その滋味深いハートフルメロディと躍動するロックなリズム、聴いていて嬉しくなうような懐かしさ、熟練度の高さからくる安定感、そういった全てに癒されますね。
期待を裏切らないが、退屈させては意味がない。何の特色もない音楽を正統派と言って誤魔化すのとは違う、ホントの音がここにはありますね。たまには、こういうの大音量で聴きたいもんですよ。一個一個のアレンジが渋いのよ。味があるのよ。懐かしいだけじゃないのよ。でも奇をてらってなんかいないのよ。そこが大好物です。
やれそうで一番難しいことをやっています。FREEやBAD CANPANY、WHITESNAKEのエッセンスをちらつかせるだけじゃないのが素晴らしい。


Rhoads - Into the Future ★★ (2020-12-28 18:23:31)

知る人ぞ知るランディ・ローズのお兄さん、ケル・ローズ率いるバンドのデビュー作。今となってはニック・メンザがドラムを担当している方が話題性もあったりするのだろうが、サウンドとしては軽快なアメリカンロックサウンドが満載、ミックスも軽めの仕様で、ドラムを音作りには殺意すら覚えるほど、苦手なミックスなのだが、ケルはチョイハスキーなラフでワイルドな歌声を披露、ガンガンを攻め込み気持ちよく歌っている、その悪っぽいノリが噛み合えばよいのだが、なんでこんなペラペラのミックスにしたのか理解が出来ない。
ロックのもつダイナミズムをすっぽり抜け落ちているぞ、そんな個人的な不満はあれど、割と勢いで押し切っており、Rude Awakeningに参加するギターのジョン・グッドウィンも派手に迫っている。
何を聴かせたいのか、バンドの核となる部分が分かりづらいバンドサウンドが大きく評価を分けるでしょう。しかし、マニアならまずは聴いて欲しい、何故、このミックスにしたんだ?ニック・メンザは何と思ったのか興味は尽きません、これもマイナーメタルのお楽しみ要素でしょう。


BERNIE MARSDEN'S ALASKA - Heart of the Storm ★★★ (2020-12-28 18:04:07)

WHITESNAKEから抜けたバーニー・マースデンが新たに立ち上げたバンドがコチラになります。時代は1984年、多くのバンドがアメリカへの進出を伺う時代、衰退する英国シーンに見切りをつけてとなるのだが、今作は雑誌の評価も低く日本でも話題に上ることなく消失。のちに、同じ英国勢のLIONHEARTは再考の機会を与えられたが、同じような路線のアラスカはダメだった。
端的に言えば、徹底的にブルース臭を抜いたWHITESNAKEとも取れる堅実なプレイと楽曲を用意、もっとブルージーに染め上げた方がバーニーらしいと思うが、それではレコード契約もきつかろうと推察できる。しかし、ファンが求めるものとの乖離が評価を下げたのは間違いなく、何を聴けばよいのかと言いたくなるほど、お気楽なキーボードの登場に脱力するのは間違いない。特に今の感性でいけば、キーボードの音は安売りスーパーの如き軽薄さが漂っている。

しかし、そういうマイナス点はあれど、令和の時代を迎え、当時の世相など全く関係ない若い人にとってはどうでも良いわけで、ここは、古のメロディアスロックとして楽しんでもらいたい。この嘘くさいキーボードも80年代なんだよと言いたい。そして何より、アメリカン志向ではあるが、英国的なニュアンスは消えておらず、ソフトケイスされていても、隠せない大英帝国の残り香、落ち着いた雰囲気のあるポップロックの持つ大衆性を楽しんでもらいたいですね。バーニーは個性を捨てた、そこが最大の問題なのだろが、良い部分を愛で楽しむタイプなので、全然イケるんですよね。
80年代のデニス・ストラットン率いるLIONHEARTや、ゲイリー・バーテンのSTATETROOPERあたりを楽しめるマニアにも行って欲しいね。


AGENT STEEL - Mad Locust Rising ★★★ (2020-12-28 17:37:38)

我らがコンバットから1985年にリリースされたEP。
SIDE.A
1.The Swarm Is upon Us
2.Mad Locust Rising
Side B
3.The Ripper (Judas Priest cover)
4.Let It Be Done / The Day at Guyana
一曲目は10数秒で終わるインスト。③はJPのカヴァーですから、オリジナルは2曲と判断することになりますが、ツインギター編成になり、1stから2ndへの過渡期となる音楽性の意味合いはとても大きく、スピード狂を身上とするマニアは勿論、バンドを愛する方なら押さえて欲しい一品ではあります。のちに再発されるフルアルバムにボートラ扱いで収録されることにはあるのですが、やはり単体の作品として、楽しんでもらいたいので、復刻された今作を見かけた方は是非とも聴いて欲しいですね。
タイトに切り刻まるシャープな演奏、そこに超音波スクリームが乗る高速メタルに悶絶必死ですよ。JPのカヴァーも激ハマりです。


浜田麻里 - MAGICAL MYSTERY “MARI” 浜田麻里 LIVE ’85 ★★★ (2020-12-28 17:12:43)

脂乗った1985年のライブを収めた一枚。映像作品としては、浜田麻里メインのカメラワークに、ロックバンドとしての醍醐味や臨場感を味わえない一枚だったので、感触が良いとは思えなかった一品。スポットライトの当たらないバックメンバーの思いを感じると無念である。確認できる佐藤克也も辛かったろうが、音源のみとなると話は別であり、ここで味わえる珠玉のロックナンバーに胸がキュンキュン鳴りっぱなし、カヴァーソング②も嬉しい誤算だし、こういう守備範囲の広さをアピールしてきたのは正解だと思う。
80年代の後半位から路線変更して成功した片鱗を感じさせ、偏見の強い国産メタルシーンを考えると、このまま踏みとどまらせるのは勿体ないと思っていたので、後の成功に賛辞を送りましたね。
そんな過渡期となる85年のライブ、人気も絶頂であり、大きなホールを埋める実力派の彼女、そんな当時の充実した活動を反映するような、華やかさも伝わるロック実況中継、画がなくとも十分楽しめるのが最大のポイント。上手いメンバーが揃い、彼女を盛り立てる、そして力強い歌声で答える主役の頼もしさ、どんなに時代が過ぎようとも色あせない、思い出が蘇る一枚へと仕上がっています。
映像作品より収録曲が少ないのは残念ですが、もっと聴きたいと思わせる渇望感を煽るのも、今作における質の高さを雄弁に物語る証拠、今の時代なら定額制で楽しめますからね、興味のある方は是非ともトライして欲しい一品です。
初期の作品はどうしても、音質的に古臭いので、浜田麻里のメタル時代に興味がある方は、これから入っても間違えないと思います。昔のバンドはライブがベスト的なニュアンスを持っていたのでね。そしてオリジナルアルバムに触れ、衝撃を味わうのが一番かもしれません。


DAMIAN HAMADA'S CREATURES - 旧約魔界聖書 第Ⅱ章 ★★★ (2020-12-27 18:38:09)

一般メディアでもチョイとした話題のダミアン浜田陛下率いるロックプロジェクトの第二章となるアルバム。筋は通っているがバラエティに富んでいた前作と比べ、方向性を絞った印象が強い荘厳なるチャーチメタルサウンドが全開。その濃密な世界観故に、少々胃もたれを起こしそうになるが、これがダミアン浜田陛下ワールドだというメッセージ性は強く、2枚を一緒にするよりは切り離した方が無難だったと思わせる出来栄えとなっている。
堅実なプレイで濃厚な世界観を支える演者の器用さに目を細めつつ、やはり、この可愛らしい女性シンガーの声質が全てを結審するようなバンドだと思っている。
幼いというのか、あどけなさの残るストレートな歌唱スタイルは、何とか少年少女合唱団的なニュアンスが、この荘厳なサウンドと合わさることで増幅されているなぁと感じる面はあるのだが、ストレートにロックを歌い上げる女性シンガーは稀有な存在、見た目重視よりも実力重視という事なのだろうが、合う合わないの感性により評価を分けるだろう。
本格的なサウンドに親しみやすさを込めたメロディと歌、一瞬たりとも緩むことのないタイトな演奏、ダミアン浜田陛下ワールドの源泉たる荘厳なる教会メタルの純粋なる響き、若い世代にも十二分に訴えかける鮮度と華やかさが、ここにはあるでしょう。聴き易いってのも見逃せませんね。


SEX MACHINEGUNS - Best Tracks: The Past and the Future - みどりのおばちゃん ★★★ (2020-12-23 13:48:16)

この曲をやるときはストライプの服を着て聖書を配って欲しい


SEX MACHINEGUNS - Best Tracks: The Past and the Future - 語れ!涙! ★★★ (2020-12-23 13:46:40)

青春しているねぇ
ストレートな歌詞もグッと響きますよ
競馬で穴を買うときにサビを口ずさみます
勿論負けた後もね


SEX MACHINEGUNS - Best Tracks: The Past and the Future ★★★ (2020-12-23 13:44:26)

一時期はお茶の間にも顔を出す機会があった国産HM/HRバンドのベスト。個人的には、ハマらなかったが、一時期はそこそこ人気のあったグループだったはずである、特に一般層にも受け、メジャー流通の活動をしていた稀有なバンドだったと認識しています。
定額制なんでタダで聴けますからね、腹立たないのですが、やはりオマージュがキツイなぁと感じる面が多々あり、あっ、それが苦手で避けていたんだということを思い出した。
コミカルな歌詞を許せないほど、ケツの穴は小さくないが、メタルを知らん奴らに、その手口は日本で一番有名なロックデュオと同じなので、好みの問題だが気になると厳しい。
しかし、無料となると話は別で分かりやすいメタルソングが満載、成り立ちもバイオもサッパリの初心者のワタクシには、非常にありがたいカタログであり、この一枚でバンドの魅力が十分に理解できます。
スピード重視のノリの良い楽曲が目白押し、面倒くさいことを考えずに楽しんだもの勝ちでしょう。やりすぎオマージュもメタルの布教活動と捉えています。
それにしてもピュアなメタルを受け止めてくれるファン層を持っているって羨ましいですね。メタルのカタルシス、血沸き肉躍るメタルスピリットを大量消費するガチンコサウンドの旨味、今こそ見直されるバンドのような気がする。


BOW WOW - Warning from Stardust - Warning from Stardust ★★★ (2020-12-23 13:25:35)

再結成後にリメイクされたヴァージョンも良いが
思い入れはこちらの方が強い
荒廃した雰囲気が曲調に滲み出ていますね
荒涼とした叙情的メロディをビターテイストで味付け
拳を握りしめながら唇をキュッと噛みしめたくなります
カッコいい大人のハードサウンド
BOWWOWのラストアルバムは実にバラエティに富んだものになっています
こういう曲をサラリとやってのけるバンドの懐の深さに唸りますね
北斗の拳なんだよなぁ


BOW WOW - Warning from Stardust - Break Out the Trick ★★★ (2020-12-23 13:20:13)

トリッキーなリフワークが印象的ですね
斎藤の男臭い歌も
この手の曲に似合います
臭めの日本語歌詞も逆に好きですね
ワイルドかつキャッチーなのもカッコいい
B時代ならではの魅力ですよ


BOW WOW - Warning from Stardust - 20th Century Child ★★★ (2020-12-23 13:17:43)

LIVEでも定番の一曲になります
歌詞も日本語なので狙いは分かりますよ
シンプルでキャッチー
彼等流のロックアンセムです
派手なギターを楽しみましょう
歌メロも一発で耳に残ります


BOW WOW - Warning from Stardust - Poor Man's Eden ★★★ (2020-12-23 13:16:01)

ストレートに突っ込んでくるハードロックナンバー
勢いだけではないキメの細やかさに日本を感じますね
でもワイルドさは十分ありますよ


BOW WOW - Warning from Stardust - Can't Get Back to You ★★★ (2020-12-23 13:12:57)

B時代ならではの豪快なロックナンバー
このキャッチーなエッセンスもバンドの武器ですね
中盤のシリアスな展開が好きですね
一筋縄ではいかないんだよなぁ


BOW WOW - Warning from Stardust - Clean Machine ★★★ (2020-12-23 13:11:47)

シャープでメタリックなリフが耳を惹きますね
ドラムも暴れているよ
男らしいワイルドさも前に出たメタリックなナンバー
クールだなぁ
噛みつくような歌もロックしてますよ


1782 - 1782 ★★★ (2020-12-18 20:55:46)

イントロからサバス愛も炸裂するイタリアンドゥームプロジェクトの1st。禍々しい闇の世界に委ねられた、おどろおどろしいホラーサウンド、その恐怖を増幅するようなレトロな音色とエコーの掛かったヘタウマな歌声が、ズンドコとうねりを上げながら聴き手の感情に忍び寄り徐々に侵食。強めのアルコールを飲み干したような焼け付く焦燥感が、どこか心地よく酔いが回るように歪ませていきます。
古臭い手法の古典ドゥームと現代的なストーナー系の持つ鮮度、その両面から追いかけてきたサイケなジャズブルースロックの普遍的響きに往年のバンドと重ね合わせ楽しんでいます。新鮮さは少ないが、それがドゥーム系と言えるので無問題。オジーのように引きずるような歌い回しも悪くない、感情を揺さぶる暗黒ギター、ヘヴィグルーブを核に現代的洗練度も手懐け、鬱屈とした世界観を演出している。
ちぎっては投げを繰り返す倦怠感のあるグルーブもハマれば癖になるだろうが、苦手な人にはトコトン駄目な音楽性でもある。


GALNERYUS - VETELGYUS ★★★ (2020-12-18 20:25:49)

若きギターヒーローと目され、デビュー当時から話題だったSYU国産メタルバンド。前任シンガーが苦手なタイプであり、また所謂メロパワもちょっと苦手なので手が出なかった。
小野先生になってから、過去のリメイクを聴いたがハマることなく今日まで来ているのが現状。とは言いつつもカヴァー集は選曲の良さも手伝いコンプリートしてるが、オリジナル作にどうにも馴染めなかった。でもそんな聴いていないし、アルバムもつまみ食い程度。今作も貴方の好みの曲ですで、サブスクのおススメに単に従い手を出しただけ。
そうしたらですよ、ケルト風のメロディは飛び出すわ、流行りのEDM風味はあるは、テクニカルなギターも当然出てくるがバンドとしてのバランス感覚が素晴らしく、唄を中心にキーボードも名わき役として随所の存在感を残し、とにかく鮮度の高いサウンドで魅了。なんでもありの柔軟さ、これがガルネリウスなのかと思うと恐れ入る。そして小野先生のフック満載の歌メロの充実ぶりも素晴らしく、苦手なジャーマン風のメロパワも臭くならず、いやむしろ臭さを上手く生かし絶妙なタッチで攻めてくる。
洋風ではあるが、まさにジャパニーズ仕様に変換された叙情派ハードサウンドの旨味に悶絶しっぱなし、痒い所に手が届くアレンジと楽曲構成、長めの曲なのに全然クドくない、その清涼感のある濃厚スープの旨味にお腹一杯です。

今更なんですが、ガルネリウスの魅力に惹き寄せられました。毛嫌いしていた過去作にも向き合い、聴き込もうと思いましたね。アルバム単位で無駄な曲がないのが凄いんだよね。ギタープレイも曲に合わせタッチを変えている、だから主軸となる存在感がある。線の細そうな男が、骨太なロックギターを自在に操り脚色するのだから恐れ入りました。
天才ギタリストの横に小野先生がいる、こんな贅沢な組み合わせはないですよ。今まで馬鹿にしてすみません。いくつになっても先入観を捨てれる大人でいたいです。


SODOM - Genesis XIX ★★★ (2020-12-17 15:22:14)

最終的に、トム・エンジェルリッパー以外のメンバーを刷新した形となった新生ソドム。ツインギター編成の4人組となったが、バックファイアなどの懐かしい名前もあったりと、マニアにとってはニヤニヤさせてくれる要素もあるだけだが、単純にバックファイアのバンドとトムが合体しただけとも言え、そうなれば政治的なバランスも気にかかるも、2020年という背景に不純物が混ざる要素もないので問題なくチャレンジできました。なんたってお金かかりませんのでね。
今作の特徴は、速さに特化したスタイルとは違い、非常の重く荒々しい展開に終始しており、148キロのストレートでも前に飛ばすことを許さずにバットを折りまくる、剛球路線へと展開。禍々しい黒く濁った感情が吐き出されるソドム流ブラッケンドメタルへと仕上げています。感触は徹頭徹尾ヘヴィなのに、のべつ幕なしのスピード狂路線とは違い、間合いを持たせたことで凄みが増し、それでいながらも曲によっては耳なじみが良いと感じるのが不思議。
熟しきった残虐性、その無駄のないパワーの放出が、整合感を高め聴き易いと錯覚させていると思うだが、自分の耳を疑うくらい、アグレッションを有している。
現代的な要素も無視することなく成長してきたバンドの強み。鋭いエッジと無慈悲なる残虐性、深淵なる闇の世界へと誘うドラマ性も加味した新たなるサウンドに興味を尽きません。
個人的には、なかなかどうしておもてたんと違うという違和感は拭えない面はあれど、殺伐とした荒涼感、そこに恐怖を覚えますね。音が怖いバンドになりましたね。


DAMIAN HAMADA'S CREATURES - 旧約魔界聖書 第I章 - Sacrifice of Love〜主よ、人の欲望の悲しみよ ★★★ (2020-12-17 14:56:03)

魔界聖書というアルバムタイトルのイメージがソックリハマるような一曲
これで歌い手に妖艶さが備われば完璧ですね
専任キーボードの使い方も世界観を大きく広げダミアンワールドを強めています
なんか起きそうで起きないもどかしさもあるが
第2章に繋がる何かを期待させる曲調でもある


DAMIAN HAMADA'S CREATURES - 旧約魔界聖書 第I章 - Lady into Devil ★★★ (2020-12-17 14:52:04)

プログレッシブロックな展開と耳なじみの良いメロディ
その一筋縄ではいかないアレンジが耳を惹きます
こういう曲を料理できるバンドメンバーがいることが強み
懐の深い魔界サウンドに魅入られます


DAMIAN HAMADA'S CREATURES - 旧約魔界聖書 第I章 - 三枚の照魔鏡 ★★★ (2020-12-17 14:49:30)

メロディアスかつ勇壮なミドルナンバー
アルバムの中ではストレートな曲調である
詩の世界観などダミアン浜田陛下ならではでしょう


VAN HALEN - Diver Down ★★ (2020-12-17 14:28:48)

アルバムの半数近くがカヴァーソングという風変わりなスタンスになったアルバム。前作がセールス的に失敗した煽りだろうが、このやり口には些か驚かされる。
底抜けに明るいアメリカンロック路線を追求しつつも、ギターオリエンテッドな作風を貫こうと苦心する姿にロックバンドとしての矜持を、売れなければいけない苦悩を感じるが、今作はその両面を絶妙に押さえ、よりジャンル不問のロックスタイルへと昇華させている。何を聴きたいかで大きく評価を分けるだろう、ハードなものを好み耳には、チョイとやり過ぎとも思えるが、いずれにしろ商品としての質の高さは揺ぎ無い。ヴァン・ヘイレンというブランドの価値を上げるには十分なインパクトがある。一家に一枚という側面から見ても、このやり方は正解。非難を押さえ込むだけのアイデアが詰まっているという事でしょうね。


DEEP PURPLE - Live in Paris 1975 ★★★ (2020-12-15 15:31:18)

バンド脱退を決めたリッチー・ブラックモア。この時期のラインナップは相当、人間関係に軋轢があったろう。それでなくともリハーサル嫌いのリッチーなのだから、今作における準備はいかほどだったのかと興味は尽きない。オープニングからサウンドチェックを入れたりと、不安な気持ちにもなるが、同時に妙に生々しい緊張感が漂い今作の成り立ちを含め、期待感を煽る。結論から言えば、リッチーはバンドに対する情熱が失われていたと感じる、しかし、そういう中でも第三期時代の曲を意外なほど真面目に取り組み、けして親指一本でプレイするなどの皮肉を感じることのない、やる気を見せており、前評判ほどの不満を感じることなく大いに楽しみました。何と言ってもこの時代のライブは貴重ですからね。ましてや、脱退を決めたラストステージとなれば、尚更の事です。
手直しなしのノーカット版、その意味合いは大きい。ふてくされ気味と言われるリッチーの天邪鬼ぶりをサポートする、イアン・ペイスのドラムも素晴らしいサポートぶりを披露、彼が決まらなければ、今作はもっとグダグダなものとなっていたろう。隙あらば前に出てくる、グレンの存在感強めも、ミックスのバランスを取り、ギターを前に出したので聴き易くなっているのも好印象。
ギタークラッシュもあるんだけど、実は第二期の曲の方が、リッチーの粗さが目立ったりと意外な形になっているのも面白い。ギランよりもグレンのワタクシにとっては、無問題なのだが、やはり二人のシンガーも、少々、リスペクトに欠けていると言われると、そう思わずにはいられないのだが、怒気を孕み歌い込むラストのHIGHWAY STARも、これはこれでありだろう。ミスを含め、生々しいプレイの数々は、リアル実況ライブ盤としての在り方としては大正解だと思う。こういうテイクを聴けるの逆に新鮮、二人のシンガーの抜き差しならぬ関係性も、実に興奮状態を演出しているだろう。ソウルフルに変貌していくバンドの姿を克明に描いていますね。
グレンが吠えればカヴァーディルも牙を剥く、かつては形無しだったカヴァーディルだが成長しましたね。


URIAH HEEP - The Magician's Birthday Party ★★★ (2020-12-14 14:15:17)

2001年にロンドンで行われた一大イベントを収録したライブ盤。フルパッケージではないし曲順も変えられている。しかし、今作には、そんな事はどうでも良いと思わせる圧倒的な魅力がある。それは、恩讐を乗り越えて、あのケン・ヘンズレーが参加していること、そして久ぶりにジョン・ロートンが美声を披露。さらにはゲストとしてFOCUSのタイス・ヴァン・レールがフルートとヨーデルを披露していたりと、お楽しみが多い。
特に20年の時を経て参加するケンの雄姿には、ファンならずともグッとくる要素も大きくあり、その夢の競演に興奮を覚えますね。
現ラインナップは①から④までと続けて披露、②ではタイスがお得意のヨーデル&フルートを用いり大いに楽しませてくれる。これは、後半が楽しみで仕方がないぞと思っていたら、⑤からはケン・ヘンズレーが本格参加、しかも名曲『July Morning』ときてますからね、興奮しないわけにはいかないでしょう、映像ではフィルと、ケンの姿を鑑賞でき、両雄が並び立つ豪華な布陣に感慨深いものを感じます。あのケンが、もう一度、HEEPのステージに立っているのですからね。⑧の『The Magician's Birthday 』からジョン・ロートンも参加、このお祭りに華を添えてくれます。
圧巻なのは久しぶりに披露された⑨は名曲『Sympathy』、比較するのはナンセンスだが、やはり役者の違いを感じずにはいられないジョン・ロートンの歌声に痺れます。そして次の『Free 'n' Easy』でトドメを刺しますね。本来はアンコールでやっていたのですが、現ラインナップに対する配慮もあってか、最後の2曲は『Sunrise』『Easy Livin'』 でライブCDは幕を閉じるのですが、ジョン・ロートンの凄さに圧倒され、正直、ラストの2曲が入ってこないという、個人的な問題はあれど、今作の持つ意味合いの大きさを如実に感じてしまいます。
現ラインナップの小粒感、それを証明する形にはなったが、それが今のHEEPだという事実に変わりはない。そして長くに渡って育まれた良好なメンバーシップ、それだけは確実に肌で感じることが出来る。

結局、一夜の夢とかしたラインナップではあるが、その後、ジョンとケンは二人で動き出し、オリジナルアルバム制作に向かうのだから、この共演は大きな意味がありましたね(ジョンとケンのプロジェクトは空中分解する)。

何を求めるかで評価も大きく分かれるでしょう、バーニーがロートンに牙を剥く⑧なんてすごいと思う。久しぶりのケンとミックのツインギターも贅沢だった。そういう意味ではお腹一杯である。個人的には映像込みで見て欲しい作品ではありますが、音源なら簡単に聴けますので、この夢の競演を楽しんでもらいたいですね。余計な予備知識を入れずに触れると、二度三度と驚くでしょう。そんなサプライズ感も今作最大の魅力ですよ。
個人的には、現ラインナップの充実ぶりを知ることが出来たのが最大の収穫でした。


URIAH HEEP - Celebration: 40 Years of Rock ★★★ (2020-12-14 13:24:38)

アルバムタイトルが全てを物語る40周年を記念するリメイクベスト。①⑤は新曲だが、違和感なく収まり往年のヴァイブスが感じられ嬉しいボーナスとなっている。
長きに渡り活動を続けるラインナップによる、リメイク集だけに綻びもなく等身大の魅力を表現、現ラインナップでのHEEPというのも余すことなく伝えてくれる。もっと、あの曲が聴きたいというのもあるのだが、初期の傑作に絞ったのは正解だろう。個人的に、漏れた選曲も含め第2弾、第3弾を聴きたいものだ、やはり予想外の曲が欲しいものです。自身のセルフリメイクも含め、見事に大役を務めたバーニー・ショウ流石にジョン・ロートンの歌っていた⑨辺りは分が悪いものの、温かみのあるジェントリーな歌声で見事にフロントマンとしての重責を果たし、バンドの顔であることの正しさを証明、口うるさいファンの不満を押さえ込むには十分な活躍だったと思う。
名曲⑭も、ようやくちゃんとしたヴァージョンで聴けると思っている。ケン・ヘンズレーは一番、力を入れて歌ってほしいところで歌えない、リードヴォーカルになるには力量不足。名前で音楽を聴く人なら問題ないだろうが、こちらは耳で楽しんでいるので、そうはいきません。ミスターワンマンのいないバンドは、どこか迫力に欠ける面はあれど、気の合う仲間が政治的にもバランスが取れ活動している、現在のHEEPを通して過去の旅に出ているのが最大の魅力であり聴きどころである。
オリジナルの違いを楽しむのもファンとしては最大の魅力だろうが、個人的には一触即発、暴発寸前のスリルと引き換えに手にした安定感が一番の聴きどころでしょう。
ミック・ボックスのギターもイキイキと楽しそうだ、リズム隊もパワフルかつタイト、派手さを要さないHEEPスタイルをしっかりを熱演、フィル・ランゾンも高貴な鍵盤プレイで魅了しています。
現在も精力的に活動を続ける本物のロックバンド。昔の名前で出ているだけではない現役感の強み。10年前の今作にも確実に、そのメッセージは込められていると思う。今が旬だと言わんばかりの等身大の姿に共感しますね。


SILVER MOUNTAIN - A Reunion Live ★★★ (2020-12-12 14:07:54)

2010年に行われた関係者大集合の復活ライブ。ヨハンソン兄弟の不参加は残念だが、クリスタル・メンツァーの他にヨハン・ダールストロームがヴォーカルとして自身の持ち歌を担当。パー・スタディン以外にも初期に在籍していたインゲール・ステンキスト、ドラムはマルテン・へーデナーにマッツ・ベルゲンツの二人がしっかりと参加、お祭り的な意味合いのあるリユニオンライブに華を添えています。
元々DVDとして世に出ていたもの数曲カットして配信しているので編集点がおかしいなぁと思うものあるのだが、いやいやこれがどうして、生々しいリアルライブを味わっているような雰囲気があり、ミスも含め、これがあのシルヴァー・マウンテンだという魅力を思いっきり味わえます。
上手いとか下手では出せないアンサンブルと、主役たるヨナスのギター、個人的にはヨナスが奏でる必殺のクラシカルフレーズにグッとくるので、大いに楽しみました。
気の合う仲間が集い、思い出に華を咲かせているような側面もあるライブ盤。そこに乗れるかが最大のポイントなのだろうが、個人的には楽しんだもの勝ちなので、バンドのファン以外にもクラシカルテイストの強いフーガロックに酔いしれたいと思う方には、お勧めしたいですね。定額制サービスなんで無問題でしょう。選曲もベスト的な意味合いもあるので尚更です。


HARDLINE - Danger Zone - What I'd Like ★★★ (2020-12-12 13:41:56)

ヘヴントゥナイト風な曲ですね
インギーの横で歌うジョニーも悪くないなぁと感じましたね
アクセル・ルディ・ペルともやっているのだから見てみたい気がします


HARDLINE - Danger Zone ★★★ (2020-12-12 13:40:35)

ジョシュ・ラモスもいなくなり、すっかりジョニー・ジョエリのソロプロジェクト的なニュアンスも強まったが、それもこれもFRONTIER RECORDSのバックアップもありということで、欧州風味を倍増のメロディアスロックサウンドへと仕上がり無国籍スタイルへと昇華。哀愁を塗した繊細さのある叙情性、そこにジョニーの熱を帯びた歌声が情熱的に絡み力強さを補完、ともすれば暑苦しくなる歌声も巧みなディレクションのもと、押さえ気味に仕上げることで万人向けのメロディアスサウンドへと仕上げています。
大きな驚きも裏切りもない、安心安全の歌モノロック。過激さや新しい風を浴びたいマニアにはおもろくないでしょうが、ここで聴ける抜群の安定感、そして心を震わすエモーショナルなジョニーの歌声、この手のメロディアスロックに必要不可欠なものが全て揃っているように感じます。個性のある歌声のジョニーを主役に決めたことが成功に導いていますよね。何度も聴くうちにトルステン・コーエンのリードも邪魔することなくコンパクトながら聴かせるソロもあったりと、ハード系の耳を楽しませる手法を多くとっているも満足度に繋がるでしょう。


DAMIAN HAMADA'S CREATURES - 旧約魔界聖書 第I章 - Heaven to Hell ★★★ (2020-12-11 12:15:34)

レンジの広い歌声
ある意味ここまで女性的な声質のシンガーがメタルを唄うというのを知りません
ともすれば歌唱力のあるアイドル的な可愛い声である
それが荘厳なダミアン叙情派ロックと有機的に絡むというのだから驚きだ
究極のミスマッチ感はあれど
普段メタルを聴かない人にはドンピシャを人材だった
本当にかわいい声なのにロックを迎え撃っている
バックの演奏も味わい深いものがあるねぇ
グッとくるよ~
ワタクシを魔界へと誘ってくれます
美しいピアノにキュンとなるわ
一ミリも無駄のない展開に唸りますね


DAMIAN HAMADA'S CREATURES - 旧約魔界聖書 第I章 - Babel ★★★ (2020-12-11 12:12:24)

SE的な①に導かれ炸裂するシンフォニックなダミアンワールドも全開
涙で枕を濡らしたという生活感のある歌詞は気になるが
始まりましたよーと高らかに宣言している
アニソンよろしくな歌声は個人的にイマイチ馴染めないが
多くのファンを迎えるべき体制は整っていました


ALIEN - Into the Future ★★ (2020-12-11 11:58:16)

前作から6年、再始動後待望のフルアルバム第2弾。正式メンバーは3人になったがブレインであるトニー・ボルグと看板シンガーのジム・ジッドヘッドは抜けずにいるので安心材料です。
前作の方向性を踏襲しつつ、ラフなハードさも増量。その北欧然とした甘美なスウィートメロディを期待する身としては、やや肩透かしを喰らったが、リッチーよろしくな枯れ線ギターが登場すれば無問題。しかし、バンドとしての感触は、かなり違うものとなったろう。前作が、往年のファン向けならば、今作は本格的な始動へ向けての宣戦布告というところか、粗めのハードな①から、バイキング風味のある②の流れに強烈な決意を感じられ、過去との決別という意味では大きな役割を果たしている。④あたりで往年の空気を持ち出したりと、丸ごと変わったわけではないので、守備範囲の広い方なら大いに楽しめるでしょう。
彼等のルーツたるレイトバックしたサウンドと現代的なエッセンス、そこに練り込まれた北欧的エッセンス、その淡い情景がファットな音像と重なり合い、新生面をアピールしているという事でしょう。
こうなるとシンガーである、ジムの衰えが気になる。潤いのある瑞々しい声だったのになぁ。


URIAH HEEP - Fallen Angel - Love or Nothing ★★★ (2020-12-08 13:41:43)

今回のケン・ヘンズレーは爽快感のある曲を用意していますね
コーラスワークも耳を惹きます
アメリカでの成功を目指すバンドと英国ロックの矜持
どんな曲も自分のカラーに染めるロートンのパフォーマンスに魅了


URIAH HEEP - Fallen Angel - Come Back to Me ★★★ (2020-12-08 13:38:31)

味のあるギター
ロートンの唄がこれまた素晴らしい
しっとりとしたバラード
リーカースレイクの置き土産ですね
邪魔しないが存在感のあるリズムプレイもいいねぇ
でも主役はロートンです


URIAH HEEP - Fallen Angel - One More Night (Last Farewell) ★★ (2020-12-08 13:33:50)

これまたご機嫌な奴が登場です
ベースが良く動きますね
皆の笑顔が目に浮かびます


URIAH HEEP - Fallen Angel - Falling in Love ★★★ (2020-12-08 13:32:25)

爽快ですね
耳に残るコーラス
ロートンの唄も力強い


URIAH HEEP - Innocent Victim - The Dance ★★★ (2020-12-07 12:05:19)

古臭い曲調ですが
ジョン・ロートンの艶のある歌声がイイ
ステージで光る汗が似合う大人のオシャレロック


URIAH HEEP - Innocent Victim - Illusion ★★★ (2020-12-07 12:01:20)

アメリカンな色ありの強い曲が続いたので安堵しました
張り上げるだけではない繊細さも持ち合わせた稀代の名シンガー
ジョン・ロートンのパフォーマンスに魅了
英国的なメロディラインで魅了するギターも◎


URIAH HEEP - Innocent Victim - Roller ★★ (2020-12-07 11:57:25)

トレバー・ボルダーが以前いたバンドで作った曲を採用
それだけに曲調も違った感触になるのも当然
作者のクレジットを見れば納得なのですが
ロートンなどんなタイプの曲も見事に歌いこなし自分のカラーに染め上げている


URIAH HEEP - Innocent Victim - Flyin' High ★★ (2020-12-07 11:53:53)

2曲続けての陽気な曲の登場に面を喰らいパなしです
ポップで爽快な新生HEEPの登場を印象付けた


URIAH HEEP - Innocent Victim - Keep on Ridin' ★★★ (2020-12-07 11:52:06)

ロートンの唄が素晴らしい
彼なくして成立させられないような陽気な一曲
ご機嫌過ぎでついていけないが
唄の良さが全てを許容させてします
これがHEEPなのか?


URIAH HEEP - Firefly - Firefly (2020-12-07 11:48:44)

アルバムのラストを占めるのがケンがリードヴォーカルを務めるドリーミーなナンバー
ジョン・ロートンの凄い歌の後では分が悪すぎる
声質的に近いオッサン声のバイロンならまだしも
それが許されるのがケン・ヘンズレーということのだろう
それで良かったと思ったことは納得したことはありませんが
曲自体はアメリカンマーケットを狙った意欲作です


URIAH HEEP - Firefly - Rollin' On ★★★ (2020-12-05 12:21:29)

ムードのある曲ですね
ロートンのエモーショナルな歌声もバッチリとハマっています
新しいステージへ向かうバンドに必要なのは垢抜けた声だったんですね


URIAH HEEP - Firefly - Do You Know ★★★ (2020-12-05 12:16:49)

いかにもライブ映えする疾走感
ストレートな作風だがこれで良い
ハモンドオルガンとコーラスワーク
これぞHEEPな魅力と小細工無用のハードロックスタイル
やれば出来るんですよね


URIAH HEEP - Firefly - Who Needs Me ★★★ (2020-12-05 12:14:01)

パワフルなロートンの歌声に惚れ惚れしますね
器用なだけではない表現者としての個性
なにより歌が抜群に上手い
ノリノリのロックチェーンにHEEPらしいコーラス
ベースも良く歌いギターもワイルド
そしてドラムは堅実


URIAH HEEP - Wonderworld ★★ (2020-12-04 12:29:14)

ミック・ボックスがインタビューで答えた『辛い時代だった』そして『もっといいものが作れた』この二つの言葉がキーワードのように思える。今アルバム。最近、亡くなったケン・ヘンズレー、その訃報を聴き、彼の歴史を再度触れているのだが、やはり制御不可能な我の強さを感じさせる作風に落ち着いている。
ハッキリ言えばユーライアヒープとは、どんなバンドなのか、それが見えてこないアルバムになってしまったと言えよう。それは、今作に限ったことではない、初期の重厚かつ幻想的なスタイル、ある種の神秘的な魔力的音楽性を手放してからの迷走ぶりを象徴しているように感じる。
アメリカでの成功を念頭に作られる70年代中期からのHEEPサウンド、襲い掛かるハモンドオルガンは影を潜め、バンドとして核になるサウンドが見失った。前作よりは英国的な情緒を取り戻していたとて、フォーキーでスローなナンバーも多く、やれないのではなくヤラナイ選択をするバンドの運営に大きな問題を感じてします。
HEEPと言えばな音楽性、その顔が見えてこないのがツライと言えよう。
デビット・バイロンは器用なシンガーだ、子役上がりでCMソングも唄っていた、その器用さが、時には顔のないバンドの音楽性に拍車をかけている。その上手さが仇となる典型的なアルバムが今作であろう。
冷静に聴けばよいアルバムです。70年代的オリジナルのある創作性も感じされる。しかし、それは現在のシーンと比較しての話、時系列で聴けば、物足りなさを覚えるのが正直なところだろう。
まさにもっとやれたはずである。それは、そこかしこにHEEPらしさを感じれるからです。徹底して欲しかったなぁ。


CONCERTO MOON - Ouroboros ★★★ (2020-12-04 12:09:08)

最近まで、初期のリメイクベストが出ているを知りませんでした。厳密にいうならば、After the Double Cross以降のアルバムを聴いたこともなく、井上の後任のシンガーのアルバムをチョイと聴き終了だった。
島紀史のアイドルオタクぶりが嫌いなのではなく、単純にアルバム自体が大味なものに進み、個人的な好みから外れてしまった。今回もリメイクだが、がなり気味の唄が台無しにするのではと、聴く前は懐疑的だった。
シンガーも新たに芳賀亘に変更。前任者を知らないとで何とも言えないが、初期の曲を歌うにはピッタリとも言える人材。ある意味、尾崎節を踏襲できるシンガーが唄っているという印象を受ける。正直、彼のパフォーマンスは甘い、まだまだとう印象が強いのだが、尾崎時代のギリギリの歌唱スタイルが、楽曲に刹那な響きをもたらし、ある種の悲壮感みたいなものがロックな炎となり燃え上がっていた初期が大好きだった身としては、物足りなさはあれど、パワフルな歌い手により中途半端なアグレッションスタイルから、抜け出して活動しているのなら、過去も辿り聞き直さなければと思いますね。
正直、昔の曲がメイン故に古臭さは否めないが、ある意味、このバンドの黄金期とも言えるので、入門編にはもってこいの一枚でしょう。最近出た新譜もこの方向性なら聴いてみよう。そして定額制サービスならではの出会いではある。


ROADWOLF - Unchain the Wolf ★★★ (2020-12-04 11:52:55)

オーストリアから現れた正統派HM/HRの精神性を継承する4人組によるデビューフルアルバム。ロック然とした力強い歌声、JPやSAXONと言ったバンドから影響を受けたサウンドはストレートな手法を用いり実直に再現、あまりに素直なスタイル故に、見新しさはないのだが、ツボを押さえた展開と楽曲構成、歯ごたえのある演奏と熱量の高さ、メタル特有のドラマとカタルシスの開放。ベタ故のお約束に熱くなれるかどうかがカギだろう。
トラディショナルサウンドに目がないマニアならグッとくること間違いなしだが、何らかの代替え品である事は否めない。それでも、こういう姿勢を現代に持ち込んだバンドを往年したくなるのは必定とも思え。個人的には愛して止まない音楽性であります。ハルフォード風の声質も楽曲にバッチリとハマっている。
時代を超越するHM/HRの本流サウンドに旨味、そして何物にも代えられない魅力、今作にはそういう普遍的な魅力を内包している。昔の作品は古臭いと敬遠しているような若い人にこそトライしてもらいたい。かつては希少な存在だったスタイルの音楽性、今では当たり前にあるのだから、2000年代の幕開けを味わったものとしては複雑である。あのムーブメントは何だったのだ?アメリカのミュージックシーンに歩調を合わせたメディアの仕業でしょう。先見の明がないね。


URIAH HEEP - Wonderworld - Dreams ★★★ (2020-12-01 21:08:22)

このアルバムでバンドを去るゲイリー・セインの存在感
我を出し過ぎずバンドの一員にケン・ヘンズレーが収まったので
濃厚な世界観なのにスッキリして聴き易い
そのおかげでバンドの一体感が倍増
それが一番聴いていて心地よい
バイロンの唄もイキイキとしている


URIAH HEEP - Wonderworld - I Won't Mind ★★★ (2020-12-01 21:04:35)

エンディングではミック・ボックスがフラストレーションを吐き出すが如き弾きまくっています
HEEPにしては珍しいと感じるヘヴィブルースナンバー
いかにも英国らしい情念がたっぷり味わえる


URIAH HEEP - Wonderworld - Something or Nothing ★★★ (2020-12-01 21:01:15)

ノリの良いシャッフルナンバー
シングル向けの陽気さもマイナスに働いていない
朗らかな雰囲気とHEEPの刻印が絶妙ですね


URIAH HEEP - Wonderworld - Suicidal Man ★★★ (2020-12-01 20:59:21)

歯応えのあるヘヴィなミドルナンバー
これぐらいハードに迫ってくるとバイロンのエモーションも俄然生きてくる
ヒープらしいコーラスワーク
そしてゲイリー・セインも良い仕事をしています


URIAH HEEP - Wonderworld - The Easy Road ★★ (2020-12-01 20:54:49)

美しいオーケストレーションが魅力
バイロンは邪魔をしない術を持っている
その押し引きのバランスが素晴らしい
でも3分もないランニングタイムなので物足りない
アルバムの箸休めとしてはアイデアが勿体ない気もするがである


URIAH HEEP - Wonderworld - The Shadows and the Wind (2020-12-01 20:51:03)

ケン・ヘンズレーのソロに収録されてそうなフォーキーな曲
この辺りがバンドとして苦しんでいた時期を想起させそうです
ララララのコーラスにHEEPらしさを見出しました


URIAH HEEP - Wonderworld - We Got We ★★★ (2020-12-01 20:48:21)

割とヘヴィな音像の中で枯れた味わいのギターがイイ
これもHEEPらしい多様性を孕んでいる
流れで聴くと感動も倍増
ベースに耳が持って行かれますね