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TWISTED SISTER - Stay Hungry - Don't Let Me Down ★★★ (2016-03-04 14:10:32)

軽めのリズムセクションがチョイ残念
日本人このみの哀愁がエエ感じで滲み出ています
アルバム全般に言える事ですがポップフィーリング溢れる楽曲に
硬派でクールなエッセンスを加えるのが上手い
売れなきゃいけないプレッシャーとメタルバンドとしての折衷具合が素晴らしい


TWISTED SISTER - Stay Hungry - Horror-Teria (The Beginning): A) Captain Howdy B) Street Justice ★★★ (2016-03-04 14:03:49)

ショックロックここにありですかね
女子供に媚を売るだけじゃない強い姿勢を感じます
軽そうな存在のバンドと思われがちですが十分硬派で重いグルーブを持っていますよ


TWISTED SISTER - Stay Hungry - Burn in Hell ★★★ (2016-03-04 14:00:07)

バカッぽい曲の次なだけにグッときますね
ヘヴィでクールな彼らの魅力を凝縮しているでしょう
シンプルだけどエエよ
メロディをしっかりとしているしね


TWISTED SISTER - Stay Hungry - Stay Hungry ★★★ (2016-03-04 13:56:50)

親しみやすいメロディとクールで硬派な出で立ちがイイ感じです
オープニングにピッタリの名曲ですね


DALTON - Pit Stop ★★★ (2016-03-02 14:09:15)

20数年を経てオリジナルメンバーで再結成を果たした北欧はスウェーデンの5人組による3rd。レーベルはマニアには安心安全のレーベル『Frontiers Records』ですからね、メロディ派なら即買いでしょうかね。ボー・リンドマークの歌声も健在、チョイハスキーで温かみのある歌声を駆使した北欧ならではの糖度も高目のクリスタルサウンドは極上の煌めきを放ち、清らかで瑞々しい透明感溢れるメロディに心も晴れやかになるでしょう。洗練された北欧モノのハードサウンド故にハードさやエッジに欠けた面はあれど哀愁のメロディに胸を締め付けられたい、でもベタベタした泣きの世界は嫌だ。そんな方にはピッタリのサウンドですね。アメリカンと言う程、乾いてはいないのが肝。キーボードを前に押し出し、どこまでも伸びやかでキャッチネスさが溢れ出る陽性ハードポップチューンの数々、飽きることなく聴き通せますね。


DALTON - The Race is on ★★★ (2016-03-02 13:44:10)

プロデューサーにインギーやマイク・ヴェセーラ関連のお仕事、古くはシルバーマウンテンにビスカヤにも籍を置いていた、今は亡きマッツ・オラウソンが名を連ねる、マッツ・ダルトン・ダールベ率いる北欧はスウェーデンの5人組による1st。リリース時は1987年、MTVバブルの煽りを受ける形で導かれたような音楽性、品行方正、優等生極まりない陽性北欧ハードポップサウンド故にエッジに欠けますが初期BON JOVIを北欧風にアレンジした作りはハードポップマニアにはたまらんものがあり、少々前に出過ぎたキーボードの音色にうっとおしいと感じなければ楽しめるでしょうね。今作を聴くとジョー・リン・ターナーの1st辺りを想起させられますかね。ちなみに⑦ではマイケル・ボルトン組が作曲に参加、⑤ではジョンとリッチーのBON JOVI組のクレジットもありますのでマニアならグッときますかね。どんなにポップでキャッチーな面をフューチャーしようとも北欧ならではの透明感と哀愁溢れる涼やかなメロディに胸がスッと救われますね


JUDAS PRIEST - Point of Entry ★★ (2016-02-29 13:14:29)

所謂米国市場を開拓すべくポップでキャッチーな面を強化した一枚。アルバム毎に音楽性が変わるバンドですがシンプルだがタイトなリズムとエッジの効いたリフワークが魅力のバンドで軽快で力強いのが持ち味とも言えるので、今作は今まで以上にシンプルなリズムが目立ち、そのあおりを受けライトな印象が強い。英国産らしい翳りのあるメロディと、威厳溢れる重厚感がなくなった分、随分と軟弱な印象を色濃く与えるのが不評の買うのだろうが、実は前作『BRITISH STEEL』にも通ずるコンパクトさが引き継がれており意外と類似性も高いと、個人的にはその日の体調によって好き嫌いの印象が変わるという不思議なアルバムである(冷汗)ライトな曲調の中でロブの切れ味鋭い歌声が虚しく響くと言われるとその通りで万年Bクラスの南海ホークスを支えた門田博光の姿をダブらせてしまいますが(涙)、曲単位で行くと①③⑤以外も魅力があり、シンプルなリフワークを重ねつつプリーストならではの味を感じさせる面もあり、LIVEでは随分と違う印象をあてるよなぁと思わしてくれますね。


SAINTS & SINNERS - Saints & Sinners ★★ (2016-02-29 12:49:16)

元SWORDのリック・ヒューズがフロントマンを務めるカナディアンHM/HRバンドの1st。プロデューサー/ソングライティングにアルド・ノヴァを迎えカナダ人脈で纏めた今作はゆったりとした大きなグルーブと嫌味のない洗練されたメロディを生かした王道HM/HRサウンドを披露。シンプルな構成故に好きモノ以外にはやや単調に聞こえてしまうのが残念だが一曲一曲のクオリティは高く曲弱をつけるような選曲をしてくれたらと思いますが、実はアメリカ人がこれくらいのゆったりとした曲の方が受けるので無難と言えば無難な作りに終始している。雄大な大自然の中で育んだ聡明なメロディと健康的なハードサウンドの融合そこが一番に聴きどころでしょう。ちなみにスキッドロウのレイチェル・ボランにジョン・ボン・ジョヴィも楽曲を提供しているのでマニアには気になるところでしょうかね。


TANGIER - Tangier ★★★ (2016-02-28 13:08:47)

1985年にリリースされた1st。ビル・マットソンの熱くソウルフルな歌声を軸に嫌みのない洗練されたメロディが優しく耳を刺激してくれる至高のサウンドを披露。適度な哀愁を讃えたアメリカンロックの響き、ブルージーな泥臭さより爽やかな高揚感、アダルトな雰囲気を醸し出しながら熱量の籠ったハードさもあり味わい深い楽曲が目白押し、歌モノが好きな方なら存分に楽しめるでしょう。フックに富んだセンスの高いメロディ、アップテンポな楽曲でも流麗で美しいと感じさせる技量とアレンジセンスに唸ります。捨て曲なしの名盤級の一品ですが元がインディーズ故にオフィシャルのCD化がないようですのでリプロ盤が出回っていますが、手を出しても損させないクオリティでしたよ。


ATTACK - Seven Years in the Past - Seven Years in the Past ★★★ (2016-02-25 12:28:04)

E・グリーグ作
ペールギュント『山の魔王の宮殿にて』の有名なフレーズが引用されています
タイトルトラックになっただけの事はある力強い一曲ですね
改めて聴くとカッコいいなぁ


ATTACK - Seven Years in the Past ★★★ (2016-02-25 11:39:18)

音質は悪く奥行きも無く軽く薄いとダイナミズムに欠けるミックスに楽曲の魅力も半減ですが、それを補って余るクラシカルフレーバーたっぷりハロウィーン由来の鼻孔をくすぐるパンチの効いた哀愁のメロディ、あの古臭い音色もキャッチーさも兼ね備えており、ある意味中世的ファンタジックな世界観とのマッチングも良く、ズバッと突き抜けないが高揚感は十分に感じられ、マイナー級のメタルバンドなれど、そのポテンシャルはけして低いものではありませんでした。それを証拠にマイナーバンドにありがちな直線一本槍な作風にはならず、むしろドラマ性の高いHM/HRの要素を存分に生かし、その高い構成力と硬派なスタイルはTHEジャーマンな響きとなりマニアならずとも心揺さぶられるモノがあるでしょうね。欧州的叙情性、ジャーマンスタイルのキャッチネス、クラシカルフレーバーもトッピングされた独特の感性とメロセンスはもっと評価を受けて良いはずなんですが、ゆるゆるのサウンドプロダクション故に聴き手を選ばされる所業が残念です。


ATTACK - The Secret Place ★★★ (2016-02-25 11:12:51)

初期ハロウィーンの影響を受けた音楽性が日本人には馴染み深いでしょうね。リッキー・ヴァン・ヘルデンのソロプロジェクトに近い形で作品をリリースしているのですが、ある意味今作が構成力やメロディの充実など一番覇気がある作品でしょう。モロパクリなフレーズや似たような曲があり(④とか怒られるよね)、やり過ぎ感は否めませんがNWOBHM風味の哀愁と重量感のあるキレ味鋭い楽曲は欧州型HM/HRの美点が詰まっており、やっぱりB級C級と切り捨てるのが惜しく、臭いとは分かっているが切った足の指の爪の匂いを嗅ぎたくなるあの衝動にもにた禁忌的な魅力があり2年に1回は通して聴きたくなる一品ですね。相変わらず薄っぺらい音質、古臭い音色、下手なボーカルと聴き手を選ぶバンドなんでしょうが、北欧メタルにも通ずる透明感、そこに王道も王道な典型的ジャーマンスタイルとの融合を果たし徹底的に研磨した作風はオリジナルティは薄いが二線級なりの光り輝く姿があり、これはこれで十分魅力的だと思わせる説得力がハンパない。マニア向けの一品として愛される一枚でしょう。


ATTACK - Seven Years in the Past - On the Run ★★★ (2016-02-25 10:49:28)

ビクター編集のコンピ作
ピュア・メタル・サンプラーVOL.2にも収録されていた楽曲
ハロウィーンの影響下にあるジャーマンHM/HRナンバー
個人的にもATTACK初体験がこれなので
彼らを真っ先にイメージする一曲
いかんともしがたい音質の悪さが気になるが好きですね
メキシカンリーグの三冠王だな


ATTACK - Destinies of War ★★★ (2016-02-23 13:09:06)

オリジナルは1989年にリリース、CD化にともない国内はビクターから1993年にジャケを差し替えてリリースされた3rd。HELLOWEEN直系の硬派なスタイルを主軸に、スピード感を生かしたメロディックなサウンドを披露、親しみやすい歌メロとツインギターの絡みが絶妙で、コミカルさがない分、聴いていてシリアスな雰囲気を味わう事ができ頼もしさを感じます。程良く重く硬派で小気味い良いナンバーを並べ、ダイナミックなギターを生かしたアレンジはイイ感じでこなれていますね。この時代ならではの古臭いジャーマン臭が鼻に付くとダメなんでしょうが、B級C級と切り捨てるにはもったいないと思わせるスリリングな曲調と拘りの展開、音質は良くないが欧州ならではの湿り気と扇情的なメロディにスピード感を塗した正統派パワーメタルは十分な威力を伴っており実に魅力的ですね。


Messiah Force - The Last Day ★★★ (2016-02-23 12:44:19)

女性シンガー、リン嬢を擁するカナダ産のスピードHM/HRバンドが1987年にリリースした1st。キビキビとした刻みとリズムパターンと爆裂する疾走感、ソリッドで速く整合感と供に叙情性もあり、重さよりも小気味良さに比重を置いた楽曲はどれも気持ち良く駆け抜けある種のカタルシスを解放してくれます。リン嬢も最近の女性シンガーにありがちなパヤパヤした声質&雰囲気は皆無、地に足をしっかりつけ、時にはクールに女性らしい凛とした佇まいと、厳つい音楽に負けない力強さを兼ね備えており、もっと歌い込んでレコーディング出来たら相当なパフォーマンスを披露してくれたのでしょうが、少々噛み合わせの悪い青臭さが気になる面もありますが十分な仕事をこなしてくれました。扇情的な歌メロ、そこに絡む高速で突っ走るギター、屋台骨を支える骨太なベースとリズミカルなドラム、無機質なメタルサウンドの中にワビサビを持ち込みエモーショナルな響きを聴かせる辺りがこのバンドの肝なんでしょう。ストレートな作風の中で拘りのアレンジがハマった時のカッコ良さは魅力的です。メジャーバンドのありがちな共感しやすいキャッチネスさは皆無ですが、正統性の強いメロディックなサウンドにスピード感を際立たせた小気味よい展開もハマる音楽性に共感出来る方なら聴いて損はしないでしょう。パワフルですよ、パンチが効いています。ズシンときますね。カナダのバンドはレベルが高いと思わせる一枚でした。久しぶりに聴きましたが尻上がりに盛り上がりますねぇ。


SAXON - Battering Ram - Three Sheets to the Wind (The Drinking Song) ★★★ (2016-02-22 14:20:48)

初期サクソンを彷彿とさせる一曲
あえて狙ったんでしょうが置きに行った感が気になるとダメなんでしょう
個人的には懐かしさがこみ上げてきてニヤニヤとさせられました


SAXON - Battering Ram - Kingdom of the Cross ★★★ (2016-02-22 14:18:59)

こちらもHELLのデヴィッド・バウワーがナレーションで参加
アルバムの流れ的に絶妙なタイミングでこの曲が来ますね
楽曲全体を支配する美しいメロディが印象的
シリアスでムーディ実に素晴らしい


SAXON - Battering Ram - To the End ★★★ (2016-02-22 14:14:59)

ヘヴィなミドルナンバー
メロウなパートも盛り込み重厚感もあります


SAXON - Battering Ram - Stand Your Ground ★★★ (2016-02-22 14:13:18)

高揚感のある一曲
サクソンらしい流儀が貫かれています


SAXON - Battering Ram - Hard and Fast ★★★ (2016-02-22 14:12:29)

サビメロも分かりやすい
ミドルハイな一曲
力強いね


SAXON - Battering Ram - Eye of the Storm ★★★ (2016-02-22 14:07:33)

キャッチーなリフワークが映えますね
ヘヴィなミドルナンバーなんですが聴き易く纏めています
流石はサクソンな一曲


SAXON - Battering Ram - Destroyer ★★★ (2016-02-22 14:02:42)

オーソドックな展開が美しい
サクソンならではのアレンジセンスが憎い


SAXON - Battering Ram - Queen of Hearts ★★★ (2016-02-22 14:01:18)

ブレイクパートの多い雰囲気のある一曲
気迫のあるビフの歌声が映えますね


SAXON - Battering Ram - Top of the World ★★★ (2016-02-22 13:58:51)

往年のサクソン臭がカッコいいです
泣けました
ジャーマン臭を押さえたのが良い
実にサクソンらしい一曲です


SAXON - Battering Ram - The Devil’s Footprint ★★ (2016-02-22 13:55:45)

アンディ・スヌープ繋がりでHELLのデヴィッド・バウアーがナレーションで参加
リフワークがキャッチーですね
最近のジャーマン流パワーメタルが貫かれています


SAXON - Battering Ram - Battering Ram ★★★ (2016-02-22 13:51:41)

力強いリフワークが印象的
流石のサクソン節が楽しめるオープニングナンバー


DREAM THEATER - The Astonishing ★★★ (2016-02-22 13:35:55)

ヘヴィメタルにさほど興味のない人間が手にしたものがただでワタクシの元に転がってきました。個人的にドリームシアターはアーティスティック過ぎて苦手な部類に入るので真面目に聴いた事がない。過去に1st、2ndを聴いた事はあるが上手過ぎて笑った、それが素直な感想だ。フックに富んだメロディ、躍動感のある多彩なリズムプレイ、バカテクという死語を引用したくなる緻密さに10代の若造には難解に映りスルー、もっとシンプルで分かりやすいものがイイと今なら恥ずかしい感覚だが、当時はそれでお終い。ヘヴィメタルとはスピード・パワー・メロディ、そして即効性のある分かり易さ、それが大切な人にとってドリームシアターは取っつき易いバンドではないと思っているし、上記のアルバム以外聴いた事のない門外漢も甚だしいワタクシですが、今作の持つバンドとしての力量には驚かされました。

まずペトルーシのギターが凄い、以前まで感じていた、わしゃ弾けまっせと言わんばかりに延々と技巧を駆使した弾きまくりを押さえ、メロディ最優先の姿勢が強く感じられる。ロック、メタル、フュージョン、多彩な音楽性に裏打ちされた盤石のテクニックを駆使しつつ高揚感のあるメロディを随所に導入、その心地よさを解放する技術力の高さは、ここまで分かりやすくまとめても、さりげなくテクニカルなプレイを盛り込み、ギターを弾いていたものとしてはワクワクとさせられます。各曲で存在感を発揮しているのはペトルーシに限らず、ソリッドかつ軽快なドラミングを軸に自由奔放に打ち鳴らされているような錯覚するら覚える躍動感溢れるマイク・マンジーニのドラム、シンフォニックなオーケストレーションを生かしたサウンドの生命線となるキーボード、クリアな音像の中で伸び伸びと各自がプレイし、限られた枠組みの中でメンバー全員がイマジネーションの限りと尽くしたとも思える技に唸りましたね。

ジョーダン・ルーデス&ペトルーシが絡む辺りなんてゾクゾクするもんね、超高速ユニゾンは勿論、スリリングなソロパートからオーケストラパートへの移行なんてRUSH辺りがやるお得意のアレンジだし彼等もそれらを踏襲してきた、そう言ったアレンジセンスがバンドの肝で、かつてバンド仲間の先輩から「ドリームシアターの凄さは『インプロと思わせるパートにも徹底した構築美がある』そんな事を言われたなぁと思いだしました。

2時間10分、フワッとした優美なメロディ、唄が中心と言える作風、激烈な重さも即効性も薄い、一曲における抑揚や深みはあるが、アルバムを通して聴くとダレる。ましてやそれがプレイヤーでなければ顕著に感じるでしょう。普段ぺシャンぺシャンに音の悪いNWOBHMやマイナー様式美サウンドばかり聴いているワタクシには高尚すぎるサウンドなんですが実は聴きこむほどに音楽的な深みと、進むにつれてテンションが高まる作風を前にスゲェバンドだなぁと改めて気付かせてもらった一枚でしたね。全然興味の無かったドリームシアターにここまで引き寄せられるとは、くだらない先入観を持たずフラットな気分で向き合うと見えてくる景色も違うもの、いくつになっても勉強ですね。目からウロコやったなぁ。ドリームシアターが苦手な理由には、本当は凄い事が出来るのに、敢えて分かりやすい曲を演じるというのが少々鼻につくなぁとね、でも今作はそのあざとさを感じさせないのが一番のポイントでした。誰でも出来ないもんね、この作風わ。
それに売る気ないもん、2時間10分で3000円超え、売る為ならもっとシンプルにやるもんね。その姿勢が一番のメタルだ(笑)

フーガの技巧はバッハの最高傑作。主題となるメロディを聴かせ、次に旋律を絡ませ緻密に編み込んでいく。聞き込むほどに、その旋律がほどけ耳を刺激、単純に走るとか音がデカいだのキャッチーだのではない、音楽的偏差値の高さというのを聴き手に問いかけている。リスナーオンリーには厳しいだろう。

JPのノストラダムス論争を思い出したな。




SHERPA - Guerrero en el desierto ★★★ (2016-02-21 12:56:02)

Barón Rojoの黄金期を支えたB.Voのシェルパさんが率いるバンドなのかな?の1st。スペイン産ならではの迸る情熱と扇情的な哀愁のメロディ、あくまでも力強さを損なわないリズムとリフワーク、まさにBarón Rojoを彷彿とさせる作風ではありますが、キーボードをフューチャーした軽めの曲も用意したりと間口も若干広い印象を受けます。かつての戦友も含む参加メンバーに目を細めつつ、スパニッシュメタルの旨味を存分に堪能しました。何処までも熱く、パンチが効いていて胸焦がすメロディ、山下真司が『これからお前たちを殴る』といい放ち、拳に涙をこぼす、あの熱いシーンを回想させるベタ臭さがたまらんわい。


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 ★★★ (2016-02-19 12:41:41)

キム・ギョンホ氏のメタルシンガーとしてフルスロットル全開の熱い歌声で幕が開ける①に度肝を抜かれましたね。3枚目にしてメタル度が大幅にアップ、テクニカルなギターとパワフルなリズムが全力で後押し、それまでのファンの事も考慮しキーボードのフレーズも空間を広げ清く正しく美しく品行方正を保つことに貢献、その仕事ぶりは必殺のバラードで十二分に発揮されているでしょう。とにかく①のようなメタルナンバーを上手い歌で聴ける事が本当に嬉しくアジア屈指のメタルシンガーと呼んでも差し支えのない圧倒的なパフォーマンスで聴き手をねじ伏せていきます。キーボードを生かした北欧風HM/HRナンバーからポップロック、ハードなミドルに泣きのバラード、どんなタイプの楽曲も器用に歌いこなし自分のカラーに染め上げる個性、その力強いパフォーマンスにいつ聴いても焦がれます。メタルな諸兄には、まずは今作をおススメしますね。


KIM KYUNG HO - Kim:Kyungho 1997 ★★★ (2016-02-19 12:31:52)

前作の流れを押し進めつつもロック色もチョイ足し生演奏ありと聴きどころも増えましたね。魂を震わす灼熱のシンガー、キム・ギョンホ氏の熱の籠ったパフォーマンスはやはり圧巻の一言、ロック、ポップス、そしてバラードと全てにおいて一級品の歌声を添え、シンガーとしての柔軟さと実力の高さを存分に見せつけています。⑨のようなバラードはジャンルを超えて支持される名曲なんでしょうかねぇ。


KIM KYUNG HO - Kim Kyung Ho ★★★ (2016-02-19 12:25:42)

韓国の至宝とも呼ばれるメタル系シンガーが1994年にリリースした1st。彼の歌声を中心にロック色を押さえた歌モノサウンドを披露(バックが打ち込みだしね)。伸びやかな高音、透き通るような歌声、豊かな声量、それらを駆使した卓越した表現力、情念たっぷりの節回しもカッコいい。打ち込み故に軽い音だし走る曲も無い、気合いの入ったメタルが聴きたい人には物足りないのですが、ロックな歌声があればそれで十分と思える歌モノ好きには強くおススメ出来る一品ですね。ギョンホの熱く滾るようなエモーショナルメーターを振り切った圧巻のパフォーマンスにいつ聴いても惚れ惚れします。


RESURRECTION KINGS - Resurrection Kings ★★★ (2016-02-17 11:53:23)

DIO組のクレイグ・ゴールディ、ヴィニー・アピス、ベースはQuiet Riotのショーン・マクナブ、そしてフォリナーやリンチ・モブなどの活動歴で知られるチャス・ウェストの4人によるバンドの1st。随分と身近なところで結成されたバンドだなぁという事で聴く前は割と不安があったのですが、キャリアのあるベテラン組が安定のサウンドを披露。超が付くような王道ど真ん中のスタイル、メンバーが関ってきたバンドのエッセンスをふんだんに盛り込み、練り上げた楽曲には新しい発見などないかも知れませんが実に瑞々しく潤っており、安定感のある演奏と供に安心して聴いていられます。チャス・ウェストのソウルフルな歌声との相性もバッチリ、クレイグもエエギターを弾いていますよ。時折お得意のパッセージを盛り込む辺りはDIO時代を思い出しニヤニヤさせられました。


BOB CATLEY - Immortal ★★★ (2016-02-16 13:35:14)

歌モノロックの総本山とも言われるイタリアは『Frontiers Records』謹製の一品。歌うはブリティッシュロック界のレジェンドとも言われるボブ・カトレイの2008年リリースのソロ。デニス・ワードがプロデュースを担当、作曲はマグナス・カールソンという盤石の態勢を整えガッチリとサポート。旬の二人が組み良質なメロディックロックを作り上げ、レジェンドに歌わせるのだから内容は歌モノロック好きには間違いない一品。湿り気を帯びたメロ、無駄に甘くならずハードなロックテイストをふんだんに盛り込み軟弱な要素などは皆無、何を聞かせたいかを明確に定め、奏でるは一代叙情詩。高揚感のあるメロディを巧みに生かしドラマ性を配した楽曲はどれも魅力的で良質なメロディを嫌みなく聴かせてくれます。主役をはるボブさんも60歳を過ぎ枯れつつある歌声も、まだまだ色艶を失うことなく深みと供に味わえる濃密な余韻に改めて酔いしれましたね。


Aviator - Aviator ★★★ (2016-02-16 13:14:20)

ポップでキャッチー、そして華やかなアメリカンHM/HRサウンドを聴かせてくれるAOR系バンドの1st。ピリッとしたハードなテイストを残しつつも親しみやすさと胸躍るキャッチネスさを巧みに配合、嫌みの無さに塗されたスパイスが効いていてニール・カーノンによるプロデュースが生きていますね。仄かな哀愁が耳を惹き甘めのサウンドから、躍動感のあるアメリカンロックまで幅広く収録されており、何を聞かせたいかを明確にしてはいるが、やや散漫な印象を与えるのは嗜好の問題でしょうが個人的にはチョイと気になりますね。時には良質なメロディに彩られた歌モノが聴きたいと思う方に①⑧辺りをおススメしますね。久しぶりに聴いたけど胸キュンしましたよ。


MIDNIGHT DARKNESS - Holding the Night ★★ (2016-02-16 12:48:19)

剛毅なパワーメタルを聴かせてくれるジャーマンメタルバンドが1985年にリリースした1st。ガツガツゴツゴツとした愛想のない男気MAXのHM/HRサウンドを披露。重厚でメロディックな芯の太い音楽性を司るのはアグレッシブなツインリード、ザクザクと刻まれるリフワークに扇情的なフレーズで切れ込んでくるソロと、この時代の美点が詰まっておりノスタルジーに浸りたい時など重宝するサウンドなのかもしれません。いかんせんバタバタとしたリズムやズレにイマイチ乗り切れない雰囲気がB級故の所作、そこが気になるとサッパリ楽しめないのですが、所謂ハロウィーン以前のジャーマンサウンドが好きな方に楽しんでもらえるでしょうね。親しみやすいメロディはありませんが、湿度のある欧州ならではのメロとキレのあるギターはHM/HRと呼ぶに相応しい重みがありますよ。


STRANGER(GERMANY) - The Bell ★★ (2016-02-16 12:33:32)

クローミングローズのシンガーがいた事でも知られるバンドの1st。オリジナルは1985年リリースですね。鐘の音を突き破り疾走する①に始まりと、ジャーマン流のスピードナンバーやキャッチネスを塗したノリのよい楽曲などを放り込み、ハイトーンヴォイスをフューチャーしたメロディックかつ硬派なHM/HRサウンドは実に硬派な印象を与えてくれます。荒削りな面はあれど激しさの中にある優美なメロディは欧州産ならでは、そこに親しみやすい歌メロを配しある種のノスタルジーを解放してくれるスタイルはジャーマンメタルの側面を的確に伝えたモノですね。BRAINFEVER、STORMWITCH辺りのサウンドに興味がある方ならイケるクチでしょう


OMEN - Brutális Tangó ★★ (2016-02-15 13:01:56)

ハンガリーのメタルシーンを語る上では外せない歴戦の兵が名を連ねるバンドの2nd。リリース時は1992年、メタルシーンとって俗に言う”潮目が変わった”そう呼ばれる時期だけに、彼らにも音楽性のプチリニューアルが行われ、手がたいスピードナンバーでも放り込めば受けも良いのでしょうが、その辺りの単純明かな楽曲がない分、前作より支持を受けていないアルバム。ヘヴィメタル由来の光沢のあるメタリックなサウンド、ソロでは綺麗なフレーズを奏でようとするギター、ダークな質感と欧州産由来の湿り気が混然一体となり響き合いこの時代ならではのスタイルを彼等なりに築いている。ムーディーな①、その流れを引き継ぎつつ攻撃的な展開に進む②、メロウな③、リズムカルなリズムが耳を惹く明るめの⑤と前半からバラエティに富んだ楽曲を収録し前作との違いを明確にアピールしているものの、前作で光り輝いていた扇情的なキレのあるツインギターが聴けなくなったのも残念ですが、線の細いシンガーが無理をしている感があり、歌メロもイマイチ印象に残らないのが玉にキズだなぁと個人的には思うのですが、気合いの入った⑥から始まる後半の流れなど、気骨のあるメタルスピリットは健在で、愛すべき存在に変わりはないなぁと思わずにはいられませんね。


CANDY - Whatever Happened to Fun ★★★ (2016-02-12 13:39:07)

後にソロシンガーに転向するカイル・ヴィンセントやガンズのギタリストとして名を馳せるギルビー・クラークがいたバンドが1985年にリリースしたアルバム。メタル系バンドと呼ぶには軟弱すぎるが、ポップスとしてバッサリ切り捨てるのはチョイと思ったいない気がします。普段ハードなモノを食している諸兄にとっては軟弱極まりないパワーポップサウンドに煮え湯を飲まされる気分を味わうこと間違いない、あまあまなバブルガムサウンドに虫歯も疼きそうですが、アメリカ人がこういうのを作りのが実に上手だ、聴かせ方も上手い、やはり文化だなこの手の音は、そう納得させられる品質の高さが一番の聴きどころ。個人的にもロックバンドとして、あまりの優等生ぶりが苦手なんですが、ドライブなど長時間の移動でハードな耳を休ませたい時などにチョイと聴きたくなるのが今作の楽しみ方です。たまにはコーラ片手に思いっきりアメリカの風を感じながら嫌みのないホンマもんのロックを楽しみたいものです。ちなみにリズム隊の二人は90年にエレクトリックエンジェルスのメンバーとして名を連ねていますよ。


Overdrive - Dishonest Words ★★★ (2016-02-12 13:06:29)

古くは70年代後半から活動する英国はグランサム出身の4人組が1990年にリリースした1st。まさに時代錯誤も甚だしいNWOBHM直系のサウンドにマニアなら悶絶必死。シケシケの音質も湿り気たっぷりの煮え切らぬあのメロディが大音量で鳴らされるカッコ良さ、それは沸々も燃え上がる情熱が迸る力強さと、憂い咽ぶ哀愁がバランス良く配合。そこに歯切れのよい楽曲とプレイが並び、攻撃的なギターリフがグイグイと引っ張る様の逞しさはNWOBHMならではの味わいとして胸にビンビンと響くでしょう。元が自主制作のアナログ盤。それを2004年に自主制作のCD-Rによる一品とくれば、購入するのに二の足を思いっきり踏むたくなるのですが、SATAN、CHARIOT、ELIXIR、辺りの熱情型サウンドが好きな方なら楽しめるでしょうね。オリジナルティは薄いかも知れないが、堅守する伝統美と質の高さは一級品です。


TRANCE - Victory - Victory ★★★ (2016-02-10 11:44:05)

ナ~ナナナ~♪って絶対口ずさんじゃうもん
今アルバムのハイライト
そしてその余韻でリピートさせられます


TRANCE - Victory ★★★ (2016-02-10 11:42:29)

スコーピオンズのフォロワーといっても差し支えがない、泣きを誘発する叙情的かつ透明感のあるメロディとポップフィーリングをふんだんに含んだメジャーサウンドが増量された3rd。活きのよいギターリフ、華やかさを誘発するギターワーク、でもけっして軟弱に聴かせないハードさが絶妙なバランス感覚を保ち、一度聴けば十分に耳に残る印象的なフレーズとインパクトを誇り、これほどのクオリティのサウンドが全然認知されていないのは残念至極。叙情派メロディックHM/HRサウンドが好きな方なら是非とも手に取って欲しい一品ですね。丸みを帯びたソフトなトーンとエキサイティングなエナジーが迸る熱きロックスピリットに打ちのめされました。個人的には2ndのオープニングナンバー『Heavy Metal Queen』級の曲がオープニングだったらよかったなぁと、聴く度にいつも思いますね。ラストが良いだけにね。


TRANCE - Break out ★★★ (2016-02-10 11:28:27)

泣きのメロディとクラウス・マイネ、インフルエンザに掛かるな歌声がなんとも泣かせる名曲『Confession』がエエですね。初期スコーピオンズやアクセプトにも通ずる叙情的な泣きとポップフィーリングを生かしたジャーマンメタルを披露、1stということで垢抜けない面や攻撃性を残しつつも煮え切らないメロディとキャッチーさとの噛み合わせの悪さがやや気になるものの、ハマった時は理屈抜きにカッコいいと思わせる渋さがありました。なんと言っても欧州産ならではの泣き、徹底した湿り気と哀愁を塗した音色に胸キュンさせられますね。咽び泣く④に悶絶、スコーピオンズ印満載の⑤など、今では聴く事の出来ない往年のサウンドにやっぱり泣かされます。ヴォーカル、演奏と荒削りな面はあれど、高いポテンシャルを持て余し、燻り今にも破裂しそうなムードが好きでしたね。分かりやすいスピードナンバーがないのが、ライトリスナーには取っつきにくいのかも知れませんし、古臭い音かもしれませんが、②④⑤⑥⑨で聴ける透き通るような繊細さとロックのダイナミズム、そして猛烈な泣きの世界を堪能してもらいたいですね。


Re-arise - Re-arise ★★★ (2016-02-09 13:27:51)

アンセム30周年を祝う記念公演に参戦した一夜限りの復活を果たしマニアを狂喜乱舞させたサブラベルズの臨時シンガーを務めたDIOKENさんがフロントマンを飾るバンドの1st。ちなみにバンドの中心人物はあの東京X-RAYのギタリスト志村PUNKY広司さんでベースも同じく東京X-RAYの横山壯五さん(東京X-RAYはブリザードの松川敏也が在籍していたグループとして有名、80年代初頭から中期の群雄割拠にひしめく関東のシーンを支えるバンドでした。ちなみにシンガーのRIOさんはアンセムの柴田直人師匠とブラックホールなるトリオバンドを結成し活動していた人物をして知られています)
キーボードは佐々木聡作さん、ドラムはDIOKENさんの実弟赤間慎さんの5人からなるバンド。サブラベルズのLIVEを見るまで知らなかったDIOKENさんのですが、その素晴らしいパフォーマンスに心打たれ、彼が参加する作品を探して見つけたのが今作。2012年にクラウン徳間ジャパンからメジャーリリースされているのも頷ける、ある意味キャリアのあるベテランが作り込んだ作品なので外れは掴ませない内容を誇っているのですが、これが素晴らしい出来栄えで、極上のリズムを叩きだす安定のリズムプレイ、芯の太いボトムが聴いていて実にハードに迫ってくれる。随所に盛り込まれるキーボードのフレーズ、繊細な音色で魅力したかと思えば、空間を切り裂くような派手なプレイを魅せたりとギターと供に重厚なアンサンブルを奏で、このプログレにも通ずる構築美と展開の妙を演出しています。さらにはエモーショナルかつパッショネイト溢れる熱の籠ったギタープレイが本当に素晴らしい、ツブだった一音一音に込められた渾身にプレイに胸が熱くなり、洗練されたクールなフレーズに悶絶。
ある意味出ている音はオーソドック極まりないものなのですが、ひたむきに凝縮されたオーソドックスなHM/HRの持つ眩い光に目も眩むほどの衝撃を受けました。最近まで知らんかったわ。国産メタルはある程度知っていると思っていましたが猛省ですよ。胃の中の蛙すぎた自分がハズイわ。


POKOLGEP - Metalbomb - Emlékszem ★★★ (2016-02-07 13:53:36)

アルバムを閉める一曲
悲しいねぇ


POKOLGEP - Metalbomb - Metálbomba ★★★ (2016-02-07 13:51:28)

勇壮なパワフルさがカッコいいですね
キャッチーな歌メロも馴染みやすい
エエ曲です


POKOLGEP - Metalbomb ★★★ (2016-02-07 13:45:22)

2007年にリリースされたスタジオアルバム『Pokoli mesék 』から待つこと9年、待望の新作がリリースされましたね。Vo、G、Drと三人のメンバーメンバーチェンジによる若返りが功を奏したのか実に覇気のある硬質な一枚と仕上がっています。勇壮なコーラスワークも大増量。さらにはヒロイズム溢れる剛毅なメロディやアコースティカルなフレーズも導入と随分と楽曲に幅が出てきたなと一聴して耳に残りましたね。またやや線は細いものの、新シンガーがのパフォーマンスが素晴らしく、抜けの良いハイトーンから低音域までカヴァーその柔軟な歌唱スタイルは過去最強とも言え全時代の楽曲を難なく歌いこなせる逸材でしょう。ある意味、マイナーな垢抜けない辺境地メタルなんですが、今作はメロディも練り上げられ、古臭さとの合間で上手く折り合いをつけ自身のアイデンティティを誇示しつつも今風の正統派サウンドにアジャスト、ここまでくればハンガリアンメタルの伝説と呼ばれるのに相応しい内包を誇っていますね。パワー&メロディ、そしてスピードとヘヴィメタル三種の神器が揃った入魂の一枚。正統性の強いサウンドをお探しの方なら聴いて損はしないでしょう。


MARSHALL LAW - Power Crazy ★★ (2016-02-07 12:58:08)

こちらも中古品で200円の値札が付いた一品。投げ売りセールで1stと同時購入、たいした価値も分からず手にしたのですが、まさか高額な商品に化けるとはお得な買い物でしたね。音質の悪さが曲の魅力を見事にスポイルしているな、その一言に尽きる一品。その覇気の無さが1stのアウトテイクと揶揄される要因なんでしょうが、マニア筋が高額な価値をつけたくなる魅力はあるかも知れません。絶妙なキャッチネスさと叙情性を孕んだ歌メロを歌い上げるシンガーの嫌みのない、高音域を駆使するもスクリームしないパフォーマンスはアッパレだし、ツインギターもドラマティックだ。英国流のポップフィーリングと供に打ち鳴らされる硬質なサウンドは快活さと供に充実したメロディがありバラエティに富んだ4曲として耳に響くでしょう。一見ありがちなスタイルと歌い手も、実力派故に無難に聴かせているが、硬質感の中にキャッチーを盛り込んでも軟弱に聴かせない様は十分個性的だったと思います。


MARSHALL LAW - Marshall Law ★★★ (2016-02-07 12:41:12)

国内盤はテイチクからリリースされた1st。僕が所持しているのは中古品で250円の値札付きです。1989年ですから英国国内におけるメタルシーンが縮小する中で最後の砦としてメジャーシーンに出てきた一枚の呼び声が高い一品。洗練されたメジャー感はあるものの、HM/HRならではのダイナミックな躍動感とドラマ性のある展開における完成度の高さは、この手の音楽の醍醐味を実直に伝えるもの、タイトなリズムと鋭利なリフワーク、そして流麗なソロとスピード感溢れる正統派サウンドのお探しの方なら聴いて損はしないでしょう。スカッとするような軽快なナンバーにもコクのあるブリティッシュ風味が漂い、絶妙なポップフィーリングとクールな雰囲気のマッチングも素晴らしい。親しみやすい歌メロとツインギターを軸としたパワー漲る様式美サウンドは1989年という時代には貴重な存在でした。デビューの遅さを悔やまれる一品としてマニアに語り継がれる英国屈指の正統派HM/HRサウンドは帯びタタキにも書いてある『ブリティシュヘヴィメタルの新たなる覇者!!』という文言も大げさではないクオリティを誇っております。


AXEHAMMER - Marching on - Midnight Train ★★★ (2016-02-06 15:40:17)

ノリがイイですね
押しの強さもカッコいい


AXEHAMMER - Marching on - Swing the Steel ★★★ (2016-02-06 15:39:23)

キャッチーなメロディが耳を惹きますね
メタリックかつヒロイズム溢れる疾走ナンバー


BRAINFEVER - Face to Face - Black Jack ★★★ (2016-02-06 15:22:52)

アルバムを幕開けに相応しい疾走ナンバー
彼ららしいパワーが漲る様がカッコいい
押しの強いリフワーク
音は軽いがドコスカとドラムが叩きまくっています


BRAINFEVER - Face to Face - Memories of Tomorrow ★★★ (2016-02-06 15:20:23)

HAVEN AND HELL風の一曲
アルバムの中盤に置く事で良いアクセントになっています


BRAINFEVER - Face to Face - Caught by the Fire ★★★ (2016-02-06 15:17:40)

哀愁のあるメロディが耳を惹きますね
押し引きを得た新たなる魅力が印象的です
アルバムを閉めるのに相応しい一曲ですね


BRAINFEVER - Face to Face ★★★ (2016-02-06 15:16:21)

まずは激烈な疾走ナンバーで幕が開ける1986年リリースの2nd。その後もバランス良く彼らの魅力たるパワフルなスピードナンバーを放り込む事に成功。合間にメロウなパートを盛り込んだミドルナンバーを導入し一気加勢に突き進むだけではない芸の細やかさも見せてくれます。相変わらずのレコーディングにおける低予算&タイトなスケジュール故の詰めの甘さや音質のヌルさはいかんともしがたいものがあるのですが、そういったハンデをモノともしない厚みのあるパワーとメタルスピリットがそこかしこに溢れかえる気迫となり響き渡っています。前作を経て楽曲を練り込んだ面も含めバンドとしての一体感も増し、またシンガーも声に幅が広がり、前作の塩っ辛いオッサン声とは違う面も魅せ楽曲に新たなる息吹を吹き込んでいるのも好印象。強靭なリフワークも健在、けたたまし爆音と破壊力を伴ったリズム隊も一気加勢に突き進みバンドの推進力となっていますね。いい意味で引く事を覚えた面もある今作も初期ジャーマンシーンを語る上で外す事の出来ない一枚となるでしょう。武骨なスタイル故に少々、聴きぐるしい面や通して聴くと飽きるのですが、コミカルさや妙な分かりやすすぎるメジャーコードが苦手、聴いていて恥ずかしくなる、そんな方にはコチラの方が勇ましいジャーマンメタルの真髄を極めんとする姿勢に好感が持てるかも知れませんね。


DEALER - First Strike ★★★ (2016-02-05 13:48:45)

1986年にあの『Ebony Records』からリリースしたNWOBHM後期の魅力を伝えるバンドの1st。憂いのあるメロディ、硬質なギター、パンチの効いたリズムプレイ、勢いと重量感を損なわないアレンジを生かしつつもフックに富んだコマーシャル性の高いフレーズとキャッチーさを誘発するリフワークと歌メロは耳馴染みも良く実にバランスの取れたサウンドとして高らかに打ち鳴らされております。僕が持っているのは2010年に『No Remorse Records』よりボートラ2曲を含む9曲入りでリマスターされているようですが、音質の悪さは『Ebony Records』の成せる技、お世辞にも良い音とは言えません。しかしそんな悪劣な環境を物ともしない熱きパッショネイトとクールな英国風味が加味されたサウンドは、バンドが一丸となり取り組む姿勢がが損なわれる事無くダイレクトに響いてくるから不思議なものです。NWOBHMの美点が詰まった一品、マニアならずとも魅了されるでしょう。のちにVo.トレバー・ショート。G.アシュリー・ジョン・ライマー。B.ピート・ジェンティルさんの3人でメロディアスHM/HRバンドVANDAMNEを結成。1995年には我らがZero Corporationより国内盤のリリースを果たしております。今作と方向性は違いますが大衆性を纏った嫌みのないメロディックロックを堪能できますので併せて楽しむのも一興でしょうかね。


XERO - Unfinished Business (The Definitive Sessions) ★★★ (2016-02-05 13:08:24)

2007年に突如世に出た一品。僕はiTunesからまとめて1350円でゲットしたので現物を見た事がありませんが、ギタリストのビリー・ライスギャング氏の熱の籠ったエモーショナルがギタープレイを堪能したくダウンロードしたもの、彼らのバイオを全く知らないので比較出来ないのが個人的には歯がゆいのですが
EPやシングルにも無い曲など収録され興味は尽きません。正直スタジオライブかいなと言いたくなるような一発録りと思わせる荒々しい演奏が妙に生々しい雰囲気を醸し出し、何ともいえぬ臨場感を生んでいます。キャッチーでコマーシャルな面もあるが憂いを帯びたメロディラインを歌い上げるシンガーもギターも素晴らしい英国風味満点の作品です。このクオリティをもってしてもキチンとした形の作品を世に残せなかった事が惜しまれるバンドですが、今はこうして廃盤の恐れも無く手に入れる事が出来るのですからありがたいですね。それにしてもビリーさんのギターはエモーショナルでエエですなぁ

以下曲順です。
1.Cuttin' Loose
2.Can You See Me?
3.Lone Wolf
4.Don't U Think
5.No More Crying
6.High Living
7.As Far As the Eye Can See
8.E.Z. Does It
9.Cuttin' Loose (Mutha Version)


ELIXIR - Sovereign Remedy ★★★ (2016-02-04 20:45:52)

どのような経緯があったのかは伺い知れませんが1988年にレコーディングを済ませお蔵入りになった幻の作品『Sovereign Remedy』を1990年にSonic Recordsが勝手にリリースした2ndが『Lethal Potion』彼等は1990年に活動を止め2000年頃に復活、今作は2004年にタイトルを戻しボートラ4曲を追加してリリースした一品と複雑な背景を持っております。作風はNWOBHM由来のサウンドで1stの方向性を順当に引き継ぐも、お得意のどんよりとしたメロディを熱情型シンガーが歌い上げ、叙情派ツインギターが奏でるは憂いはあるがどこか煮え切らないあのメロディ、尖っているが籠ったあの音と1988年録音とは思えないNWOBHMの風を吹かせるサウンドにマニアならグッと引き寄せられるでしょう。正直最初聴いたときはクライブ・バーが叩いていると言われなければ気にならなかったが、確認後良く聞けばシンバルを叩く音、お得意のオカズは確かにクライブだなぁと思わせるエエ雰囲気はだしていますかね(同時期に活動していたデー・スナイダーやバーニー・トーメと組んでいたDesperadoよりもらしさが出ています)。とは言えリリースにまつわるエピソードを聴くと、きな臭い感じがするのですが、地味で堅実なれど1stよりも垢抜けた面も見られ、実は一番失ってはいけない英国らしさに満ち溢れた情緒あふれるサウンドに興奮を覚えたモノです。タイトルトラックや⑪なんていかにもな感じがして好きですね。

オリジナルが未聴なので曲順を載せます
1. Metal Trance
2. Visions of Darkness
3. Light in Your Heart
4. She's Got It
5. Sovereign Remedy
6. Llagaeran Remedy
7. Last Rays of the Sun
8. Shadows of the Night
9. Louise
10. Legion of the Eagle
11. Edge of Eternity
12. Lost in a Dream
13. (When We're) All Together Again
14. Metal Trance (Reprise)


ELIXIR - The Son of Odin ★★★ (2016-02-04 20:22:53)

1983年から活動を始めたロンドンの5人組による今作は1986年にリリースされた1st。暗く湿った憂いのあるメロディ、NWOBHM特有の尖ったサウンド、オーソドックス極まりない典型的な英国スタイル故に少々物足りなさ覚える方もいるでしょうが、アラはあれど速さだけでは終わらない重々しい展開や英国風味満点の悲しげなメロディがスッと流れてくる瞬間の胸キュン度の高さ、少々暑苦しい歌唱もハマり、ブリティッシュってエエわいなぁと思いますね。②③のカッコ良さ、憂いと供にエッジの効いたギターがザクザクと刻まれる④、パンチの効いたパワフルな⑤、スケールの大きさを感じさせる⑦、裏切りというタイトルがカッコいいNWOBHMな⑧、など即効性の高い分かりやすい曲も多くマニアなら押さえておいて損はしないでしょう。けたたましいドラミングが耳を惹くドンヨリとした雰囲気が漂う英国風味満点の旨味はあるが、やはり録音状態が厳しく、ドラマティックな展開が上手く伝わないのが寂しいですね。ちなみにワタクシが所持しているのは『Cult Metal Classics Records』より2001年にリリースされた一枚。オリジナル9曲にボートラ3曲を収録されたもの、他にも複数のレーベルから収録曲違いのヴァージョンがありますのが、2011年に『Cold Town Records』から25周年を記念してボートラ6曲入りのが出ていますので、そちらが手に入り易いかと思います。


SORTILEGE - Sortilège ★★★ (2016-02-03 15:33:25)

フレンチメタルを語る上では外す事の出来ない彼らが1983年にリリースしたEP。僕は2ndの『Larmes De Heros』から入ったのでNWOBHM色の強いアグレッシブな1stにも驚いたが、今作も1st同様のダークでメタリックなスタイルが築かれており、その光沢のある艶やかな音色は当時のメジャー級のバンドにも負けない仕上がり、線は細いが伸びのあるハイトーンは心地よいし、劇的な展開を誘発するキレのあるツインリードの印象的なフレージングの数々、力いっぱい歌いプレイしている姿は好感が持てますね。1997年のCD化の際に今作からの英語ヴァージョンも含むボートラ6曲入りでAxe Killer Recordsから再発もされていますので、マニアは勿論ですが正攻法で挑む正統派サウンドが好みの方にはおススメしますね。


IRON ANGEL - Winds of War ★★★ (2016-02-03 15:06:52)

初期ジャーマンパワー/スピードメタルを語る上では外す事の出来ない彼らの2nd。無茶苦茶な疾走感は1stに譲りますが、その分整合感が増し何を聞かせたいかを明確にアピール。メタリックかつソリッドなサウンドは益々磨きが掛かり③のようなキャッチーなサウンドを披露(アクセプト万歳な曲調もカッコいい)、⑤などはアクセプトの「Burning」同様LIVEで盛り上がるでしょうね。激奏する⑨のキレとメロディックだがパワー満載のプリースト型スラッシュには汗が噴き出るし、小奇麗なバラード⑩で幕を下ろす展開も前作から比べると随分とこなれてきたなぁと関心させられました。明らかに典型的なジャーマンスタイルだし、その魅力は上記の曲以外からも随所に感じ取られ、また欧州型のマイナー調のメロディと小気味よさはプリーストを下地としたものだ。そういった先輩方の要素を盛り込みつつも高速化した姿は実に頼もしい限り、音質も前作より良くなりアンサンブルの向上も安心感を与える要因となっています。誰もが知っているデパートで買えるようなメジャーロックが好きな人や商業誌のレビューに振り回される人には進めませんが、メタルの核となる部分が好きな人にはたまらんものがあるでしょう。在り来たりの古典的な手法のみに逃げる事無く、真っ向から向き合い練り上げた楽曲はドラマ性も十分にあるし、十把一絡げのB級メタルバンドで終わらない魅力が詰まっている事に気が付きますよ。ゲスト参加のユルゲン・ブラックモアも血脈を守っていました。


IRON ANGEL - Hellish Crossfire ★★★ (2016-02-03 14:30:01)

2014年には再々結成を果たしたジャーマンパワー/スピードHM/HRバンドが1985年にリリースした1st。ソリッドかつヘヴィな性急なビート、ラフなパワーを内包する豪快さ、アグレッシブなリフワークの切れ味も鋭く抉り、時折耳を惹く拘りの展開に身を乗り出すのですが、ダーティーでうわずった歌声が入ってきた瞬間にズッコケそうになります(運動会で腕をグルグル回し勢いよく走るもコーナーで足がもつれ転倒、アキレス腱断絶のお父さんを見ているような光景)
NWOBHMの影響を残しつつも台頭しつつあるスラッシュメタルにも通ずるアグレッションを加味した、ジャーマンバンドが醸し出すメタル愛が溢れた一枚に目頭が熱くなりますね。


BLOODGOOD - All Stand Together ★★★ (2016-02-02 13:37:41)

メロウなメロディックサウンドは健在、1991年という時代背景を飲み込みつつもらしさを失わないのは流石。作風的には3rd路線のメロウなアメリカンロック、ポップなメロディ、硬質なギター、そこに重量感のあるリズムが支え、シャウト一発にも色気が漂う唄、硬軟絶妙なバランス感覚を誇る作風は洗練された歌モノロックとしての印象を強く与え完成度の高さを伺わせます。アルバム毎に作風が落ち着かず、タイムリーな音楽性とならなかった事がブレイクに繋がらなかったのかも知れませんが、メロディックなアメリカンロック好きには安心して進める事の出来る一枚ですね(今作が一番クリスチャンメタルっぽい)。その後巻き起こったグランジ・オルタナブームの波に飲み込まれシングル一枚、LIVE盤一枚をリリース後、1994年にバンドの歩みは一旦停止。2004年ごろに復活遂げ、2013年にはツインギター体制となり(ギターとしてストライパーのOZフォックスが参加)新作をリリースと今なお精力的な活動を続けています。


BLOODGOOD - Out of the Darkness ★★★ (2016-02-02 13:16:05)

キレのあるシャープな疾走ナンバーで幕が開ける4th。前作で魅せたアリーナロック風の作りから一転、硬派なスタイルへと回帰した彼らの代表作を押されることのある一枚。躍動するリズムの上を優美に踊るのは憂いのあるメロディ、ラフ&ワイルドな歌声も丁寧に歌い上げ叙情派メタルが好きな人にはたまらんものがあるでしょう。カミソリの如きシャープなギターが切れ込んでくる様のカッコいいこと、マイルドだがウエッティなメロディとの相性も抜群に良く、2ndと3rdの良いところを取り込み緻密に組み立てなおした作風には飛躍的な成長の跡を伺わせ、ハードさとポップセンスの融合が高次元で果たされているのも目を見張るもの、更には甘さの中にスパイシーな要素を加え軟弱にならぬよう工夫を凝らしているのも印象的でした。またハードな質感を与えるアメリカンなグルーブも癖になりますね。


BLOODGOOD - Rock in a Hard Place ★★★ (2016-02-01 13:53:16)

US産クリスチャンメタルバンドの3rd。時代は1988年、当時の背景をそのまま反映したような作りが印象的です。前作よりポップな要素も増えブルージーなアメリカンさも加味されていますがギターオリエンテッドな作風が貫かれており軟弱さは皆無、むしろ大衆性を纏いよりメジャー感もスケールもUP。マイナーなバンドでは終わらないポテンシャルの高さを存分に発揮している今作の作風は、バンドのイメージと合致しておりメロデイックなUS産メタルが好きな人ならたまらんものがあるでしょう。ライトではないキャッチネスさメロウなフレーズを盛り込みつつもハードな質感を損なわないバランスが素晴らしいです。シンガーの太くソウルフルな歌声の類似点も含めラフカットやハウスオブローズ辺りが好きな人ならグッとくるかと思いますよ。


BLOODGOOD - Detonation ★★★ (2016-02-01 13:41:29)

派手目のリードプレイが印象的な①で幕が開けるクリスチャンメタルバンドの2nd。重量感のあるメリハリのある展開が耳を惹く②と続き前作で感じたSTRYPERにも通ずるような甘さを排除。よりソリッドに硬派な仕様に変更してきた意欲作。音質もだいぶマシにはなったがダイナミズムに欠ける甘い作りが残念。これではこの路線がいかせんわなぁと思いますが、まさにメイデンやプリーストといったスタイルを踏襲するクリスチャンメタルという住み分けが無用の硬派なスタイルにはグイグイと引き寄せる要素も大。メロディを生かした正統派サウンドが好きな人なら大いに楽しめるでしょうね。1987年にポップにならず逆にハードに迫る心意気が憎いじゃありませんか。


BLOODGOOD - Bloodgood ★★ (2016-02-01 13:25:13)

US産クリスチャンHM/HRバンドの1st。ストライパー程、スウィート路線ではありませんが、メロディックなスタイルにはクリスチャンメタルらしい壮麗なハーモニーを生かしたりと、曲調によっては大きな効果をもたらしています。良く伸びるチョイハスキーな歌声もリードギターも上手いのですが、低音域の迫力不足、ドラムのシャリシャリした音にはゲンナリさせれるも、バラエティに富んだ楽曲が多数収録されバッサリと断罪するほど憎めないのが今作の魅力。後半の尻上がりに盛り上がっていくのもまた途中でSTOPボタンを押させない要因ですね。


VANDERBUYST - In Dutch ★★★ (2016-01-31 12:51:41)

トラディショナルなサウンドを追求するオランダ産のトリオバンドが2011年にリリースした2nd。今作は8曲入りの36分チョイの無駄を省いたランニングタイムがまずは丁度よい、詰め込み過ぎないのがありがたい。そのシンプルな発想はサウンド面にも反映され、前作の流れを順当に引き継ぎ、英国的な湿り気のあるメロディとハードな質感を損なわないアレンジ、難しい事はやらないが皆が一丸となって聴かせるアンサンブルの充実ぶりはより強固なものとなり、そのおかげで音楽性も益々磨きが掛かり試聴後の爽快感は相当なものです。叙情味あふれる泣きのメロディ、伝統を継承する誉れ高き音楽性、UFOやTHIN LIZZYあたりが好きな人にはたまらんものがあるでしょうね。ラストには低音を効かせた歌い方が印象的なブルースナンバーも収録し新境地を魅せたのも好印象。NWOTHM系のバンドの中には、どうしても寄せに来たなと感じさせる底の浅さや付け焼刃感は拭えないバンドがある中で、彼等はピカイチの精度を誇り、やはり内から滲み出ている音楽性だなと思えるのが最大の強みに感じますね。


EMERALD - Down Town ★★ (2016-01-30 14:22:51)

オランダのSTASHの1stアルバム『A Matter Of Time』を聴いてすっかり魅了されたのでルーツを辿り手に入れたのが今作。オリジナルは1985年リリースの1stでSTASHのシンガーBert Kivitsが在籍するバンドです。メイデン、プリーストといった王道サウンドに哀愁のメロディはシンリジィ風もあり、1985年ならではの古典的なスタイルを踏襲。類型的なスタイル故に聴いたことがあるフレーズやメロディもチラホラ散見できるし、シンガーもやや無理目のハイトーンで迫っている故に頼りなさもありますが、憂いを帯びたヨーロピアンスタイルのサウンドが好みの方なら聴いて損はしないでしょう。10曲で36分ってのも丁度よい仕上がりですしね。


Stash - A Matter of Time ★★★ (2016-01-30 14:07:53)

マニアご用達ギリシャの『No Remorse Records』から2015年にリリースされたオランダ産のメロディアスHM/HRバンドが苦節30年にしてリリースした1st。甘美な陶酔感を誘発するフックに富んだ極上のメロディ、ハードなテイストを失わない力強さ、折り目の正しい真っ当なアレンジとダイナミックな演奏はHM/HRサウンドの醍醐味を確実に伝えるもの、キャッチーさも併せ持つポップフィーリングとブルージーさと英国的なニュアンスを隠し味に見事に昇華させたスタイルはメロディ派のハートを掴んでは離さないクオリティを誇示しているでしょうね。この手の音楽性は唄が命、憂いを含んだ旋律を見事に歌いこなすマイルドで伸びやかな歌声にウットリとさせられるでしょうね。程良く切れ込んでくるハードなギターも職人技を発揮、硬軟入り混じったスタイルをバランスよく指揮しているように感じます。躍動する哀愁に満ちたしなやかメロディ、普遍的なスタイルへの踏襲、手がたい作り故、アルバムを通して聴くと長尺に感じさせる難点はあれど、1987年にリリースしたデモ音源も含んだ全19曲メロディックメタルが好きな人には外せないクオリティを誇っていると思います。


VANDERBUYST - Vanderbuyst ★★★ (2016-01-30 13:40:56)

オランダが生んだトリオバンドによる2010年リリースの1st。⑥ではUFOの名曲をカヴァー(オリジナル以上にカッコよく聴かせる手腕に脱帽)、⑦もLIVEヴァージョンを収録した全7曲。70年代的なニュアンスの強いブリティッシュスタイルに今風のエッセンスも隠し味に正攻法で挑んだ力作にケチなどつけようも無く、その筋のスタイルが好きな人にはたまらんものがあるでしょう。アッパーな疾走ナンバーからミドルナンバーまで随所に哀愁のメロディが迸り、ハードさの中にソフトな一面を内包する力強い優しさが程良くバランスを保ち聴き易さを運んでくるのも好印象。
ギターリフが醸し出す哀愁に満ちた男臭さと逞しさ、そこに仄かに香るのは大人の色気。熱きエモーショナルが迸るアンサンブルのカッコ良さ。HM/HRの醍醐味がギュッと詰まった熱演に聴いていて身体が熱くなります。昨今の装飾過多な音に少々食傷気味な方には強くおススメするし、ベーシックな世界観を強く誇示する姿にはこれらからのシーンを支える若者にこそ強くおススメしたい一品です。ほんとに大人の音ですよ。ダンディな音です。哀愁が目に沁みます。でもハードな調べなんです。なんかキュンと来るんですよね。松重豊が一人グルメを堪能するあのダンディズムに共通するカッコ良さがありますなぁ。


GREAT WHITE - Psycho City ★★★ (2016-01-26 13:34:57)

ガンズの空前の大成功、時代的もBACK TO THE 70年な空気に包まれ、さらにはZEPリバイバルという背景がありました。彼等自身もブルース色を強めた事により大きな成功を収めた事が、その方向性をより強く推し進める事になりメタル色は薄まりました、都会的な洗練されたスタイルが何とも言えないクールさを漂わせ、焦点を定めた事がマンネリズムを生んでいますが、ブルース&ハードブギーで生きていくぞという強い意思表示を感じさせる一枚。個人的にはバラードにおける泣かせ具合と乾いた渋みが胸に沁みます。名盤「ONCE BITTEN…」からメタル色を抜いたと言われたらお終いなんですが、色気のある③⑨は好きですねぇ。


CAIN'S DINASTY - Legacy of Blood ★★ (2016-01-26 13:18:08)

国内盤は『SPIRITUAL BEAST』よりリリースされていますスペイン産のメロデイックなパワーメタルバンドの1st。頭から勇壮かつクラシカルな響きを奏で力強く疾走、その様はヒブリアやエドガイ辺りの音楽性を踏襲、分かりやすメロディと勢いに溢れる演奏、シンフォニックなアレンジがアクセントとなり叙情性をアップとマニアのハートを掴んで行くのでしょう。その後も美しい調べが胸を打つバラードからパワフルな疾走ナンバー、メロディアスだがヘヴィなミドルナンバーと一辺倒にならぬよう多彩な楽曲を用意、緩急を効かせたアレンジが随所にドラマ性を生んでいます。全般的に詰めの甘い演奏がこの手のサウンドとしては少々致命傷になりかねないなと思う面もあるし、個人的に普段は聴かない音楽で正直聴いていて恥ずかしくなるのですが、クラシカルでパワー漲るスピード感溢れる楽曲、サビで拳を振り上げシンガロングしたい、そんなスタイルの音楽が好きな人には楽しんでもらえる要素も強いかと思います。


Phantom - ...of Gods and Men ★★★ (2016-01-26 12:55:14)

カナダの三人組による2014年リリースの1st。自主制作なので輪郭の甘い音質は仕方ありませんが、回転するリフワークと硬質感、NWOBHM的なニュアンスの強さはダイアモンドヘッド辺りを想起させますが、もっと埃っぽさがあるし、幾分男臭さも前に出ている。とにかくギミックなし往年の空気を纏ったノスタルジーに浸れる様と、古さを廃したモダンさも嗅ぎとれる音使いと作風は自主制作とは思えない完成度の高さを誇っていますね。アップテンポなパートで聴けるトリオバンドならではのスリル溢れるプレイ、ラフなパワーを内包するもエモーショナルな響きと滲み出るブルージーさが熱く迸る様にマニアならずとも引き寄せられるでしょう。最近の若いバンドは本当に古臭い音を出すなぁと感じさせますが、メンバーも30代後半、青春時代ど真ん中の音楽を反映しただけかも知れませんね。同じようなルーツを持つメタルファンなら共感出来るポイントも多いでしょう。


VANDERBUYST - Flying Dutchmen ★★★ (2016-01-25 16:18:07)

オランダ出身のトリオバンドが2012年にリリースした3rd。ド頭からビンテージ臭たっぷりのHM/HRサウンドを披露、その煙臭さにむせ返りますが、湿り気を帯びた哀愁が強調されたアレンジが強まりイイ感じで中和していくのが憎い。ブルージーな要素もあるが、灰汁も薄いし癖も無い、だが今風の要素は皆無、しかし過去の焼き回しでお茶を濁すような手法ではない、自らのルーツたる音楽をストレートに反映、今の時代に再提示したような70年代型HM/HRスタイルの持つブルース味にエッジを加味させたダイナミズムが詰まっています。扇情的なメロディの導入の上手さ、ポップでキャッチーな面も魅せるが軟弱にさせない男臭さ、幅広い音楽性は多くのマニアを唸らせる高品質を維持しています。メタル系の商業誌を購読しなくなって8年から9年は経ちます。スポンサーあっての商品ですから時代錯誤な音楽が紹介される分けはないのですが、1ページぐらいは、まだ見ぬ新人、欧州の盛り上がり、このようなパープルやUFO、ヴァン・へイレンなどの世界観を踏襲するバンドがいる事を伝えてくれたらなぁと思わずにはいられません。この手の音楽が復権しているのは、若いもんが過去にしがみ付いているオッサン相手に商売しているのではなく、今一度世に問う価値があるものと思っております。全11曲40分を切るランニングタイムの清々しさ、古くて新しい真製HM/HRサウンドに触れて欲しいですね。


SCREAMER - Phoenix ★★ (2016-01-25 15:54:47)

スウェーデン出身のNWOTHMバンドが2013年にリリースした2nd。頭からいきなりメイデンよろしくな疾走ナンバーで幕が開き、往年のサウンドを愛するものならニヤニヤとさせられること間違いなしと掴みはOK。音楽性も概ね前作の流れを組みNWOBHM風の楽曲に北欧ならではの冷ややかなメロディが乗り、甘口にならない硬質感とビンテージ臭がこのバンドの肝、やや狙いに行った感は否めないが、若いのに古臭い音を出す奴らだなぁと興味は尽きません。鋭利なリフとテクニカルなソロ、メロディアスな美旋律が華麗に踊るポップフィーリング溢れる快活な楽曲は聴いていて気持ちがイイですね。


DESTRUCTION - D.E.V.O.L.U.T.I.O.N. ★★★ (2016-01-23 14:40:11)

ヴィーニー・ムーアにゲイリー・ホルト、さらにはジェフ・ウォーターズ、盟友ハリー・ウィルケンズまで客演している事も話題のベテランスラッシャーが2008年にリリースした一枚。旧来のジャーマンスタイルを保持しつつも、時代性を巧みに取り込み昇華させているのも好印象。多彩なリズムセクションは絶妙な緊張と緩和を生み出し、お得意の身も蓋も無いスピード命のスラッシュサウンドは益々磨きが掛かり、そのバラエティに富んだ作風は痛快極まりない仕上がりとなっています。重戦車の如き突進力のあるリフワークとリズムプレイの圧は相当なものだし、一筋縄ではいかないネジくれたアレンジも流石の一言。シリアスでブルータルな面もあるが快活さが生きる剛毅なスラッシュサウンドを奏でれるのはベテランならではの手腕でしょう。


VOODOO CIRCLE - Voodoo Circle ★★★ (2016-01-22 13:41:14)

国内盤はキングレコード(AKB万歳!!)のNexusからリリースもされているアレックス・バイロット率いる正統派HM/HRプロジェクトの1st。ネオクラ風味満点のギタープレイを主軸にオーソドックスなスタイルの王道サウンドを披露、テクニックに埋没するようなことはなく押し引きを得たギターは聴いていて心地よいし、フラッシーなソロは勿論、豊潤なフレージングのカッコ良さ、インギー&リッチー風味丸出しのフィーリングにはニヤニヤさせられますが、かれが目指す方向性がこの世界観なんだなと理解できるので共感出来る面も多く、模倣やパクリとは違う自らの血となり肉となる純度の濃い音楽性の完成度は相当なものがある。メロディアスな側面を際立たせるアレンジセンスとパワーを内包したスタイルにはドイツ人らしい気質も感じさせ、キッチリと型のハマった音楽性の強みには、やや余白を感じさせませんが、実に堂に入ったものです。正統性の強い普遍のメロディックメタルをお探しの方なら楽しめるでしょうね。


BEDEMON - Child of Darkness: From the Original Master Tapes ★★★ (2016-01-20 12:36:26)

USシーンではカルト的な人気を誇り、またドゥームメタルを語る上では外せないバンドの一つペンタグラムのボビー・リーフリングなどペンタグラム人脈が脇を固めているというか同時期に活動していたらしいバンドのデモ集。所謂ドゥーム特有のローファイな音質(敢えて質を落としているのです)極悪なリフと、その酔いどれ感のあるタテノリのリズム。スローテンポな楽曲が煽るのはソワソワと落ち着かない焦燥感、ジリジリとした気分に不穏な空気も漂いますが、そこが一番の聴きどころだったりします。フィードバック奏法万歳な邪悪な雰囲気に満ち溢れた初期の作風も良いが、後半3曲では感触が随分と違い、時代の流れや音楽性の遍歴に興味を持たされます。スネアの抜けが良くなり、リフのドロドロとした情念は薄れていますが、ドゥームな血は脈々と受け継がれており、歌い手もスッキリとした印象を持たせる歌唱に変えているのも印象的で、ライトドゥームリスナーの自分にはコチラの方が楽しめたりします。とにかく前半はミドル&スローナンバーで埋め尽くされており、苦手な人には眠たくなる時間でしょう。慣れていないとこの音質に腹が立つかも知れません。でもUS産ならではの湿り過ぎない乾いた質感と葉っぱの煙がくゆらせる、不吉なる蠢きがなんとも癖になるのではないでしょうか。70年代のマテリアル集めたコンピ作、2005年にリリースした作品を昨年の10月に「Relapse Records」から再発となっただけのクオリティは備えていると思いますよ。


SALEM - REASON FOR EXISTENCE ★★★ (2016-01-19 15:05:58)

かの有名なKERRANG!誌においても高い評価を受けた国産プログレスラッシャーが1993年にリリースした1st。唄の弱さは否めませんが、日本人ならではのキメの細かいフレージングと拘りのプレイ、アタッキーなリフワークは勿論、技巧的なバッキングプレイが耳を惹くギター、「Church of Misery」の三上氏が弾き出すベースのグルーブと手数の多いドラミングのシャープなキレはテクニカルな要素を格段にアピールしていのも彼らの音楽性を支えるキーポイント。過度の派手さや激烈な要素を前面に出さなくとも、十分に感じさせる激しく揺さぶる感情の機微、そこが重要だし濃密に描かれている。また壮大なイメージを抱かせつつもパワー満載のプログレッシブな要素も強い音楽性を1stの時点で見事に確立していますね。1994年に惜しまれつつ解散したのですが、今なをカルト的な人気を誇るバンドと語り継がれる所以たる魅力を体感出来ますね。


Magnesium - Time Tells No Lies / over the Rainbow - Time Tells No Lies ★★★ (2016-01-19 14:42:08)

頬を切り裂くような冷たい風が吹いていますね
咽び泣く哀愁をたっぷり含んだ叙情派サウンドに胸が熱くなります
泣かせるわ
味があるわ


Magnesium - Time Tells No Lies / over the Rainbow - Over the Rainbow ★★★ (2016-01-19 14:38:56)

泣いてるわ
泣きじゃくっております
小さい事に目をつむり
この哀愁のジャパニーズNWOBHMサウンドに咽び泣きます


Magnesium - Time Tells No Lies / over the Rainbow ★★★ (2016-01-19 14:35:34)

SACRIFICEのドラマーとしても知られる舘 真二(お兄さんはMetalucifer、SabbatのGezol氏)が中心人物となるバンドが2006年にリリースしたEP。ここでSAMMこと舘さんは全てのパートを一人でこなし、哀愁のメロディが大好物な人間の涙腺を刺激しまくる、哀メロ満載のブリティッシュカラー一色のHM/HRサウンドを披露。適度な疾走感と叙情味あふれるメロディが、たっぷりの湿り気を含み駆け抜けるは様に悶絶必死。その咽び泣く哀愁のツインリードはどこまでも泣きまくり、薄っぺらい音質のモノともしない、鼻孔をくすぐり続ける叙情的な旋律に胸が掻き毟られますね。ジャーマンメタル化する前の初期SAXONやPRAYING MANTIS、等を筆頭としたNWOBHMの中でも特段に感じさせる哀愁路線を支持知るマニアなら必調の一枚ですね。唄の弱さやプロダクションの脆弱さを責めるよりも、聴くべき要素が強い一品。国内よりも海外で認められマニア筋からも支持を受けていた国産バンド。2012年にはフィンランドのレーベルから過去のデモとLIVE音源をまとめたコンピレーションも出ていますので今作を気に入った方ならイケるでしょう。


CAULDRON BORN - Born of the Cauldron ★★ (2016-01-18 13:11:03)

US産エピックパワーHM/HRバンドの記念すべき1st。ダークでミステリアスな世界観はマニラロードにも通ずる気合いの入りよう、ヘヴィで重量感のある楽曲における説得力の高さ、⑤のような楽曲で聴ける飛翔感、ダークファンタジーな②の濃密さ、幻想的なムードと供に撒き散らされる不穏な空気が野蛮な狂気を孕んでいる①、暗黒の世界を黒く光り輝かせるヒロイズム溢れる⑥、多彩なリズムチェンジが耳を惹くファンタジックな③と、実に濃厚な世界観を抽出し眼前と広がるは、不穏な空気に包まれたヒロイズム溢れるダークファンタジー、それらを否応なしに体感させてくれる一品。スッキリ走り出すわけでもなく、キャッチーさもないので、この手の音楽性は聴き手を選ぶしライトリスナーには向かないのですが、むせ返るような密度の濃い世界観、一度ハマると抜け出せない吸引力の高さと奥深さは、中々のモノですよ。


EARTHSHAKER - BIRD - TABOO ★★★ (2016-01-17 13:32:45)

躍動感のあるリズムカルなリズムが気持ちいいです
シェイカー節満載ですね


EARTHSHAKER - BIRD - One Soldier ★★★ (2016-01-17 13:31:04)

コージーよろしくな工藤のドラミング
マーシーの艶のある歌声
このメロディがエエですね
流石はシェイカーですよ
ソロもエエわ


EARTHSHAKER - BIRD ★★ (2016-01-17 13:29:47)

キングレコードの「Nexus」レーベルに復帰してからは本当に精力的な活動を行っていなと思える、彼らが2015年にリリースした一品。何度コスッたら「気が済むねん」とファンからも突っ込まれそうな名曲③のリメイクもソロ、リズムパターンなど随所に大胆なアレンジを加えプチリニューアルに大成功、外部の力を注いだ④の新旧に魅力をたっぷりと含んだチャレンジ精神と、ここにきて益々盛んな創造性を感じさせるのですが、近作でも聴かれていたシーケンサーの音がこれでもかと言わんばかりに前に出ており、その活躍ぶりは「Treachery」ぐらいの勢いなのですが、上手く楽曲に溶け込ませらしさを失わないアレンジは流石の一言。陽性シェイカーを巧みに演出した一枚と響いているでしょうね。個人的にはもう少し湿り気と泣きが欲しいのですが、そこは嗜好の問題。多くのシェイカーファンのみならず、大衆受けする感触を残したハードサウンドが放つ普遍の輝きはバンド好きの若者にも喜んでもらえる要素も強いでしょうね。


EARTHSHAKER - The Earthshaker ★★ (2016-01-17 13:10:33)

デビュー30周年を記念する2013年リリースのアルバム。西田昌史、石原慎一郎の二人はソロ作をリリースするなど精力的な活動を続ける年だったのですが、これが「THE EARTHSHAKER」というタイトルが示すようなTHE俺たちなサウンドにマニアなら満足することうけあい。ともすればJ-POPと揶揄される面もあれどハードさを失わない大衆に訴えかけるフックに富んだメロディを主軸に、老獪なテクニックで衰えを感じさせない艶のあるマーシーの歌声は健在。ベテランリズム隊の盤石のプレイ、情感溢れるシャラの熱の籠ったギター、それらを一つにまとめ上げ聴かせる手腕は見事。無駄に誰か一人がスポットライトを浴びるのではない、4人のメンバーから連なる強烈なアンサンブルの賜物が音の塊となり聴きてを包み込む、聴き易いハードサウンドは流石の一言でしょう。今作に限らず近年の作品にはハードなメタル系マニアからJ-POPしか知らない人たちへの橋渡しになれるような魅力を内包した作風が貫かれており、国産ハードシーンの礎として、今なお精力的な活動を続けている彼らに多くの人が興味を持ってもらえる事を切に願いたくなりますね。


SOLSTICE - Solstice ★★★ (2016-01-15 14:16:15)

国内盤はテイチクからリリースされたマイアミの4人組による1st。ハードコアテイストも搭載された質の高いスラッシュサウンドは攻撃性を緩めいない高速ビートを中心に、疾走感を煽る楽曲のオンパレードとなるのですが、画一的にならぬよう巧みに変拍子を盛り込み、切れ味鋭いリフワークと狂気を孕んだパフォーマンスは圧倒的な破壊力をもっています。一貫したスタイルから生み出される丹念に構築された楽曲はソリッドにシェイプされ出サウンドメイクと供に、時代性を巧みに飲み込み新旧入り混じった魅力を感じさせるのが面白いですね。全9曲35分にも満たないランニングタイムに物足りなさを覚える趣をあるかもしれませんが、高速ナンバー満載のスラッシュを聴くのには丁度よい尺かと思いますよ。


DEMON - Blow-Out ★★★ (2016-01-13 14:40:51)

前年にベスト盤「Anthology」をリリース。メンバーチェンジもあり一区切りをつけたような印象が強いですね。キーボードが抜けた分、それまで極めてきたプログレテイストや突き抜けるキャッチネスさは減退しましたが、エッジのあるギターと軸に、いい意味で古臭いNWOBHMテイストの復活、アコギからハードな流れに展開する「Sacred Heart」の構成や音使いなど流石の一言に尽きます。芸の細かいアレンジと聴かせる技術の高さ、デビューしてからコンスタントに作品をリリースしてきただけの事はありますね。哀愁漂う強烈な伝統美が貫かれた一品。これもDEMONサウンドの一翼を担う作風である事に間違いありませんね。今作リリース後、彼等も時代の波に飲み込まれ解散、完全復活を待つのに2012年まで掛かるのですが、興味のある方はサタニカルな面もフューチャーされたNWOBHM印満載の「NIGHT OF THE DEMON」、大衆性も加味されつつもハードさやドラマ性は失われない一代叙情詩が貫かれた名盤「TAKING THE WORLD BY STORM」など聴いて欲しいですね。


DEMON - Better the Devil You Know (2016-01-13 14:22:59)

人知れず再結成を果たしていたDEMONが2005年にリリースしたアルバム。個人的には良質なポップフィーリングを生かしたドラマティックな構成が美しい楽曲が彼らの魅力だと思っているので、今作も前作同様、らしくない作風に走ってる印象が強く、また初期のNWOBHM風味でもないのでDEMONサウンドに拘る方には同名異バンドと映るでしょうね。2005年らしいモダンさも取り込んだ現役の音、正統性も加味するが、英国的なニュアンスや回転するリフワークもない大味なラフさが映えるハードサウンド、やはりアンサンブルとリフワーク、音質とここまで違うと当時の音楽を好み、また彼らのカタログを押さえてきた身としては違和感は拭いされないですね。でもそんな事に思い入れや先入観がなければ、味のあるオールドスタイルの音楽として、懐かしみ楽しむ事も出来るでしょう。


DEMON - British Standard Approved (2016-01-13 13:56:15)

DEMONと言えば1stと言われるのですが、今作は1985年にリリースされた4枚目。ギタリスト、メル・スプーナーが1984年に他界。そのテイクを残してのレコーディングなのか詳しいバイオは分かりませんが、クレジットはありますね。そして、その事が少なからず音楽性に影響を与えるのかなと推察も出来るのですが、初期のNWOBHM特有の熱情型サウンドに絡むデイブ・ヒルの塩っ辛いオッサン声に騙されそうになりますが実はメロディはポップな要素が強く、そのニュアンスは2nd以降強くなるのですが、今作ではその面とキーボードを前に出したプログレ要素もアップ、1stのようなおどろおどろしいメタルやエッジの立ったギターを期待すると完全に肩透かしを喰らうし、オッサン声が合うのか合わないのか?気になったら全滅です。でも彼らのカタログを順を追って聴いていると、今作の方向性も後にリリースされる大名盤「Taking the World by Storm」へと続く道と捕えると見えてくる景気も随分と変わってきますね。彼らが本来持っていたポップフィーリング溢れるメロディ、それらを前面に押し出した優しい作風に癒されますね。高尚な音楽性なのですがロック色が少々薄すぎる、そこが評価の分かれ目ですかね。


SATAN - Atom by Atom ★★★ (2016-01-13 13:28:32)

アルジーTANKの新譜が手に入る予定が頓挫、それならば代わりに新年一発目に購入したのが今作と国産正統派HM/HRの牙城を守るサーベルタイガーの新譜とコレでした。僕が買ったのは輸入盤で国内盤にはボートラが2曲入っているのですね。こちらに登録されているのはオリジナルの10曲入りですね。回転するリフが耳を惹く①で幕が開ける、そのキレまくったリフのカッコいいこと、楽曲もこれぞNWOBHMと膝を打ちたくなる構築美に胸が焦がれ、その後もテンションの高さを保持するアグレッシブなリフワークと疾走感を煽るビートが最後まで落ちる事無く続きます。NWOBHM特有のラフなパワー、英国ならではのドンヨリとした靄の掛かった音質と濡れ煎餅のような歯切れの弱いメロディ、なんだか古臭いなぁと言われたら、ハイ終了なんですが、前作同様ここまで当時の空気を再現されたらマニアとしては、ぐうの音も出ませんね。何を聞かせたいかを明確に見据え、最大限の表現方法で見せつけたベテランバンドの気概、過去の焼き回しではない、今を生き抜く本域の英国産メタルに改めてひれ伏しました。


BANZAI - Duro y potente ★★★ (2016-01-11 13:29:12)

日本人にとっては、どうしてもオフザケ感が拭えないネーミングに腰が引けるのでしょうが、出している音は気合いの入ったメロデイックな正統派HM/HRサウンドだ。スペイン産らしい情熱が迸る哀愁度も高い美旋律を生かしたリードギターのプレイも耳を惹くし、アンサンブルの充実ぶりもバンドのポテンシャルの高さをアピール、曲良しメロディ良しと語感が気にならなければ概ね楽しめるでしょうね。骨太で枠組みのしっかりとした中でメロディアスな事をアピールしているが、そのシャープなメタルサウンドを失わないことが彼等の最大の魅力でしょう。この完成度の高さはマニアならずとも魅力的ですよ。


BLACK WIDOW - Streetfighter ★★★ (2016-01-11 13:14:28)

モーターヘッド丸出しのオープニングに一瞬ズッコケそうになりますが、その曲もしり上がりにカッコ良くなり、完全に自分たちのカラーの染め上げている。ベルギー産らしい湿り気と、アメリカやイギリス、ドイツなどとも違う、やけくそ感溢れるパワフルさが漲る音楽性はNWOBHM勃興時を思い起こさせる荒々しくも逞しい暴走スタイルが貫かれており、塩っ辛いオッサンサウンドに目頭が熱くなります。回転するリフ、煽るリズムチェンジ、それらを生かしたスピード感、プリースト風味もあり、聴いていると身体が熱くなりますね。テクニック云々では語れない熱を帯びたロック魂に焦がれました。たぶん未CD化。アナログ盤でもエエから聴いて欲しい一品ですよ。


WITCHKILLER - Day of the Saxons ★★ (2016-01-11 12:59:50)

カナダはオタワ出身の4人組による1985年リリースのEP。メタルブレイド発らしい硬派な正統派サウンドを披露、後にSPVからオブセッションの「Marshall Law」とカップリングでCD化されたりと(メタルブレイドからもCD化されています)、音楽性の類似点も高く、その筋のマニアならグッとくること間違いなし、シリアスでダークな重ぐるしさと疾走感を生かした「Day of the Saxons 」等は彼らの代表曲でしょう。もう少しキャッチーな分かり易さでもあれば一見さんにも優しいのですが、こういったサウンドを目指すバンドの美点は生かされているし、俺たちはメタルが好きなんだという空気感が何とも言えぬニュアンスを醸し出していますね。音質の悪さが平坦な流れを生み、ともすれば流れて行きそうになるのですが、マニアには強く訴える何かがあるように思いますね。


Warhead - Warhead (2016-01-09 15:43:56)

2011年に他界した元MOTORHEADの『ワーゼル』ことマイケル・バーストンに、TNAK、WARFAREのアルジー・ワード、WARFAREのポール・エヴォらが結成したバンドが1995年にリリースした1st。このメンバーが揃えば、否応にも期待が高まるし、出てくる音も想像できますが、イニシアチブは誰がとってんのかいな?と思わせる焦点のボヤけた、やや迫力に欠けるプレイと楽曲が続き、曲も「Fear Zone」はアルジーとエヴォが供に活動していたWARFAREのLIVEアルバムにも収録されていた曲だったりと既発音源や、何やら自身のバンドのアウトテイク臭的な雰囲気が漂うのが個人的には難点(他にも既発音源があるのか気に留められない残念な仕上がり)と塩っ辛いコメントが続くのですが、参加メンバーに対する期待が高すぎただけかもしれません。ちなみに、このだみ声で噛みつくシンガーなんですが、名前が『Julie Marley 』なんで女性でしょうね、最近まで気がつきませんでした。お恥ずかしい、それにしてもタフな声の女性だ。そしてアルジーはここではギタリストなのですが、ベースの方が『Alan Ward』というクレジットでして、アルジーと関係あるのかな?なんて思ったりしてます。レミーの訃報を聴き、久しぶりに聴いてみた一枚。歴戦の兵の殉職に寂しさが募りますよ。


SCREAMER - Adrenaline Distractions ★★★ (2016-01-09 15:24:25)

正統派HM/HRマニアにとっては安定のブランド「High Roller Records」から2011年にリリースされた北欧はスウェーデン出身のツインギター編成、ベースがボーカルを務める4人組による1st。あえて狙ったのでしょうが、この少々埃っぽい臭を漂わせたサウンドメイクがツボ、生き生きとした良質なメロディが華麗に躍動するヘヴィなサウンドはまさにNWOBHM、キャッチーなリフワークにフックに富んだメロディを生かした歌メロ、一聴して耳に馴染む聴き易さと、ハードさのバランス感覚は若手とは思えぬ完成度の高さ。その分、粗くともはち切れんパワーがない分、少々大人しいと感じる面はあるのかもしれませんが、今は欧州を中心に、かなり規模で普通の音楽が急速に認知を広め、一頃のデスヴォイスブームも落ち着き、ようやくドーナツ化した空洞を埋める作業が進んでいるように感じます。歴史は巡るのですが、色んなスタイルのバンドが共存し反映する事が理想でしょう。トラディショナルとはなんだ?どうしても昔の作品は音質も良くないし、古臭さは否めない、そんな理由で手が出ない人にこそ聴いて欲しいですね。普通の事を普通にやっているだけだし、ド派手な仕掛けも、飛び抜けたリーダートラックもないのですが、作品を通して聴いた後の試聴感の心地よさ、時代とスタイルを超えた普遍の音楽性に笑みがこぼれました。恐るべしHigh Roller Recordsよ!!


AMBUSH - Firestorm ★★★ (2016-01-09 15:06:23)

知る人ぞ知る我らが「High Roller Records」から14年にリリースされた、北欧はスウェーデン出身の5人組による記念すべき1st。所謂、NWOTHM群の一角となるのでしょうが、これが素晴らしいなり切りぶりである。少々拝借フレーズが気になれど、パワー&メロディー、スピードと三拍子そろい踏み、無駄にヘヴィなならず、かといって軟弱な要素は皆無、良く伸びるハイートーンボイスが映えるメロデイックなサウンドに、トリプルスリー達成万歳と叫ばずにはいられませんね。回転するリフワークの懐かしい響き、レギュラーチューニングの心地よさ、テクニック云々よりも皆で聴かせようとするアンサンブルの安定感が、若さに任せてブワーっと流れずに楔になっているのが聴き易さの要因、その分、落ち着いたサウンドに、昨今のヘヴィなモノを食す若者には、少々薄味なのかも知れませんが、ジューダス・プリーストやライオットと言った、80年代型欧州産正統派HM/HRサウンドに通ずるスタイルが好みの方なら安心して聴いていられるでしょう。個人的にもスリルは薄いが安定のブランドとして、またノスタルジーを呼び起こし無垢な少年時代を想起させるピュアメタルサウンドとの出会いに焦がれました。未聴なのですが、2ndはあの「SPIRITUAL BEAST」から国内盤も出ているので、彼らがマイナーなアングラシーンに埋没するようなバンドでない事を裏付けていますよね。


DARK ANGEL - Leave Scars ★★ (2016-01-06 15:05:08)

ZEPのカヴァーも収録されている劣悪な音質でも有名な意欲作。どったんばったん忙しなく走るリズムに「一旦、落ち着こう」と声を掛けたくなるのですが、この雑音入り混じった極悪なサウンドと強引に押しまくるリフの嵐に、彼らの魅力を大いに感じます。当時としてもやや類型的な面も見えるが破天荒極まりないハイテンションな攻撃性は逆にこの時代ならではの味わいでしょう。粗挽きだけと好きです。


DESTRUCTION - The Antichrist ★★★ (2016-01-06 14:32:18)

ド頭からハイテンションで突っ走るシュミーア復帰の第二弾。前作以上に初期の頃を彷彿とさせる曲調とミキシングに懐かしい感覚に囚われますが、安易な焼き回しなのではなく、しっかりと時代性を見据えた重量感たっぷりのバイオレントなサウンドに悶絶必死。引っかかりのある癖が強いリフワーク、ギラギラと艶を増した豊潤なフレージングの旨味、多彩なリズムもタイトにキュッと絞った事により、ストレートなアグレッションが体感できるのも今作の特徴。首筋が疼きっぱなしの45分に往年のスラッシュファンにとってはたまらんでしょうね。それにしてもギターがここまで多彩な表現方法を取るとは思いもしませんでした、意外と耳に残るがアタッキーなパンチ力を損なわないのは流石だな。やはりこの声あってのディストラクションですね。うねるわぁ。