2007年のロンドンでのライブ。 とりあえず声を大にして言いたいのは「音質が超イイ」ということである。 ライブ盤というのは得てして音質に泣くものだが、このアルバムは抜群に音が良い。 選曲もほぼベストと呼べる内容で、各アルバムから代表曲がチョイスされている。 世間的には暗黒の時代であろう作品群からも、So Much is LostとMouthが収録されているのは嬉しい。特にMouthは個人的に大好物。 過去の作品をいい音質で聴けるので、非常に重宝します。
以下、CDのトラックリストを参考までに。
Disk 1 1. Intro 2. The Enemy (In Requiem, 2007) 3. Grey (Paradise Lost, 2005) 4. Erased (Symbol Of Life, 2002) 5. Red Shift (Paradise Lost, 2005) 6. So Much is Lost (Host, 1999) 7. Sweetness (Single / Seals the Sense, 1994) 8. Praise Lamented Shade (In Requiem 2007) 9. Pity The Sadness (Shades Of God, 1992) 10. Forever Failure (Draconian Times, 1995) 11. Once Solemn (Draconian Times, 1995) 12. As I Die (Shades Of God, 1992)
Disk 2 1. Embers Fire (Icon, 1993) 2. Mouth (Believe In Nothing, 2001) 3. No Celebration (Symbol Of Life, 2002) 4. Eternal (Gothic, 1991) 5. True Belief (Icon, 1993) 6. One Second (One Second, 1997) 7. The Last Time (Draconian Times, 1995) 8. Gothic (Gothic, 1991) 9. Say Just Words (One Second, 1997)
疾走メタルチューンが少なく、ポップ寄りになったのが結果としてファンを裏切る形に。 ただ、ファンの求めるものではなかったが、収録曲はいずれもひとクセある良曲揃いだと思う。 中でも⑤HM Hamstersと⑥Goin HomeはRise and FallやDr.Steinのような明るさとコミカルさがあり、個人的にはかなり気に入っている。 そして新参者のグラポウが一番メタルな曲を書くという、妙な展開を見せた。 それが⑦⑧⑩で、このサイトでも人気が高い。 また、エクスパンデッド・エディションに収録のShit And Lobster、You Run With The Packはマーカス作曲で、めちゃ良い曲である。
米国においてEvanescenceがブレイクしてしまった後、フィンランドのバンドマン達は怒りを隠せなかった。 「おいおい!あんなもんでよかったらいくらでも作れるぜ!」 THE RASMUSやTO/DIE/FORやENTWINEやHIMは本気を出した。NEGATIVEなんて新人も現れた。 エヴァネス事変(2003)の後、フィンランドのゴシック・ロック界は良盤を多く生み出すに至ったのである。
5thのSerpent Smile~以降の作品の中では最も初期の音に近いかも。 何が違うってギターソロが増えたんです。待ってたよピーター。 さらにクリーントーンを用いたインストを真ん中に配置しているのも好感触。 ただ、まだもう一息という感じはする。 血湧き肉躍るようなリフは足りないし、コレという歌唱もない。 Release The Painより興奮する曲、Hell Is HereとBark At The Moon(カバーだけど)に肉薄するギターソロの再来を待つ。