`疾走曲がない'`スピードと関係なく曲自体が糞'`Priest終わったな'等、ヘコまずにはいられないくらいの酷評。正直不安でたまりませんでしたが、その不安が一気に吹っ飛ぶくらいの衝撃!聞き込みなんて全く必要なく一発でKOです(スルメ盤だと思っていたので意外で嬉しい悲鳴を上げています)。映画音楽やプログレ好きにはたまらないドラマティックな内容で、とにかく細部の音にまで気を配り綿密に作られています。まず曲がいい!メロディアスでキャッチーな曲の連続、最初から最後まで息をつかせる暇を与えてくれない作品は久々です。もうスピードがどうのこうのとか、こういうメタルオペラを鋼鉄神Priestがやるべきではないなどとグダグダ言う次元ではないでしょう。お世辞抜きで脱帽、恐れ入りました。 噂で聞いたのですが、“PriestのアルバムというよりSavatageそのもの"とは本当だろうか?どちらにしろ、今までのPriestのアルバムとは異質です。いろんな所で言われているように`Screaming for Vengeance'や`Painkiller'好きの人にはかったるくて耐えられないかもしれません。しかしその音は往年のPriestそのもので、あ、このフレーズは・・・うんうんと頷く場面が少なからずあったはず。それは誰も否定できません。 最後にコンセプトアルバムという好き・嫌いがはっきりと分かれる実験的な作品にチャレンジした彼等に拍手を送ります。そしてそれは決して無駄ではなかったと個人的に思っています。今年後半これ以上の作品は出てこないでしょう。いや~クドイようだけど、歌メロやギターリフがめちゃめちゃいいんですよ。アレンジとか全部。悶絶死しそうです。いや~いいわ~~。
私も、今2回目を聴き終えところですが、傑作は間違いないところでしょう。「復讐の叫び」以前は「ステインドクラス」と「インジイースト」しか持っていないいい加減なファンですが、やはり彼らも間違いなくイギリス人(それもインテリジェンスに富んだ)と再認識しました。ジェスロタルの「Thick as a brick」や「A passion play」といった1枚で1曲のトータルアルバムなんぞを思い起こしましたが、それだけイギリス人特有のインテリジェンスと感性に溢れているということなのでしょう。即効性のある曲はわずかですが、叙事詩的なミディアムテンポの曲の多くが、ドラマを感じさせてくれ、退屈など感じさせませんね。ロブのヴォーカルも中音域主体ながら、ここぞという時に彼らしいシャウトを決めてくれますし、KKとグレンのギターもスローなリフが多いわけですが、やはりここぞという時に必殺のリードを決めてくれます。更にやはり今回どうしても言及しておきたいのが、キーボードの仕事人ドン エイリーの活躍です。おそらくほとんど曲が出来上がってから、自分のパートを加えたのでしょうが、彼もイギリス人ならではのオルガン主体のウェットな音色で曲に絶妙な味付けをしてくれました。とにかく、デビューから35年前後も経過し還暦近い連中の作品とはとても思えない今年、ユーライア ヒープの「Wake the sleeper」と並ぶメタルの大傑作と再度言わせてもらいます。
聞き込みなんて不要。一発で気に入った。まさにJUDAS PRIESTそのもの。この感じは「SAD WINGS OF DESTINY」のA面、「SIN AFTER SIN」のB面のドラマティックな雰囲気もあり、当時から聴いている者としては、これぞJUDAS PRIESTという思いもある。とにかく、クオリティの高さはさすが。
正直ペインキラーはもういいです(RISING IN THE EASTのエキサイターはよかった!)。カラオケで出ないから下げて歌ってるのと一緒に見えます。前回のI`M A ROCKERやHOT ROCKIN` など、B面的な名曲やってほしい。ALL GUNS BRAZING,LEATHER REBEL,NIGHT CRAWLER,ONE SHOT~あ、全部ペインキラーからだった) メイデンみたいに過去のアルバム限定ツアーやれたら悶絶・・でも・・声が・・
2枚組のコンセプトアルバム(しかもなぜかノストラダムス)という事で、不安要素が多くしばらく買うのを躊躇してしまいましたが、実際聴いてみたら予想以上に良い楽曲…というか名曲揃いで驚きました。 1枚目はドラマティックなRevelationsとPestilence and Plaque、ドゥーミーなDeath、バラードLost Love、不穏な雰囲気を湛える疾走曲Persecutionが印象に残り、 2枚目もExiled、Alone、Visionsなどのドラマティックなミドルナンバー、流麗なバラードNew Beginnings、終盤も作品中最も攻撃的なNostradamus、へヴィなFuture of Mankindが素晴らしい出来です。