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解説 - その女アレックス
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1. Usher-to-the-ETHER (2015-01-14 22:56:40)

2011年にフランスで発表されたクライムノベルの翻訳版。2014年発売。
どこもかしこも本屋では平積みになっていて、如何にも凄い小説であるかのような宣伝がなされていて、刺激を求めて購入しましたが…これ、そこまで面白いとは思えませんでした…。

ネタバレになるのでプロットや結末については書けませんが、とにかく読み味が冗長な印象があるんですよね。特に導入となる第一部、ここだけで200ページ近くあるんですが、これが監禁された女性が虐待を受ける描写と、なかなか進展しない捜査の描写が交互に延々と書かれててうんざり…。女性が誘拐されて檻の中で衰弱させられるようなショッキングな展開も、こうも長々と描かれると「いいから話進めろよ」ってなってきます(苦笑)。こちとら販促コメの「意外な展開」が読みたくて買ってるのだから…。

まあ、プロットはそれなりに刺激的で楽しめはしたし(でも驚くほどの意外性があるかどうかは極めて疑問)、ラストのカミーユ達の下した決断も、個人的な倫理観ではとても受け入れられないけど、小説の締めくくりだとはありだと思うし、漫画やアニメのキャラクター並にキャラ立ちした刑事たちのやりとりは読んでいてそれなりに楽しかったので、駄作だとは全然思わないんですが…。このプロットなら話をもうちょっとサッサカ進めていって欲しいですね。息も付かせず急展開を繰り返す意外なストーリーに目まぐるしく翻弄されたかったです。販促コメからはそういうものを期待したんですけどね。

う~ん…本屋で思いっきりプッシュされてるものって、実はイマイチなものが多い気がします。簡潔でリーダビリティの高い文章と、伏線張りまくりかつ二転三転するストーリーに翻弄され、電車の駅も乗り過ごしてしまうくらい熱中して読み耽るような小説、どこかにないんでしょうか…。文章力が高い人が書いたラノベとか、星新一さんのショートショートとかよりもメルヴィルの「白鯨」を面白く感じる人なら楽しめるのかも。



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