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Rebirth of Skull (失恋船長)


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Rebirth of Skull

知る人ぞ知る国産スラッシャーが2009年に復活の狼煙を上げた待望のアルバム。今は入手困難な初期の音源+新曲にライブ音源まで追加したのがドイツ盤。そしてワタクシが楽しんでいるのは、そのドイツ盤なのだが、昔、ダビングしたテープで聴いた音源はモッサリとした田舎ハードコアスラッシュみたいなイメージだったが(ダビングを重ねたテープという問題点があるのでお許しを)ここで聴けるのは血なまぐさいダーティーな音色、そして下品さをねじ込んだスピードサウンドは最高にクール、サウンドプロダクションも思ったよりしっかりしており、オールドスクールが狙ってやっているのではなく自然体で打ち鳴らされているのが好印象。正直、小綺麗にまとめ上げたスラッシュや、オシャレなモダン化した奴なんざ聴けねぇよぉと、古典を愛してやまない猛者にはたまらんものがあるでしょう。
BIG4とか、ある時から祭り上げられた存在の彼らを、ワタクシはどこか冷ややかな目で見ています。そういうのは、求めてなかった余である。どんなにファーストブランドを身につけても、高級時計が眩しいお金もちバンドからは出せない、多様性を孕んだ音楽性を集約したバイオレントなスラッシュサウンドは、個人的には古い時代のリメイクが好きだったりするのだが、無理無駄のないリスペクト愛溢れたサウンドは、今の時代でも十分通用するし、逆に新鮮に聞こえるでしょうね。
ハードコラスラッシュと一口に言っても色々あるよなぁ、そういう観点から見てもこのバンドは最高峰に位置すると言っても過言ではないでしょう。ルール無用ではない整合感、その行き届いた聴きやすさも日本のバンドらしい、キメの細やかさが音に溢れており、肉を喰らい轟音を鳴らすだけでないワビサビが、これまた心地が良いですね。
実は最近まで、このバンドの事を忘れていました。スラッシュ系のイベントにも出ているのは知っていたのですが、最近はご無沙汰ですのでもうね、忘れていました。なので、ここ最近はヘビロテですね。
邪悪なる叙情性、絶妙です。

失恋船長 ★★★ (2022-08-19 19:17:32)