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...and the Dead Shall Rise

アメリカはテキサスのアングラメタルバンドの1st。活動歴は70年代後半かららしいがようやくフルアルバムにこぎ着けた。怪しげなジャケットやオカルトテイストそして下記のような名前で活動

Rob Graves - Undertaker Guitars, Vocals
Death - The Grim Reaper Guitars, Vocals
Sadie Paine - Vampyre Bass, Vocals
J.D. Shadowz - Executioner Drums, Vocals

みんな何らかのキャラを演じ歌い分けているようだ、方向性はMercyful Fateのようなシアトリカルなサウンド。楽曲もSEを挟み、なんらかのコンセプトを持って展開している。ゲストキーボードも大活躍、古いオカルト映画のようなSEに挟まれ流れるのだが、正直、似たようなSEなので、それを主題とする手法でオカルトメタルを構築しているのだろう。
正直、SEのせいで流れが良くないと感じるのだが、それがないとホラーメタルにはならないのだから痛し痒しというところか?それもワタクシが英語サッパリダメなので、普通に英語圏の方ならばゾクリとさせられる恐怖の作法として効果的と感じるのかも知れません。

とはインディーズ故に訪れる薄っぺらい音、それが逆にアングラ感を演出しているが歌が弱い、誰が歌っているのかもよく分からない。ベースの女性プレイヤーが歌う場面もある、バンドサウンドが醸し出す不気味さ、その意味が分からなくとも不吉な音を出しているのは間違いないのだが、やはりメインで歌えるシンガーは必要な気がする。とは言え、皆でパートを分けホラーショーをやるというアイデアは悪くない。ガチッとハマった時の魅力は実に妖しげで引き寄せられる。
いずれにしろ日頃、メジャー流通されている音源を愛聴しているマニアには敷居が高め、そういう保証されたクオリティよりも、何か一撃必殺の魅力がある音に惹かれる、他では味わえない個性を楽しみたいという猛者には、安定のブランドサウンドとなるでしょう。
胡散臭い音だ。何とも安っぽい血糊がべったりと飛び出すような低予算ホラー映画を見ている気分だが、それが一番である。個人的にはセイディー・ペインことヴァンパイアが高音を張り上げ歌うパートが妙に耳に付く。

それにしても、こんなマイナーサウンドが配信されているのだから、マニアにはたまりませんね。

失恋船長 ★★★ (2023-09-13 15:45:18)