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DEAD WINTER DEAD / SAVATAGE
なぜあえてこのアルバムか?答えはアル・ピトレリである。
HR界は「振り返ればアル・ピトレリ」、「気が付けばアル・ピトレリ」状態であるが、彼に「器用な仕事人」以上の評価が与えられていないのは不幸である。
彼のソロイングは完全無欠のエモーショナル・プレイである。レスポールを火を噴くほどブーストさせて、指先で絶妙にトーンを殺しつつ、号泣ハンド・ヴィブラートをきめる。その非常に官能的でしなやかな感触は、ツボにはまった瞬間のジョージ・リンチ、FAIR WARNINGのアンディ・マレツェク、一音必殺のアモット兄に匹敵する。
そんなアルのプレイが全編通して強力なスパイスになっているのがこのアルバム。こういうドラマチックなHMには最高に相性がいい。
曲の出来には少し言いたい事もあるが、アルの真骨頂を聴くためだけに買っても良いだろう。
基本的にスタジオでのJON OLIVAのVoが好きになれない(ライブでは良いんだけど)私にとっては、ZACHARY STEVENS在籍時の方がバンドとしては好きである。
特にこの「DEAD WINTER DEAD」は出来としては地味でダークな部類に入るかもしれないが、芸術作品として違った意味で光り輝いているアルバムだと思います。
なので、私は↑とは逆にAL PITRELLIのGプレイよりもアルバム作品としてこれをお薦めしたいです。じっくり聴かせるHMってのもたまには良いですよ。
ストーリーは超イイよ!!ストーリーだけならクイーンズライチのオペレーションマインドクライムに匹敵する…かもしれない!?
ユーゴスラヴィアの分裂に題材をとった、'95年発表のコンセプト・アルバムです。
曲だけを聴けば、『EDGE OF THORNS』がやっぱり一番かなとも思いますが、ストーリーを追いながら聴くと、このアルバムは本当に感動的。
ジョン・オリヴァが全曲歌っちゃったりすると暑苦しすぎですが、メインがザッカリー・スティーヴンスでジョンがおまけというバランスだと、丁度いいです。
やっぱりSAVATAGEはクリス・オリヴァのギターでないと…という方も多いと思いますが、クリス・キャファリーとアル・ピトレリのコンビも良いメロディとプレイを注ぎ込んでいます。
(6)「THIS ISN'T WHAT WE MEANT」以降の怒涛の展開は、泣きまた泣きの音楽世界を描き出します。(11)「NOT WHAT YOU SEE」で感動が最高潮に達するところなんか、何回もリピートで聴きたくなっちゃうくらい。
ストーリーも話題になり、ヨーロッパではかなり売れた作品だったはず。これはメタルのコンセプト・アルバムの中ではかなりの傑作だと思います。
完全なコンセプトものなので歌詞がわからないと価値は半減してしまうと思います。
楽曲は地味というか何というか…「これぞメタル!」って感じではありません。
少なくとも「激しい曲で首を振りたい」という向きにはオススメできないアルバムです。
しかし、中盤以降のストーリーの盛り上がりは素晴らしく、
ラストを飾る「Not What You See」でカウンターパーツが炸裂する瞬間、感動がピークに達します。
メタル的にどうなのかはおいといて、音楽として「いい作品」ではないでしょうか。
個人的には「メタルももう飽きてきたな〜」という人が「卒業」とか言い出す前に聴いてもらいたいアルバムです。