この曲を聴け! 

British Steel / JUDAS PRIEST
うにぶ ★★ (2003-04-24 21:45:00)
'80年発表の6thアルバムです。ヘヴィ・メタルという音楽を体現した歴史的名盤……という評価しか知らずにいましたが、YOSIさんのレヴューや「語れ!」での発言を読んで、実際には拒否反応の多い問題作だったらしいことを知りました。
シンプルでかっこいいと思っていたけれど、よくよく聴けば確かに異質ですね。NWOBHMの牽引役にもなったという評価を鵜呑みにしていましたが、NWOBHMで私の知っているバンドたちの作品とは、明らかに別物。KISSやAC/DCに通じるような、シンプルかつキャッチーなヘヴィ・リフ攻撃だけど、本当に独特。NWOBHMだけでなく、その後のHM作品を何百枚と聴いているのに、雰囲気の似た作品が思いつけないです。
やっぱり変なバンドだ(笑)。だいたい前作までも変わり続けていたとはいえ、この進化は一足飛びで飛躍しすぎ。
伊藤○則さんの相変わらず気恥ずかしいまでに熱い解説、バンドが変化し前進する姿勢を正当に評価する発言は、そのことを考えると驚くほど鋭い感性によっています。今現在はともかく、やっぱ凄いお人だったんですね。
リマスター盤は、それまでの日本盤と曲順が変わっていまして、(1)「BREAKING THE LAW」、(2)「RAPID FIRE」、(3)「METAL GODS」となっていたのが、「BREAKING THE LAW」が3曲目に入っています。たしか最初のイギリス盤がこの曲順だったんだったかな? 最初は違和感ありましたが、今はこっちの方がかっこいいかもと思っています。
シンプルなようでいて、バラエティ豊か、ゴツゴツと硬質でいて、親しみやすい曲がいっぱい。メタル・ゴッドの代表作にして歴史的な重要作です。リマスター盤の方が迫力が出ているので、そちらをおすすめします。(昔のは軽くスカスカに聴こえちゃうとこがあるので)
ただこのアルバムの曲って、ライヴで聴いちゃうとスタジオ・ヴァージョンは物足りなくなっちゃうんですよね~。しょうがないんだけど。
アートワークは高い評価を得ているようですが、個人的にはさっぱり良さがわからなかったり。これはかっこいいのだろうか…。
ボーナス・トラック「RED, WHITE AND BLUE」は愛国的な歌…ってことでイギリスの人には感動的かもしれません。おまけとして聴く分には悪くないです。
「GRINDER」(LIVE)の出来はやっぱりもうちょっと。

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