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The Legacy / TESTAMENT
火薬バカ一代 ★★★ (2007-01-18 21:53:00)
TESTAMENTの全アルバム中、スラッシュ・メタルならではの爆発的な疾走感が最も堪能できる、'87年発表の1stアルバム。
鋭角的に刻まれるクランチ・リフ、力強く雄々しいチャック・ビリーのVo、アレックス・スコルニックの押しと引きを心得た流麗なG、そしてアメリカのバンドとは思えぬ、欧州風味満点のメロディに彩られた楽曲・・・と、このバンドならではの個性は、本作の時点で既に全面開花。
特に、アレックスのGに至ってはこのアルバム最大の聴き所と言っても過言ではないクオリティを誇る。緩急自在の表現力と、強烈な「泣き」を武器にする彼が①⑥⑨で披露するソロには「絶品」以外の形容詞が思い付きません。
音作りや曲の構成にまだ詰めの甘さが残るため、トータルの完成度では僅かに2nd『THE NEW ORDER』には及ばないが、①③⑥⑧といったTESTAMENT史を語る上で欠かす事の出来ない、三ツ星級の名曲の数々を収録。
その他の楽曲も押し並べてクオリティは高く、中でも中盤⑤から、ラストの⑨へかけての高速スラッシュ・ナンバーによる畳み掛けは「お見事」の一言に尽きます。(⑧のみメロディアスなリフをフィーチュアした正統派メタルちっくな異色の名曲だけど)
とても新人バンドが作ったとは思えない、驚異的な完成度を誇るスラッシュ・メタルの名盤。

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