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The Book of Souls / IRON MAIDEN
帰ってきたクーカイ ★★★ (2015-09-06 19:15:24)
 まだまだ全然聴き足りていないが、断言しよう。本アルバムは傑作である。10th・11thアルバムを境界線に設定し、このバンドの歴史を前期と後期に分けた場合、本作は後期の代表作として語り継がれることとなろう。キャリアのこの時点で、これほどまでにメロディが芳醇で、ツインリードが耳に心地よく、楽曲の長短が気にならないドラマティックな名作がリリースされるとは。全く予想していなかっただけに(前作までの路線を踏襲した、聴き応えはバッチリでメロディも豊かなのだが、本当の良さがわかるまでに聴き込みを必要とする作風を思い描いていた・・・しかも長めの)、とてつもなく嬉しい。
 あくまで個人的見解だが、本作は8thアルバム(『No Prayer For The Dying』)以降リリースされたアルバムの中で、最も好きだ。もう、随分長い間待ち続け、いい加減あきらめていたのだが、本当にこのバンドの良い所が全て出ている。しかも音も良い。
 ツインリードの絡み。バキバキいうベース。熱演としか言いようのないドラム。そしてブルースの熱唱。
 何より楽曲が素晴らしい。ラストのブルースが作り、他のメンバー全員でその楽曲が成長する様を見守り、皆で作り上げた「Empire of the Clouds」の壮大さ、劇的な展開、豊かなストーリー、ブルース自らが弾いたピアノの美しさはどうだ。他の曲も、どこを切ってもメイデンだ。
 そして、キラーチューンの存在。今、2曲目の「Speed of Light」にハマっている。この曲は久々の(9thスタジオアルバム『Fear Of The Dark』の1曲目「Be Quick Or Be Dead」以来の)名曲だ。格好良いことこの上ない。
 冒頭に書いたが、まだまだ聴き足りない。一日中聴いていても良い。
 壮大で深い内容を有しているにも関わらず、一聴して良さがストレートに伝わってくる本アルバムは、もう一度繰り返すが、傑作である。

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