この曲を聴け! 

SOLOIST / 清春
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2016-08-29 17:43:57)
2016年発表の8th。

実は彼の関連バンドはSADSの途中くらいからあまり熱心には聴いていなかったのですが、今回アルバムを購入し、本腰を入れて聴いてみて驚きました。楽曲が物凄く良く、かつ丁寧に作られていることと、彼のパブリックイメージである「頽廃的・攻撃的なロック」からかなり遠ざかりつつ、幅広いアレンジが施されているんですよね。前作は「JUDIE」「Law’s」などまだその要素強めな曲もありましたが、今作はそういうイメージとは関係なく、本当に「自然体の、良い音楽を届ける」事に専念している感じ。

…こう書くと以前の黒夢やSADSの音楽に憧れた人にとっては刺激が足りないのでは?と思うかもしれませんが、時に重層的な音作りを見せたり、時にロックのかっこよさを感じられるアンサンブルを聴かせるアレンジは十二分に刺激的。歌や歌詞、リズム、楽器のフレーズ、アレンジなど、聴けば聴くほどにお気に入りのポイントが出来ていく感じ。…こういった要素は、ロックの衝動性を重視する聴き手には「刺激」として伝わりにくい部分もあるかもしれませんが、清春さんのヴォーカルがあることで上手くその橋渡しが出来ている感じがするんですよね。

…例えば、黒夢やSADSの刺激的で頽廃的な世界観に憧れて楽器を始めたようなキッズが、社会人になり、色々な音楽を聴いた上でこのアルバムを聴いたとしたら、ものすごくのめり込めるのではないでしょうか。そういったリスナーが成長する以上のヴィジョンを見せてくれる作品というか…。そんな意味で、やはり清春さんって偉大なアーティストだと思います。それを改めて実感させられるアルバムでした。

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