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Gorky Park / GORKY PARK
火薬バカ一代 ★★ (2016-10-16 09:41:42)
ソ連邦崩壊が目前に迫った’89年、鉄のカーテンの向こう側から1st『GORKY PARK』(邦題『マイ・ジェネレーション』)を引っ提げて日本デビューを飾った5人組。BON JOVI、SCORPIONS、MOTLEY CRUEら西側の人気HRバンドが一堂に会した「モスクワ・ピース・ミュージック・フェスティバル」(舞台裏の乱闘劇はピースどころじゃなかった模様)にソ連代表として出演する等、共産圏において当時(今も?)随一の認知度を誇ったバンドで、斯くいう自分も剛力彩芽がブレイクした頃には彼女の名前を聞く度に「そう言えばゴーリキー・パークは今何を…」と東の空を見上げながら切ない溜息を吐いていました(雑な嘘)。
ブルース・フェアバーンがプロデュースを担当し、ジョン・ボン・ジョヴィとリッチー・サンボラが⑤を共作しレコーディングにも参加する等、チームBON JOVIの全面バックアップを受けた本作で聴かれるのは、やはりBON JOVI路線のメロディックHRサウンド。学校の先輩は「赤いBON JOVI」なんて呼んでましたけど、ド真ん中のアリーナ・ロック・ソング①が、ノリノリの曲調の中にも荒涼たる雰囲気を秘めていることからも分かる通り、BON JOVIと似たような音楽性を志しても、メロディの持って行き方からアレンジの手法一つとっても、どこかエキゾチックな響きを湛えているのが彼らの強み。中でもTHE WHOの代表曲“MY GENERATION”をスターリン風味に革命してみせた(なんじゃそら)⑥は、疑う余地なく本編のハイライトですよ、同志。
個人的には「ソ連のHMバンドったらSHAHだろ!」派なので、ドストライクとは言い難い音ではあるのですが、それでも①⑥目当てで本作を購入しても損はないと思う次第。

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