この曲を聴け! 

Rocka Rolla / JUDAS PRIEST
うにぶ ★★ (2003-04-20 23:03:00)
メタルの神と呼ばれるジューダス・プリーストの、記念すべき1stアルバムです。音楽性はと言えば'74年発表ということを考えに入れてもいささか古臭いくらいのブリティッシュ・ハード・ロックです。メタル・バンドとしてのプリーストを求めて聴くと違和感が大きいことでしょう。
湿った陰鬱な雰囲気はまさしく英国風味。しかしかなり泥臭く、あまり洗練されていません。一番若い時の作品なのに、一番渋くて若さがないような気が……。ロブ・ハルフォードも深みのある声で人生に疲れたような歌詞を歌ってたり。なんかドアーズでも聴いてる気分になってきちゃいます。
しかし曲自体は全然悪くありません。なかなかドラマティックで、リフやソロも味があり、完成度は高いです。捨て曲も特に思いつかないですね。「RUN OF THE MILL」「DYING TO MEET YOU」といった曲は貫禄すら感じさせる荘厳な曲です。味わい深い。曲順の流れも非常にこだわっているようで、組曲っぽい流れもあります。
ブラック・サバスやジミヘンなんかの影響もチラホラありますが、「○○のフォロワー」って感じではなく、一応独自性は出ていると思います。まあ'70年代の音楽にそんなに詳しいわけじゃないですが、少なくともサバスともクィーンともパープルともツェッペリンとも微妙に違っています。でもブリティッシュHRど真ん中。その手の音が好きな人は楽しめると思います。しかし普通のメタル耳には厳しいと思うので、マニア向けかも。
ジャケのデザインやロゴがアレですが、まあそこは目をつぶってあげましょう(笑)
1st、2ndとも、ビクター盤を買うと音が良いので、そちらをおすすめします。ちょっと曲が抜けても構わないという人は、2枚を編集した『ヒーロー、ヒーロー』なんかを買ってもいいでしょう。
しかしGullレーベルの商売の仕方はひどいですよね…。

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