この曲を聴け! 

Killing Is My Business... and Business Is Good! / MEGADETH
火薬バカ一代 ★★ (2007-04-02 22:11:00)
音、悪っ(苦笑)。レコーディング費用をドラッグ代として使い込んでしまったせいで、
こんな劣悪な音質になってしまったという、'85年発表の1stアルバム。
意表を突くユーロ・プログレ風のピアノの調べで幕を開ける本作は、その後、一転して激烈に走り出す
アルバム・タイトル・トラック①に代表されるように、尖がったリフ、尖がったリズム、尖がったGソロ、尖がった曲展開、
尖がったVoが歌う尖がった歌詞、そして薄っぺらで割れ歪んだ尖がったサウンド・プロダクションと、
当時のデイヴ・ムスティンの「寄らば斬る!」という心境をダイレクトに反映してか、
MEGADETHの全作品中、最も殺気立ち、尖がりまくったアグレッシブな内容に仕上がっている。
異様なテンションの高さと、複雑且つ強引なリフ/リズム・チェンジを飲み込んだ作風は、
これ1枚で「インテレクチュアル・スラッシュ」というジャンルを確立してしまった程のインパクトに満ちているが、
知的とか、複雑といったキーワードから連想されるような難解さや退屈とは無縁。ひたすら憑かれたように突っ走り、
頭ではなく身体に直接訴えかけて来るエネルギーの塊のような楽曲の数々は、素晴しい事この上なし。
特に④は、もう何度聴いたか分からない程だが、未だに色褪せる事の無い超名曲だ。
音の悪さが唯一にして最大のネックだった本作だが、'02年の再発に際して施されたリマスター作業によって、音質が劇的に向上。
最早隙のなくなったこの作品を、MEGADETHの最高傑作に推すファンも多いと聞く(俺の脳内で)。いやぁ、良い時代になったもんだ。

→同意