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Trilogy / EMERSON, LAKE & PALMER
いおっみ ★★ (2008-10-22 05:45:00)
意外と珍しい「典型EL&P」アルバム。
2大超名盤「TARKUS」「PICTURES AT AN EXHIBITION」を経験しているだけに3人が融合したバンド色が濃厚で、デビューアルバムや後の「WORKS」のようにソロ色は弱い。
「EL&P節」の典型をちりばめられているが、その一方で特に凄くもなければ悪くもない中途半端な1枚でもある。
A面にThe Endless Enigma、B面にTrilogy、Abaddon's Boleroという8~12分程度の大作を置き、隙間を小曲で埋めている。
そのThe Endless Enigmaは非常に魅力的な作品で、このアルバムはこの組曲のためにあると言っても過言ではない。
一方、Trilogyは地味な1曲。悪くはないのだが、特に良くもない。まさにこのアルバムを象徴するような曲であり、The Endless Enigmaとは比較にならない。
アルバムを締めるAbaddon's Boleroはキースの野心が光る逸品だが、このアルバムには相応しくないように思う。対比と成りうる強力な曲が他にない為、重苦しさだけが残ってしまうのだ。
1曲1曲がぶつかり合うようなデビューアルバムにこそ相応しかったかも知れない。
小曲で特筆なのはなんと言ってもHoedown。
「TARKUS」時期に録音されていたトラックだが、なぜこのアルバムに収録されたのだろう?
「TARKUS」に収録していれば、Pictures At An Exhibitionに対するNutrockerの役割を果たせていただろう。
このアルバムには勿体ない。
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